350 / 421
after1:五人の新人侍女
1-4:ご主人様の素性と成長方針
しおりを挟む■カイナ虎人族 女
■19歳 セイヤの奴隷
「さて、ここから俺の説明とか色々しないといけないが……全員居る必要はないかな。一部だけ残って仕事に戻ろうか。あ、ヒイノ、お茶淹れてくれ」
「かしこまりました」
そうして食堂に残ったのはティサリーン商館にも来た四人、エメリーさん、イブキさん、フロロさん、ミーティア……王女様? ええと、ミーティアさんって呼んで大丈夫なのかな?
それと闇朧族のネネさんと、専属鍛冶師だというジイナさん、伯爵様のウェルシアさん……だったと思う。
あたしにしてはよく覚えてるもんだな。名前。
やっぱ色々と衝撃がありすぎたんだよな。
ともかくご主人様と七人のメイドさん、そしてあたし達五人がまとまってテーブルを囲む。
お茶を出されて、飲みながらリラックスして説明を聞いてくれと、そういう事らしい。
「新人五人は屋敷の事とか、仕事の事とか、侍女の事とか、迷宮での戦い方とか、色々と覚えなきゃいけない事が多い。最初に詰め込む感じになっちゃうけど時間を掛けてじっくり覚えていくつもりでいてくれ。分からない事は遠慮せずに聞くように」
『はい』
「まぁそうした説明の前に俺の素性と能力について説明しないと始まらないんだ。理解はしにくいと思うが聞くだけ聞いてくれ。途中で話を遮って質問してもいいからな」
『はい』
はいと返事したはいいものの、ご主人様の素性と能力?
確かに「基人族なのになんで?」って部分は多いんだけど、そこに何か秘密があるって事か?
「まず、俺はこの世界【アイロス】の人ではない。全く別の世界からやって来た存在だ」
『は?』
「俺のいた世界は【地球】と言って、魔法もスキルもないし、魔物も居ない世界だった。種族も基人族しか居ないしな。まぁ【人間】という言い方をしていたけど」
初っ端から訳の分からない話になったんだが? 早くも思考放棄したくなってくるぞ?
「俺はその世界で死んだんだが、そこをこの世界の【創世の女神】に捕まってな。で、【アイロス】に転生させるって話になって、死んだ当時の姿恰好のまま【アイロス】に下ろされたんだよ」
「そ、創世の女神様とは、その……」
「そう、その奴隷紋の、ウェヌなんとかってヤツ」
「ウェヌサリーゼ様です、ご主人様」
エメリーさんがすかさず忠言した。
えっとつまりご主人様は『女神の使徒』様? 「ヤツ」とか言っちゃダメなんじゃないか? もうよく分からないんだけど。
「で、さっき言った通り俺の居た世界にはスキルも魔物も居ないし、戦う事なんて出来なかったんだよ。だから武器としてこの【黒刀】を貰って……」
「え、め、女神様からですか!? つまりそれは、その……」
「いわゆる神器だな。まぁ攻撃力がバカ高い剣だと思ってくれればいい。特に変な能力があるわけじゃないし」
「は、はぁ……」
コーネリアが神器に食いついたが一蹴された。
明らかに御伽噺の世界の話なんだが、ご主人様が淡々と話すからどうも世間話のように聞こえる。
あたし達は今、とんでもない話を聞いているはずだ。
「それと【アイロス】の最低限の知識、言葉、それとスキルも貰ってな。<剣術>とか<生活魔法>はまぁいいとして、一つは<インベントリ>ってスキルだ。これは容量制限なし、時間経過なしのマジックバッグを持っていると思えばいい」
容量制限なし、時間経過なしのマジックバッグ……?
いや、あたし達普通のマジックバッグ自体、持ったことないんですけど……あれ高級品だし。
「で、もう一つのスキルが<カスタム>という。ここからが本題と思ってくれ」
えっ、今までの本題じゃなかったの? 十分ヤバめな話だったと思うんだけど……。
「すごく簡単に言えば『俺の身体能力』『俺のスキル』『俺の持ち物』を強化するスキルだな。この『持ち物』の中にこの屋敷や俺と契約した奴隷も含まれる」
「そ、それは私たちも……という事ですか?」
「ああ。つまり基人族の俺が戦えるのも、非戦闘職の侍女が戦えるのも、このスキルによる恩恵ってのが大きい。もちろん本人の資質や努力もあるがな」
なんか少し聞くだけでとんでもないスキルだ。
これが女神の下賜したスキル……神技ってヤツか。
そこからは<カスタム>というスキルの説明になったが、付随して『CP』『ステータス』『レベル』というものの説明に変わる。
ご主人様は奴隷のステータスが見えるようで、あたしのステータスを例として書き出してくれた。
それを五人で眺めながら説明に入る。
まさか自分の強さが数字で表されているなんて思わなかった。
攻撃やら防御やら、項目で管理されて数字が割り振られる。魔物を倒せば『経験値』というものが入り、それによって『レベル』が上がる。レベルが上がればステータスの数字は増える、と。
この時点ですでにコーネリアとケニは思考放棄している。
あたしとキャメロもヤバい。クェスよ、後は任せるぞ。
「――とまぁそんなわけで魔物を倒して『レベル』を上げつつ、『CP』を稼げば、俺が<カスタム>で強くすると、そういうわけだ」
『は、はぁ』
「本当はここからステータス項目の詳しい説明をしたいんだが……」
「ご主人様、日を改めた方がよろしいかと」
侍女長様ありがとう! もうあたし頭が爆発しそうです!
ご主人様のスキルも複雑すぎるし、女神様のスキルって言われればそれはそうなんだろうけど、それをよく扱えるもんだよ。
やっぱり『女神の使徒』に選ばれるってのは相応の能力とか必要だったんじゃないかと。
「じゃあ詳しい説明は後回しにして、とりあえず五人の育成方針について話し合おうか。どのように<カスタム>して成長させるか、どう強くするかと」
『!?』
そ、そうか! あたし達も強くしてもらえるのか!
どうにもご主人様の力について勉強って感じだったからそこまで気が回ってなかった。
「まずカイナは前衛で斧だったな」
「はいっ!」
「元々の【攻撃】が高いのはもちろんなんだが何気に【敏捷】も高いな。走り回って斬りつけるタイプか?」
「そ、そうです! 足はキャメロの方が速いですけど……」
「そりゃキャメロは斥候だろうしな。さて、同じ斧使いって事でジイナと似通った感じでもいいんだが、ジイナよりも【敏捷】重視だな。それとスキル。<斧術>はカンストさせるが<嗅覚強化>と<聴覚強化>をどうしたものか……」
「えっ、あたし<嗅覚強化>とか<聴覚強化>とかそんなスキル持ってないですけど……」
「俺の<カスタムウィンドウ>はその人の潜在的に持っているスキル……まだちゃんと発現していないスキルとかも分かるんだ。カイナは実は斥候系スキルを持ってるんだよ。で、それの扱いについて悩んでる」
あ、あたしが斥候系スキルを……?
いやもうご主人様がそう言うなら本当に持ってるんだろう。
って言うか、あの時そのスキルで魔物を察知出来ていればレイラは……。
「悩む必要はないのでは? 斥候系スキルは有用ですしあって困るものではありません」
「使った事のないスキルだから戸惑うかもしれませんが、それでも強化すべきだと私も思います」
「エメリーとイブキの言う事はもっともだ。俺が悩んでいるのは別でな――」
「と言いますと?」
「この五人は斥候系スキルや未発現になってるスキルが多いんだよ」
えっ、つ、つまりあたしだけじゃなく他にも斥候系スキルを持っているヤツが!?
キャメロしか持ってないから苦労してきたのに!?
というかそのキャメロも扱い悩んでいたくらいなのに!?
「元々斥候のキャメロは<聴覚強化>と<危険察知>を持っているのは分かっているな?」
「は、はい」
「実はそれ以外にも<気配察知>を持っている」
「ええっ!?」
「コーネリアは<嗅覚強化>、クェスは<危険察知>と<聴覚強化>があるな」
「は? じ、自分に、ですか!?」「ええっ!? 私にも!?」
「ケニに至っては<視覚強化>に加えてなぜか<魔力感知>を持っている」
「ふえっ!?」
「つまりこの五人は全員が何かしらの斥候能力を持っているわけだ。はたして全員の斥候系スキルを上げていいものかとな」
「「なるほど……」」
え、いや、ホントに!? あたしら全員!?
正直信じられない気持ちが強いが、それ以上に自分の能力を今まで使いこなせていなかった事が悔しい。
知っていれば……いや、知る術なんてご主人様に出会わなきゃなかったんだけどさ。それでも悔しいよ。
結局、戦闘リーダーのイブキさんと、ネネさんの推薦、そしてあたしたちの意思もあり、全員の斥候系スキルを<カスタム>してもらった。
ないよりあった方がいい。それに「絶対に使いこなしてやる」という気持ちもある。
あたしの成長計画としては今まで通り、斧の前衛アタッカーというのに加え、足を使った素早い動きと<嗅覚強化><聴覚強化>を使った索敵も盛り込まれた。
まさか奴隷に堕ちて、ここまで成長出来る見込みを提示されるとは思わなかった。
やる気がみなぎる。あたしはまだ成長出来る。心の中でとりあえず吠えた。
続いてコーネリアに関しては、純粋に盾役とする一方で<嗅覚強化>での索敵にも慣れるよう言い渡された。
【黒屋敷】というこのクランは、二一人という大所帯ながら盾役が三人しか居ないらしく、期待されていた。
キャメロは斥候を継続だが<気配察知>を使えると分かったので、より高い精度の索敵を求められた。
と言うか、【黒屋敷】の斥候は非常に優秀な人が揃っているらしい。
キャメロもそこに混じる事になる為、ネネさんが師匠となって特訓するそうだ。
「ん。弟子二号、よろしく」
「に、にごう? よ、よろしくお願いします」
ケニに関しては元々後衛の弓だったが、<魔力感知><視覚強化>が使えると分かった為、準斥候としての役割も追加された。
おそらくケニが一番変わって大変だろうという話だ。本人はいつも通り「ぬぼー」としているが。
こいつは本当にマイペースと言うかのんびり屋と言うか……心配だなぁ。
「ミーティア、後衛の弓に関してはマルティエルの方がいいか?」
「飛びながら射る事を考えれば私よりもマルでしょうね」
「じゃあ弓はマルティエルに付けて、<魔力感知>はアネモネとサリュを先生にするか。エメリー、その時の指導手配はよろしく」
「かしこまりました」
どうやらケニにも専属で先生が付くらしい。あたしも付けてもらいたい気持ちもあるが、大変そうだなーとも思う。
最後にクェスの話になった、のだが……。
「さて、クェスはある意味ケニ以上に問題だ」
「ええっ!? わ、私、問題あるんですか!?」
「ああ、帰りがけに仰っていましたね。クェスの能力が面白いと」
「そうなんだよイブキ。クェスは火魔法が少し使えるって言ってたろ?」
「は、はい……」
クェスは獣人系種族じゃ珍しい魔法使い系の狐人族だ。
確かに大魔法とかを使える腕前じゃないが、それでも助けられてきたのは事実。
あたしらは魔道具とか買えるほど裕福じゃなかったしな。魔法攻撃手段は貴重だったんだ。
で、そのクェスの火魔法に何の問題が……?
「実は<火魔法>以外に<風魔法>と<闇魔法>が使える」
『ええっ!?』
あたしら五人だけじゃなく、先輩のメイドさんたちも驚いた。
三属性の魔法使いってそれ……すごいんじゃないか……?
0
あなたにおすすめの小説
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
異世界転移から始まるハーレム生活〜チートスキルを貰った俺は、妹と共に無双する〜
昼寝部
ファンタジー
2XXX年、X月。
俺、水瀬アキトは戦争の絶えない地球で『戦場の悪魔』と呼ばれ、数多の戦で活躍していた。
そんな日々を過ごしていた俺は、ひょんなことから妹と一緒に異世界へ転移することになった。
その世界にはダンジョンが存在しており、ライトノベルなどで登場する世界観と類似していた。
俺たちはその世界で過ごすため女神様からチートスキルを貰い、冒険者となって異世界での生活を満喫することにした。
これは主人公の水瀬アキトと妹のカナデが異世界へ転移し、美少女たちに囲まれながら異世界で無双するお話し。
スティールスキルが進化したら魔物の天敵になりました
東束末木
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞、いただきました!!
スティールスキル。
皆さん、どんなイメージを持ってますか?
使うのが敵であっても主人公であっても、あまりいい印象は持たれない……そんなスキル。
でもこの物語のスティールスキルはちょっと違います。
スティールスキルが一人の少年の人生を救い、やがて世界を変えてゆく。
楽しくも心温まるそんなスティールの物語をお楽しみください。
それでは「スティールスキルが進化したら魔物の天敵になりました」、開幕です。
2025/12/7
一話あたりの文字数が多くなってしまったため、第31話から1回2~3千文字となるよう分割掲載となっています。
『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!
たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。
新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。
※※※※※
1億年の試練。
そして、神をもしのぐ力。
それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。
すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。
だが、もはや生きることに飽きていた。
『違う選択肢もあるぞ?』
創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、
その“策略”にまんまと引っかかる。
――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。
確かに神は嘘をついていない。
けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!!
そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、
神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。
記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。
それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。
だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。
くどいようだが、俺の望みはスローライフ。
……のはずだったのに。
呪いのような“女難の相”が炸裂し、
気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。
どうしてこうなった!?
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる