カスタム侍女無双~人間最弱の世界に転生した喪服男は能力をいじって最強の侍女ハーレムをつくりたい~

藤原キリオ

文字の大きさ
185 / 421
第八章 黒の主、復興の街に立つ

178:突撃、隣(区)の服飾店

しおりを挟む


■セイヤ・シンマ 基人族ヒューム 男
■23歳 転生者


 侍女たちの復興作業、各地区への派遣は襲撃の翌日までに一段落したらしい。
 瓦礫の撤去や怪我人の回復を手伝えば、後はもうそれこそ本職の大工や衛兵に任せるしかないようだ。
 お役御免という事で、今度は「街の為」ではなく「自分たちの為」に色々と動いている。

 屋敷の修繕については南東区と北西区の大工たちに全面的に任せている。
 近日中には終わるのではないかとの事だ。

 さすがにステータスと魔法のある世界だと感心する。日本じゃ絶対無理だ。
 というか三階部分だけでなく屋敷全体を取り壊しになりそうな気がする。
 よくこの状態から修繕だけで済むもんだと。


 そんなわけで、屋敷と塀はお任せして、庭についてはこちらで直すことにした。
 南東区の大工が本職なのだし頼んでも良さそうなものだが、そこはフロロとミーティア、ポルが主張した。
 自分たちでやらせてくれと。ならば任せようと、さっそく三人で南東区の園芸店に行っている。

 俺も行ってみたいんだが、園芸店。
 聞く感じだとDIYっぽいし。かなり興味がある。
 しかしこっちはこっちでやる事が目白押し。そっちはフロロたちに任せよう。


 さて、そんなわけで時間を見つけて向かった先は北西区。
 面子は俺とエメリー、イブキ、ドルチェだけ。いつもに比べ少人数。
 大通りから枝道を入った先にある、こじんまりとしたお店が目的地だ。


「ここです! どうぞどうぞ!」

「慌てるなドルチェ、騒ぐとご迷惑だろうが」


 一歩前を歩くドルチェは今にも突貫しそうで困る。テンションが高い。

『ガッバーナ服飾店』そう看板が出ている。
 簡素な木組みの扉をギィと開けて入れば、十坪もないであろう店内はガランとしていた。
 棚には幾分か商品が陳列してあるが、全体的に数が少ない。


「ドルチェ! セ、セイヤ殿も!」

「ただいま、お父さん!」

「お邪魔します」

「おい、母さん! ドルチェとセイヤ殿たちが見えたぞ!」


 アポなしですみませんね。最初はドルチェ一人で向かわせるつもりだったが、説明する事が多いし、【天庸】襲撃の被害があるのかも知りたかったのだ。
 とてもドルチェ一人で聞けるようなものではない。
 聞いたところでドルチェが俺に説明できるのか怪しい。


 慌てふためくご両親に勧められるまま、カウンター奥の住居スペースへ。
 おそらく普段使いであろうマグカップのようなもので「そ、粗茶ですが」と出され、ありがたく頂く。
 ちなみにエメリーとイブキは俺の後ろに立ち、ドルチェは同席させている。


「どうぞお構いなく。すみません急にお訪ねしてしまって」

「い、いえ、そ、それで今日はどうして……」

「色々あります。ちゃんとドルチェの事をご説明しておきたかったですし、こちらで知った教団の事もお教えしておきたかったという事。それに何より先日の襲撃で被害は出ていないか確認しておきたかったのです」

「そ、そうですか……お心遣いありがとうございます」


 まずは被害の件について聞いたが、大通りから少し離れている為、直接的な被害は出ていないようだ。
 しかし商業組合がほぼ停止状態という事で、自分たちだけで売り買いする他なく、売上報告や相談、納税などもおそらく手間取ることになるだろうと言う。

 そしてそれはこの店だけでなく、商業組合に登録している北西区全ての店が同じような状況だろうと。
 仕入れも自分の足で行い、売るのも店舗だけ。加工などを別のお店に頼むのもしばらくは組合を通さず自分で動く感じらしい。


「もっともうちの場合はその段階までも行っていません。まず操られていた時に遠のいた客足をどう戻すか、心機一転で頑張ろうと思った矢先であの襲撃です。お恥ずかしながら店を存続するかどうかと悩んでいるような状態です」

「お父さん! お店やめちゃうの!?」


 ドルチェが驚くが無理もない。やっと異常が治りこれで昔のように店が続けられると思っていたようだから。

 しかし俺としては洗脳状態にあって客足が激減して尚、この店が残っている事がすごいと思っていた。
 財産をほとんど教団に寄付していたらしいから、店を手放していてもおかしくはないと。

 それでも残ったのは洗脳されていても心の奥底では守ろうと思っていたのか、それともたまたまなのか。
 しかしそうして残った店も洗脳が解けたとは言え、火の車なのは変わらず。


 そこへ持って来て先日の襲撃だ。
 そこら中の店舗が混乱状態にある中で、「昔のように繁盛するお店に戻そう!」などと景気よく行くはずがない。

 商業組合が停止し流通が滞れば、金の動きも鈍る。必然、財布の紐は堅くなるし、どこも不景気になる。
 これが食料品などの日常必需品ならまだしも、この店のように服飾店となるとさらに難しい。
 住民が服に金を掛けられる状況ではないのだ。今のカオテッドは。


 ご両親はそういった事をドルチェに説明する。まぁドルチェは納得していないようだが。もしかして理解出来ていないのかもしれないが、それは置いておこう。


 俺もその話は一端保留して、とりあえず今までの流れを説明した。
 ドルチェが屋敷にやって来てからの事だ。ご両親は【黒屋敷】の事自体は知っているようだが、一応全部話す。

 侍女教育、屋敷での家事、そして迷宮探索。四階層へ行った事も竜殺しドラゴンスレイヤーになった事も組合員証を見せつつ説明した。
 両親二人とも絶句し、信じられないといった様子だったが、エメリーからは侍女としての家事の様子を、イブキからは戦闘面での様子を説明し、どうにか納得してもらった。

 特にイブキは今や北西区で有名人らしい。北西区を襲ったラセツを倒し、復興作業を手伝ったというのもあるが、魔剣を背負っているというのが大きい。目立つからな。
 そのイブキから太鼓判を押された事で誇らしいというか、安堵したような表情を浮かべていた。


 話の流れで【天庸】についても軽く説明しておく。秘匿情報もあるので全部というわけにはいかないが。

 ドルチェは作戦立案段階では、まだ教団の件があったので、北西区に派遣するのが躊躇われた。
 それで北東区にネネと行かせたわけだが、その戦いの様子はさすがに北西区にまではまだ聞こえていないらしい。


「えっ、ド、ドルチェも戦っていたのですか!? その【天庸】とかいう連中と!?」

「そんな……! だ、大丈夫だったの!? ドルチェ!」

「あはは……いやまぁ、私はネネさんのおまけみたいなもので……」


 ドルチェもイブキと同じように戦ったと言ったら、さすがに血の気が引いていた。
 そりゃ街を壊滅させたような犯罪者集団と一騎打ちしたのだから当然だろう。

 結果的に負けそうになった所をネネに救ってもらった形だが、ネネが暗殺を実行できたのも、クナという人蛇族ナーギィ相手に一人で持ちこたえられたドルチェの防御力があってこそだ。
 その点は素直に褒められるべきだろう。


 そんなわけで、一通りの説明が終わり、今後の話となる。


「とりあえず現在の状況は分かりました。不躾な質問ですが、今後ご両親はお店の継続を望んでおられるのですか? それとも店を畳んで別の生活を望まれるのですか?」

「……出来れば店を畳みたくはありません。色々とありましたが、やはりここは私たちの宝のようなものなのです。諦めきれない、しかし簡単に続けるというわけにもいかず……」

「頑張りたい気持ちと、頑張れるかという不安があります……」

「お父さん……お母さん……」

「なるほど」


 やっぱり店は続けたいよな。


「失礼な物言いかもしれませんが、自分としてはドルチェをお預かりしている時点で、ご両親も身内のつもりです。ご両親が店を続けたいと仰るのであれば、我々も何かしら協力したいと思っています」

「ご主人様っ!?」

「そ、そんな……! 滅相もない! こちらがご迷惑をお掛けしているというのに!」

「いえ、協力と言いましても何も投資しようだとかパトロンになろうだとか、そういうつもりはないのです。あくまで身内の店に仕事の依頼をしたいと、ただそれだけです」


 これは事前にエメリーたちと相談していた。
 ポルの時のようにお金を渡すのは簡単だが、今回はそうもいかない。

 ポルの村は樹界国に対する完全な被害者だったが、ドルチェのご両親は「操られたとは言え、娘を預かってもらっておきながら、襲撃してしまった」という負い目がある。
 下手な施しは受け取らないだろうと。


「仕事の依頼、ですか?」

「本当はうちの侍女服をお願いしようかとも思ったのですが」

「む、無理ですよぅ! タイラントクイーンの素材なんてうちじゃ扱えませんっ!」

「「タ、タイラントクイーン!?」」


 うん、そう言われると思った。
 南東区のいつもお願いしているお店は高級店だから対処出来たんだよな。
 それにそこにお願いしておきながら、こっちにも、というわけにもいかない。


「普段着や寝間着、下着なんかをまとめてお願い出来ないかと」


 そういう結論になった。俺たちは普段の生活も迷宮探索も、全て喪服と侍女服なのだが、さすがに普段着が一枚もありませんというわけにもいかないし、寝間着や下着は普通のものを使っている。

 もっとも俺は下着なんかも<カスタム>で強化しまくって<洗浄>しまくって、未だに前世のものを使っているわけだが。
 こっちの世界のやつは着心地悪いんだよな。寝間着もそうだけど。

 だから身内となったドルチェの店には頑張ってもらって、俺に合う着心地の良い服なり下着なりを作ってもらいたいのだ。


「そ、それはありがたいお話ですが……」

「私たちの店でよろしいのですか? もっと高級なお店のほうが……」

「身内のお店の方があれこれと注文しやすいですし、ドルチェを介して連絡を密に出来ると思うんです。ドルチェには窓口も担ってもらいますので、ちょくちょく顔を出す事にもなると思います」

「ご主人様っ!」


 ドルチェが頻繁に里帰りできる口実だな。
 まぁ言うまでもないが。


「……分かりました。そういう事でしたら喜んでお引き受けいたします。ありがとうございます」

「ありがとうございます。本当に何から何まで」

「ご主人様、ありがとうございますっ!」

「いえ、それと先立つものがないと材料の買い付けも不便だと思いますので、とりあえず手付金をお渡しします」

「そ、そんなっ!」

「―――その代わり、いいものを……特に肌触りの良い素材のものをお願いします。これはもう、わりと切実にお願いします。金に糸目はつけません。材料の買い付け資金が足りなければ出します。なので本当にお願いします。どうにかして下さいお願いします」

「「は、はい……」」


 よし、これだけ言っておけばどうにか頑張ってくれるだろう。
 ドルチェとエメリーも頻繁に寄越してもいいかもしれない。多分苦戦するだろうからアドバイザー役で。


「ついでにこれは提案なのですが、【黒屋敷われわれ】の身内だとアピールすれば客足も多少は回復するのではないですか? イブキがすっかり有名人みたいですし」

「ご主人様、私よりもご主人様のほうが有名人ですので」

「例えばうちの侍女服のレプリカを作って飾るとかどうです? そうすればいいアピールになるんじゃないかと」

「ご主人様の喪服も飾るべきです」


 イブキがさっきからうるさい。そんなに有名人が嫌か。俺の苦労も分かれ。


「レプリカですか……それは、いいのですか? 勝手に置いてしまって。下手すれば目を引きすぎて買い手がついてしまうかもしれません」

「そうしたら売ってもいいと思います。まぁ魔物素材ではないのでそれで戦われると困りますが、その点だけ忠告してもらえば」


 イブキと同じような恰好して同じように戦うなんて事をされると困るな。
 普通の布地で作った平服で迷宮に入ろうものなら本気で死んでしまう。
 いずれにせよ店の売り上げに貢献できるのならいいと思う。


「ありがとうございます。なんというか、おかげさまで光明が見えてきました」

「本当に何から何まで、感謝にたえません」

「ご主人様、ありがとうございますっ!」


 とりあえずこれで店は続けられそうだし、ドルチェが里帰りしやすくなったので良かったかな。
 あとは本当にご両親の頑張り次第だから、影ながら応援させてもらおう。



 ……ちなみにこの店は客足を戻すどころか、より繁盛する事になるのだがそれはまた別のお話である。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

最強賢者の最強メイド~主人もメイドもこの世界に敵がいないようです~

津ヶ谷
ファンタジー
 綾瀬樹、都内の私立高校に通う高校二年生だった。 ある日、樹は交通事故で命を落としてしまう。  目覚めた樹の前に現れたのは神を名乗る人物だった。 その神により、チートな力を与えられた樹は異世界へと転生することになる。  その世界での樹の功績は認められ、ほんの数ヶ月で最強賢者として名前が広がりつつあった。  そこで、褒美として、王都に拠点となる屋敷をもらい、執事とメイドを派遣してもらうことになるのだが、このメイドも実は元世界最強だったのだ。  これは、世界最強賢者の樹と世界最強メイドのアリアの異世界英雄譚。

異世界帰りの英雄は理不尽な現代でそこそこ無双する〜やりすぎはいかんよ、やりすぎは〜

mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
<これからは「週一投稿(できれば毎週土曜日9:00)」または「不定期投稿」となります> 「異世界から元の世界に戻るとレベルはリセットされる」⋯⋯そう女神に告げられるも「それでも元の世界で自分の人生を取り戻したい」と言って一から出直すつもりで元の世界に戻った結城タケル。  死ぬ前の時間軸——5年前の高校2年生の、あの事故現場に戻ったタケル。そこはダンジョンのある現代。タケルはダンジョン探索者《シーカー》になるべくダンジョン養成講座を受け、初心者養成ダンジョンに入る。  レベル1ではスライム1匹にさえ苦戦するという貧弱さであるにも関わらず、最悪なことに2匹のゴブリンに遭遇するタケル。  絶望の中、タケルは「どうにかしなければ⋯⋯」と必死の中、ステータスをおもむろに開く。それはただの悪あがきのようなものだったが、 「え?、何だ⋯⋯これ?」  これは、異世界に転移し魔王を倒した勇者が、ダンジョンのある現代に戻っていろいろとやらかしていく物語である。

【状態異常耐性】を手に入れたがパーティーを追い出されたEランク冒険者、危険度SSアルラウネ(美少女)と出会う。そして幸せになる。

シトラス=ライス
ファンタジー
 万年Eランクで弓使いの冒険者【クルス】には目標があった。  十数年かけてため込んだ魔力を使って課題魔法を獲得し、冒険者ランクを上げたかったのだ。 そんな大事な魔力を、心優しいクルスは仲間の危機を救うべく"状態異常耐性"として使ってしまう。  おかげで辛くも勝利を収めたが、リーダーの魔法剣士はあろうことか、命の恩人である彼を、嫉妬が原因でパーティーから追放してしまう。  夢も、魔力も、そしてパーティーで唯一慕ってくれていた“魔法使いの後輩の少女”とも引き離され、何もかもをも失ったクルス。 彼は失意を酩酊でごまかし、死を覚悟して禁断の樹海へ足を踏み入れる。そしてそこで彼を待ち受けていたのは、 「獲物、来ましたね……?」  下半身はグロテスクな植物だが、上半身は女神のように美しい危険度SSの魔物:【アルラウネ】  アルラウネとの出会いと、手にした"状態異常耐性"の力が、Eランク冒険者クルスを新しい人生へ導いて行く。  *前作DSS(*パーティーを追い出されたDランク冒険者、声を失ったSSランク魔法使い(美少女)を拾う。そして癒される)と設定を共有する作品です。単体でも十分楽しめますが、前作をご覧いただくとより一層お楽しみいただけます。 また三章より、前作キャラクターが多数登場いたします!

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

【モブ魂】~ゲームの下っ端ザコキャラに転生したオレ、知識チートで無双したらハーレムできました~なお、妹は激怒している模様

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
よくゲームとかで敵を回復するうざい敵キャラっているだろ? ――――それ、オレなんだわ……。 昔流行ったゲーム『魔剣伝説』の中で、悪事を働く辺境伯の息子……の取り巻きの一人に転生してしまったオレ。 そんなオレには、病に侵された双子の妹がいた。 妹を死なせないために、オレがとった秘策とは――――。

異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。

Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。 現世で惨めなサラリーマンをしていた…… そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。 その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。 それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。 目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて…… 現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に…… 特殊な能力が当然のように存在するその世界で…… 自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。 俺は俺の出来ること…… 彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。 だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。 ※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※ ※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※

処理中です...