287 / 421
第十一章 黒の主、博物館に立つ
277:蝙蝠の後始末をどうするか会議
しおりを挟む■スペッキオ 導珠族 男
■303歳 迷宮組合カオテッド本部長
カオテッド南西区を治めるのはリリーダル・ゲコレット男爵。
蛙人族の八八歳。
南西区に蔓延っていた巨大闇組織【鴉爪団】の壊滅によって新たに南西区の区長に就任した男じゃ。
前任の子爵は【鴉爪団】と繋がっていたらしいからのう。
それが明るみに出て更迭。それからリリーダルが区長として南西区を切り盛りしておる。
こやつは言ってみれば『異端』な男じゃな。
見た目は蛙人族らしくギョロ目で、恰幅が良いおっさんじゃから、どうしても悪徳貴族に見える。
しかし中身は正反対。
獣帝国貴族にありがちな人種差別もなく、真面目で礼儀正しい。
真面目すぎて正義感を持ち過ぎているから男爵の地位に甘んじておるし、王都から最も離れた【カオテッド】という辺境に送り込まれたのであろう。
獣帝国貴族内からは爪弾きに会っているらしい。
儂から見ても貴族らしくないから当然と言えば当然かもしれんがな。
そんなリリーダルと儂、そしてセイヤがローテーブルを囲むように座っている。
場所は【黒屋敷】の武器庫……いや、応接室。
「この度は本当に申し訳ないッ! 本来であれば南西区に入った時点で私が止めるべきであったッ!」
深々と頭を下げるリリーダル。慌てるセイヤ。
な? こんな貴族おらんじゃろ? しかも獣帝国の貴族じゃぞ?
相手はSランクとは言え、基人族の平民じゃぞ?
ありえんわ。むしろもっと堂々とせいと言いたいわい。
なんでこんな事になっているのか。
発端は一昨日の深夜、組合本部内にある衛兵団にセイヤたちが荷物を持ち込んだ事からじゃ。
獣帝国の暗部【悪癖の蝙蝠】、総勢十五名という大荷物をな。
「襲撃してきたんでとりあえず捕まえたんですけど渡しちゃっていいですかね? なんか獣帝国の暗部らしいですよ? 皇帝とか宰相が俺を殺そうとしてるみたいで。渡しちゃマズかったらこっちで殺しておきますけど、どうしたらいいですかね?」
当時たまたま夜警で宿直していた衛兵団長ジンウにも手に負えない事態じゃった。
そう言われてもどうすりゃいいんだよ! と、若干逆切れ気味になったらしい。
とりあえず生かしたまま牢に入れ、翌日になって儂に報告が来たというわけじゃ。
儂とてどうすりゃいいんだよ! と言いたいわい。わりとマジで。
襲撃を防ぎ、全員を捕らえたのは良い。尋問し全てを吐かせたのも大きい。
しかしこれをこのまま獣帝国に返していいもんか?
皇帝に「そっちの企みはまるっとお見通しだぜ?」と言っているようなものではないか。
ならばこちらで内々に処分し、知らぬ存ぜぬを通した方が良いのではないかと。
セイヤもそう思ったからこそ悩んだ末に持ち込んだんじゃろうが。
儂も悩んだ末に、リリーダルに相談する事にした。
下手すればセイヤだけでなくカオテッド全体を巻き込む事になり兼ねん。
この先どうあがいても南西区、リリーダルの協力は必要になるからのう。
そういう事で言付けを頼んだら、向こうから飛んで来たわい。
儂とて貴族ではないぞ? すぐに来いとも言っておらん。なのに来るなり頭を下げてきた。
こいつは本当に生真面目すぎる。貴族らしくない。
リリーダルはセイヤに謝罪に行く前に、中央区の長である儂にまず話を通そうとしたらしい。
対応としては間違いじゃないんじゃが……律儀じゃのう……。
そして儂と連れ立って【黒屋敷】のホームへと足を運び、現在に至ると。
リリーダルに謝られた所でセイヤにはどうしようもない。
尋問の際に【悪癖の蝙蝠】の連中はリリーダルに罪をなすりつけようとしたらしいから、むしろリリーダルは被害者でもある。
しかし「獣帝国の一貴族として、南西区を預かる者としてお詫びしますッ!」と言ってきかん。
「あー、とりあえず整理しよう。セイヤ、【悪癖の蝙蝠】は皇帝及び宰相の指示により【黒屋敷】の殲滅を目論んだという事でよいか?」
「ついでに言えば殺した後に博物館のお宝を奪うつもりだったようですね」
「なんという愚行をッ! こうなれば私が帝都に行って直に確認を――」
「よせい、よせい! 言った所で知らぬ存ぜぬで終わりじゃわい。指令書の類もないんじゃろ? 証拠がないわ」
暗部など元々抱えていないし、そいつらが勝手にやっただけだと言われるに決まっておる。
仮に証拠があったとしても相手は国じゃぞ? もみ消すくらい容易いわい。
これで【悪癖の蝙蝠】を帝都に返却すれば、そのまま口封じするのは確実。
今以上に証拠がない状態になってしまうというわけじゃ。
「と言うか皇帝の狙いはもう、カオテッドそのものじゃろ? じゃから邪魔な【黒屋敷】をまず排除しようとした」
「Sランクだからですかねぇ」
「強者の上に金持ち基人族じゃからのう。普通の獣帝国貴族からすれば存在自体が許せんはずじゃ」
「はぁぁ……酷い話だ」
「セ、セイヤ殿ッ! 私はそんな風には思っておりませんぞッ!? カオテッドを救った英雄をそんな……基人族だからどうとか……」
分かっておるわい。だからお前は獣帝国貴族らしくないと言っておるんじゃ。
と言うか、どうせ【天庸】襲撃事件に関しても生真面目な報告書を出しておるんじゃろ?
そのせいで目を付けられたのかもしれんのに。真実しか書かんから疑う人間が出て来る。
「獣帝国はカオテッドに攻め込んで来るんですかね?」
「まさかッ! そんなッ!」
「欲しているのは確かじゃが軍を動かすかのう。戦争してまでカオテッドを欲しいのか……ああ、【黒曜樹】か」
「ん? ああ、なるほど。だから【赤き爪痕】も?」
「じゃろうな。思惑の出所は同じというわけか」
「ど、どういう事なんですッ!?」
帝都を縄張りにしているはずの【赤き爪痕】がカオテッドに来たのも不自然じゃった。
ヤツらは【黒曜樹】と【黒屋敷】の情報を集めておった。
今にして思えばそれも皇帝の直接の指示を受けてのものだったという事じゃろう。
そして【赤き爪痕】は迷宮で全滅。
報告も途切れ、【黒曜樹】も持ち帰れなかった。
次の手として駆り出されたのが暗部【悪癖の蝙蝠】というわけか。
つながったのう。嫌な方向に。
「【赤き爪痕】もダメ、【悪癖の蝙蝠】もダメ……で、諦めると思います? リリーダルさん、皇帝陛下って欲しいものは是が非でも欲しがるような人ですか?」
「え、は……仮にも我が国の主君でありますので……その……」
「儂の聞く限り、諦めはしないぞい。特に金にがめつい。【黒曜樹】が出るカオテッド大迷宮も、博物館にお宝いっぱいの【黒屋敷】も間違いなく狙うはずじゃ」
「うわぁ……」
「ス、スペッキオ殿ッ!? 確かにそれはそうなんですけど……」
何も違いはせんじゃろ。皇帝の金銭欲は有名じゃからのう。儂でなくともそう言うわい。
そもそもカオテッドが四か国と迷宮組合の共同統治となっている事自体が不愉快なはずじゃ。
カオテッドが生まれた当初は他国からの圧力もあって渋々合意したがのう。
いつまでもそれを許すような輩ではない。
ましてや【黒曜樹】が採取出来る迷宮となれば、それはまさしく金の成る木。
強欲な皇帝がそれを耳にすれば、手に入れようと画策するのは目に見えておる。
しかしまさか【黒屋敷】の排除から始めるとは思わなかったがのう。
よほど金持ち基人族を許せなかったのか、誰かの入れ知恵か。
「とりあえず【悪癖の蝙蝠】は返さん方がいいじゃろ。向こうが真相を判明するまでの時間稼ぎにはなる。南西区で牢にでもぶち込んでおいてくれるかのう」
「分かりましたッ! お任せ下さいッ!」
「それはまあいいとして、皇帝は今後どう動きますかね? また刺客とか送り込んできますかね?」
「ふむ、リリーダル殿、お主はどう思う? 皇帝の手駒で【赤き爪痕】より強かったり【悪癖の蝙蝠】より暗殺が得意だったり、そういうのは居るかのう?」
どっちを送り込んでも収穫のない今、皇帝が次の手を考えるならば、それより弱い者など送り込むはずがない。
確実に成果を得る為に、力のある者を選ぶはずじゃ。
問題はそういった者をどれほど皇帝が囲っておるか。これはリリーダルに聞くしかない。
しかしこやつはこの期に及んで生真面目に国への忠誠とかで言いよどむかもしれん。
国の機密をどうのこうのと。
それは先に釘を刺しておく。カオテッドの危機になるやもしれんのだから当然じゃ。
「……おそらく、ですが……暗部以上の暗殺能力というのは居ないはずです。あるとすれば闇組織に依頼するであるとか……国が闇組織に依頼などあってはならない事なのですが……」
「するじゃろうなぁ。有力であれば」
「暗部より強い闇組織なんて居ますかね? ちょっと考えにくいですけど」
確かにのう。そんなのが居れば有名じゃろうし、少なくとも儂の耳には入っておらん。
かと言って用心するに越したことはない。
「あと、強い手駒というと、やはり騎士団でしょうか……しかし騎士団をカオテッドに派遣するという事は即ち……」
「戦争じゃな」
軍事力によるカオテッド自体の奪取。それしかあるまい。
一番単純で取りやすい手でもある。
普通であれば他国と牽制し合っている現状で戦争など起こせないが、目の前に人参がぶら下がっているならば強硬手段に出るのも当然か。あの皇帝ならば。
「戦争かぁ……いや、ここを攻めて来るんなら迎撃しないわけにもいかないんですけど……迎撃しちゃっていいんですか? 俺、ただの軍人に攻撃したくないんですけど」
「ならば皇帝の暗殺でもするか? そんな事すればセイヤが指名手配犯じゃぞ? こちらに害を為したという証拠がないのじゃから」
「ですよねぇ……」
セイヤたちは絡んで来た者は投げ飛ばすが、それ以外には何を言われても一貫して無視と決め込んでおる。
あくまで防衛の為の力。過剰な力を防衛のみに使っておる。
しかし戦争となれば命令されるだけの兵隊相手に戦う事にもなろう。それを嫌がっておるんじゃな。
とは言えカオテッドが攻められるのであれば、組合員の最高戦力である【黒屋敷】には出張ってもらわんわけにはいかんがな。
あくまで″お願い″するのみじゃが。儂は君主ではないし、組合員は兵隊ではない。
「仮に攻め込んで来るとして、【悪癖の蝙蝠】の報告が途切れ、失敗に気付き、戦争すると決め、準備をし、ここまで行軍する……相当時間は掛かると思う。それまでに打てる手は打っておきたい所じゃのう」
「戦争を回避してくれると助かるんですけど」
「強者が次々に送られてきて、セイヤに次々に撃退されればいつかは同じ事じゃ。簡単に諦めるほど利口なら苦労せんわい」
「はぁ……」
「リリーダル殿、其方にも協力してもらうぞ? 間違っても今回の一件を国に報告などしてはならん。歩みを早めるだけじゃ。知らぬものとして扱い、もし戦争となれば参戦を日和見してもらわんといかん」
「国を裏切れと……ッ!?」
「先にリリーダル殿に罪をなすりつけようとしたのは向こうじゃろう。それに南西区を戦場にしたくはあるまい?」
リリーダルが獣帝国の軍に参戦すると、南西区が他区の敵になる。
軍との戦争の前に南西区を潰すはめになるじゃろう。カオテッドとして許される事ではない。
しかし参戦を拒否となると、リリーダルを区長から外してお終いじゃ。
じゃから日和見して引き延ばしてもらわんといかん。
最終的に南西区は誰とも戦わんくらいが望ましい。
ともかく打ち合わせは思わぬ方向へと行ったが、リリーダルにもセイヤにも先立って話せたのは僥倖。
これからも警戒しつつ策を練らねばならん。
はぁ、せっかく博物館の収益でウハウハだと言うのに水を差すような真似を……。
これで攻め込んで来ようものならば容赦せんぞ? 獣帝国よ。
0
あなたにおすすめの小説
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
最強賢者の最強メイド~主人もメイドもこの世界に敵がいないようです~
津ヶ谷
ファンタジー
綾瀬樹、都内の私立高校に通う高校二年生だった。
ある日、樹は交通事故で命を落としてしまう。
目覚めた樹の前に現れたのは神を名乗る人物だった。
その神により、チートな力を与えられた樹は異世界へと転生することになる。
その世界での樹の功績は認められ、ほんの数ヶ月で最強賢者として名前が広がりつつあった。
そこで、褒美として、王都に拠点となる屋敷をもらい、執事とメイドを派遣してもらうことになるのだが、このメイドも実は元世界最強だったのだ。
これは、世界最強賢者の樹と世界最強メイドのアリアの異世界英雄譚。
異世界帰りの英雄は理不尽な現代でそこそこ無双する〜やりすぎはいかんよ、やりすぎは〜
mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
<これからは「週一投稿(できれば毎週土曜日9:00)」または「不定期投稿」となります>
「異世界から元の世界に戻るとレベルはリセットされる」⋯⋯そう女神に告げられるも「それでも元の世界で自分の人生を取り戻したい」と言って一から出直すつもりで元の世界に戻った結城タケル。
死ぬ前の時間軸——5年前の高校2年生の、あの事故現場に戻ったタケル。そこはダンジョンのある現代。タケルはダンジョン探索者《シーカー》になるべくダンジョン養成講座を受け、初心者養成ダンジョンに入る。
レベル1ではスライム1匹にさえ苦戦するという貧弱さであるにも関わらず、最悪なことに2匹のゴブリンに遭遇するタケル。
絶望の中、タケルは「どうにかしなければ⋯⋯」と必死の中、ステータスをおもむろに開く。それはただの悪あがきのようなものだったが、
「え?、何だ⋯⋯これ?」
これは、異世界に転移し魔王を倒した勇者が、ダンジョンのある現代に戻っていろいろとやらかしていく物語である。
【状態異常耐性】を手に入れたがパーティーを追い出されたEランク冒険者、危険度SSアルラウネ(美少女)と出会う。そして幸せになる。
シトラス=ライス
ファンタジー
万年Eランクで弓使いの冒険者【クルス】には目標があった。
十数年かけてため込んだ魔力を使って課題魔法を獲得し、冒険者ランクを上げたかったのだ。
そんな大事な魔力を、心優しいクルスは仲間の危機を救うべく"状態異常耐性"として使ってしまう。
おかげで辛くも勝利を収めたが、リーダーの魔法剣士はあろうことか、命の恩人である彼を、嫉妬が原因でパーティーから追放してしまう。
夢も、魔力も、そしてパーティーで唯一慕ってくれていた“魔法使いの後輩の少女”とも引き離され、何もかもをも失ったクルス。
彼は失意を酩酊でごまかし、死を覚悟して禁断の樹海へ足を踏み入れる。そしてそこで彼を待ち受けていたのは、
「獲物、来ましたね……?」
下半身はグロテスクな植物だが、上半身は女神のように美しい危険度SSの魔物:【アルラウネ】
アルラウネとの出会いと、手にした"状態異常耐性"の力が、Eランク冒険者クルスを新しい人生へ導いて行く。
*前作DSS(*パーティーを追い出されたDランク冒険者、声を失ったSSランク魔法使い(美少女)を拾う。そして癒される)と設定を共有する作品です。単体でも十分楽しめますが、前作をご覧いただくとより一層お楽しみいただけます。
また三章より、前作キャラクターが多数登場いたします!
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
【モブ魂】~ゲームの下っ端ザコキャラに転生したオレ、知識チートで無双したらハーレムできました~なお、妹は激怒している模様
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
よくゲームとかで敵を回復するうざい敵キャラっているだろ?
――――それ、オレなんだわ……。
昔流行ったゲーム『魔剣伝説』の中で、悪事を働く辺境伯の息子……の取り巻きの一人に転生してしまったオレ。
そんなオレには、病に侵された双子の妹がいた。
妹を死なせないために、オレがとった秘策とは――――。
異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。
Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。
現世で惨めなサラリーマンをしていた……
そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。
その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。
それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。
目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて……
現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に……
特殊な能力が当然のように存在するその世界で……
自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。
俺は俺の出来ること……
彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。
だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。
※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※
※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる