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after1:五人の新人侍女
1-6:侍女長様による黒屋敷案内
しおりを挟む■ケニ 鳥人族 女
■18歳 セイヤの奴隷
食堂でご主人様から濃い~~~~お話を聞いた後、私たちは侍女長のエメリーさんに連れられてお屋敷を案内してもらいます。
私たちも一緒に住んで働く事になるので、一通り知っておかないと、という事だそうで。
すでに驚きの連続でみんな疲れている様子ですけどね。
私は少しウキウキしながらエメリーさんの後に浮いて付いて行きます。
やっぱり私も奴隷になった時は悲しかったですし、怖かったですし、みんなと離れ離れになるのが寂しかったです。
でもこうして一緒になれて、しかもご主人様はとんでもない人で。
今までの不幸を帳消しにするような幸運に思える反面、やっぱりレイラを喪った事は今も引きずっていて。
私は私で頑張らなきゃなって、そう思います。せめて私は明るくあろうと。
左手の甲に刻まれた奴隷紋に目をやり、心の中でお祈りして、エメリーさんの後に続きました。
「まず近場から。キッチンですね。皆さんの中で料理の出来る人は居ますか? ……クェス一人ですか」
「野営の時とかほとんどレイラってリーダーがやっていたんで……」
「なるほど。料理の出来ない侍女も多いのでそれは構いません。クェスはお手伝いしてもらうかもしれませんのでそのつもりで」
「は、はいっ!」
「ここの料理長はヒイノです。彼女の指示に従うように」
「よろしくね、クェスちゃん」
「はいっ、よろしくお願いしますっ」
お昼ご飯に出されたサンドイッチは「簡単なものでごめんね」と言われたものの、とんでもない美味しさでした。
パンはフワフワだし、中のソースが味わった事のないもので、これのどこが「簡単」なのかとビックリしながら食べました。
あれもヒイノさんが作っていたようだし、やはりSSSランククランの専属料理人というのはスゴイ人なのでしょう。
はたしてクェスがお手伝いに入って貢献できるものなのか……私は応援しかできない。
お片付けとかなら私たちもやりますけどねー。作るとなると……任せた方がいいです。
一応キッチンも五人全員で確認しました。
というのも、ここもご主人様の<アイテムカスタム>によって普通のキッチンとはかなり違う作りになっているらしく、それを理解し、使いこなすには大変だそうです。
捻れば水の出る『蛇口』、火を使わないのに熱くなる『コンロ』、薪を入れない『オーブン』、魔道具もビックリの『冷蔵庫』などなど。
どれもご主人様の元いらした世界のものだそうですが、確かにこれは使うの大変そう。
料理をしない私でもそう思ってしまうほどの道具ばかりです。クェスがんばってー。
キッチンの中にはパンを焼く窯もあって、あのサンドイッチのパンも自家製らしい。
なんでもヒイノさんは元パン屋さんだったらしく、ご主人様に拾われてからここに窯が置かれたとか。
夕食でも出るといいなー。また食べたいなー。
「さて、順々にお部屋を案内したい所ですが、一先ず貴女たちの私室に行きましょうか。荷物を置いて、着替えは……夜でいいですかね」
廊下に出たエメリーさんは私たちにそう言って、エントランスの階段から二階へと足を運びます。
外の小屋に住むのかと思ったら、どうやらお屋敷の中に私たちも住まわせてもらえるようです。
こんな立派なお屋敷に住むとか……貴族になった気分ですね。
どうやら二階と三階はご主人様とメイドさんたちのお部屋になっているようです。
ご主人様は三階の主寝室で、その隣がエメリーさんだとか。
「本来ならば一人一部屋なのですがあいにくと二部屋しか余っていないのです。申し訳ありませんが、とりあえずそこを五人で使うようにして下さい」
「ぜ、全然構わないですっ。むしろあたし達五人で一部屋でもいいくらいで」
「ご主人様が<カスタム>を使えば部屋数は増えるんですけれどね。今は色々と模索中なのですよ」
「えっ、へ、部屋が増える……?」
えーっと、確かご主人様の<カスタム>は『持ち物』にも使えるって話で、お屋敷も<カスタム>出来るって言ってましたねー。
つまりお屋敷を強化? それでお部屋が増える? ちょっと想像出来ないですねー。
と、そんな話をしていたら、一つの扉が開き、中からご主人様が出て来ました。
「おお、来たか。二部屋に五人ってのも変だからぶち抜いて一部屋にしておいた。お前たちは一緒の方が良いかなーと思ったんだが」
「なるほど、そうでしたか。カイナ、どうです? 五人一緒の部屋でいいですか? それとも二人と三人で分けますか?」
「え、あ、ご、五人一緒でいいですっ!」
「うん、それじゃこれでいこう。いずれ個室にするかもしれないけど暫定な」
それだけ言って、ご主人様は一階に降りていきました。
案内は引き続きエメリーさんに任せるっぽい。
よく分からないけど五人一緒の部屋になったという事で、とりあえず部屋に入ってみました。
「うわっ! 広っ!」
「えっ!? こ、これがボクたちの部屋!?」
うわーと言いながら五人で部屋を見回します。
下は豪華な絨毯、天井にはよく分からない明かり。ベットが五つ並び、テーブルとソファーまで。
壁際にはクローゼットでしょうか。左右に二つ、大きなものがあります。
これが私室だなんて……もうホントに貴族みたいですよ。
「本来はこの半分のサイズの部屋に一人ずつ、もしくは二人で使っているのです。今回はご主人様が<カスタム>して下さったので二部屋分の広さですね。ここに五人……やはり少し狭いですかね」
「いやいやいや! 十分ですっ!」
「そうですか? まぁ一時的だと思いますので少しの間我慢して下さい」
先輩メイドの皆さんはそんな広い私室に慣れているのですねー。
私たちも慣れるものなんでしょうか。この広さで五人でも落ち着かないくらい広いんですけど。
「ベッドの割り振りは任せます。とりあえず手荷物をクローゼットに置きましょう」
私たちの荷物なんてほとんどないんですけど、一応ティサリーンさんからもらった下着やシャツは少しあります。
商館で着ていたものを餞別にとそのまま貰った格好です。手提げ袋一つで済むくらいの量ですけど。
大きすぎるクローゼットには不釣り合い……ん? すでに何かクローゼットに入ってますね?
「一応部屋着と下着は用意してあります。サイズも各種ありますので自由に使って下さい」
「えっ、こ、これ頂けるんですか!?」
「ドルチェ……針毛族の侍女を覚えていますかね? 彼女の実家が北西区で服飾店を経営していまして、そこに下着等はまとめてお願いしているのです。私たちは仕事も探索も侍女服ですが、寝間着や部屋着も必要ですので」
「は、はぁ」
「もちろん休みの日などにお小遣いで好きに買うのは自由です。下着や寝間着を指定しているわけではありませんから。普段着として平服を買っても良いでしょう」
「休み!?」「お小遣い!?」
私たちは奴隷ですから休みなんてないと思ってましたし、お小遣いを貰えるなんてもっと考えていませんでした。
でもエメリーさん曰く、私たちは『奴隷であると同時に侍女であり共に戦う仲間』なのだと。だからそうした手当ても出るのだと。
ご主人様も同じような事言ってましたけどね。今にして思えば、この世界の人じゃないからこその考え方なのかもしれません。
「もっとも休みであっても普段着は侍女服の者ばかりですけどね。貴女たちの侍女服は明日に仕立てるという話ですので、それが出来上がるまでは誰かの予備の侍女服を着てもらいます。明日の朝からですね」
「わ、わかりましたっ」
「背のあるコーネリアもツェンのもので大丈夫でしょう。翼のあるケニもシャムのがちょうどいいと思います。今晩にでもフィッティングしてみましょう」
私は翼があるのでどうかなーと思っていたら貸してもらえるようです。
でもシャムさんって……あの天使族の司教様ですよね?
いや確かに翼がある人なんて他にいらっしゃらないんでしょうけど……恐れ多いんじゃないですかね。
そんな事を考えつつ、お屋敷の案内を再開です。みんなで一階に下ります。
まずはエントランスから右手の部屋に。
『うわ~~~~』
五人同時に感嘆の声。そこは今までのお屋敷の雰囲気とは全く違う世界。
下は石煉瓦が敷かれ、その上には青い絨毯で通路のようなものが出来ています。
通路の脇には神像がずら~っと並び、しかも神々が手を取り合っているのです。
窓には私たちの左手にもある奴隷紋が彩られ、そこから淡い光が差しこんでいます。
荘厳。神聖国の聖殿とかそんな感じでしょうか。行った事ないですけど。
「ここは総合神殿です。私たち侍女全員の奉る神々にお祈りを捧げる場ですね」
「は~~~」
「中央の大きい御神像がウェヌサリーゼ様です。貴女たちもご主人様の侍女となったからには第一に祈らなければならない御神像ですからね。心掛けておくように」
「は、はい」
「ところで貴女方は普段、どの神様にお祈りをしているのですか?」
私たちは獣人系種族ですから、主に【獣神ダルダッツォ】様になります。そんなに熱心にお祈りしているわけじゃないですけど。
コーネリアは騎士に憧れているので【正義の神アンディロ】様に熱心にお祈りしていますね。
そんな事をエメリーさんに伝えました。カイナが。
「ダルダッツォ様はあちらに、アンディロ様はあちらにいらっしゃいます。機を見てお祈りすると良いでしょう。――しかしここにいらっしゃらない神様を信奉していなくて良かったですね。新たに神像をお作りしないで済みました」
「え、ああ、あたしたちがお祈りする為に神像を増やす事も考えられたと?」
「ええ。ここの像も皆がそれぞれ信奉する神々を彫ったのですよ。苦労した甲斐はありましたが」
えっ、自分たちで彫った!? 神像を!? ここにあるの全部ですか!?
はぁ~~~彫刻家でもないのに、よくこんな精巧なの造れますね~~~。
さすがSSSランク……いや、ランクは関係ないですけど。私たちが彫るはめにならなくて良かったです。
ちなみにこの総合神殿の責任者はシャムさんとミーティアさんらしいです。
創世教の司教様と、『神樹の巫女』様。
私たちはよく分からないですが、『神樹の巫女』というのは樹界国では超有名な神職なのだそうです。知らない人は居ないレベルなんだとか。
私としてはミーティアさんを『神樹の巫女』様である前に、王女様と見てしまうんですがね。
ともかくそういったスゴイ神職の方なので責任者になっていると。
先輩メイドの皆さんに大物が多すぎなんですが……。
総合神殿を出まして、右側通路を更に奥へ。食堂の手前にある部屋が談話室だそうです。
広々としたリビングという感じでしょうか。長~~いソファーと、テーブル席もあります。
「夕食後などは皆がここに集まる事が多いですね。あの棚に整備道具があるでしょう? 自分の武器を磨いたりしながら喋ったり、遊んだりしていますよ」
「整備道具は共用なのですか?」
「個人用のものは自分のマジックバッグに入れていますからね。棚のは好きに使って大丈夫です。もっとも本格的なメンテナンスはジイナが担当しますので、あくまで自分で出来る日頃の手入れといった所ですが」
あー、ジイナさんって専属鍛冶師の……。やっぱりクランの中に鍛冶師が居るってすごいなぁ。
でも鉱人族の女の人って、鍛治じゃなくて酒造り専門って聞いた事がありますけど……。
実際は女の人でも鍛治が出来るって事ですかね。鉱王国にはそういう人も多いのかもしれません。
談話室から出ましてその奥は食堂、キッチン、倉庫などが並びます。
エントランスの反対側ですね。右側通路からぐるっと回る感じ。
「こちらがお風呂になります。今夜に改めて説明しますが」
「お、お風呂って、あの、貴族とかが入るって言う、お湯の……」
「ええ。ここでは全員が毎日入浴します。貴族の場合ですと趣向の為のお風呂という位置づけですが、私たちにとっては侍女として身綺麗にしておく為の義務だと思って下さい」
「は、はぁ」
「後日時間をとって衛生管理についてお勉強します。そこで詳しくお話しましょう」
また意味不明な言葉が出て来ましたが、ともかく私たちもお風呂に入れるらしいです。
やっぱりお食事と言い、住まいと言い、貴族みたいな生活になっちゃうんですねー。
通路から扉を開けてチラリと中を見ましたが、広い脱衣所でした。
何人も一緒に入るものなのでしょうか……お風呂とはどんなものなのか気になります。
続いて客室を見せてもらいました。私たちのお部屋とさほど変わらないです。
さらに隣に応接室。ここはエントランスから左に行ってすぐという場所ですね。右側から回ってぐるっと一周しました。
「うわーっ! なんだこの武器!」「こ、これはすごい!」「まさかミスリル……!?」
ガチャリと扉を開けると、そこは確かにソファーとかがある応接室なのですが、四方の壁には数々の武器が飾り付けられています。
それも明らかに高品質。私たちが絶対に買えなさそうな武器が所狭しと並んでいました。
杖も何本かあります。なんかすごそうなのが。弓はありませんけど。
「ここの武器は私たちが以前に使っていたものやジイナが試し打ちで造ったものばかりです。今は使っていないのでこうして飾りにしていますが」
「ええっ!? 使ってないんですか!? これだけの武器を!?」
そう言うとエメリーさんは両腰に付けたマジックバッグから四本腕でそれぞれの武器を取り出しました。
なんかイカツイ武器ばかりです。
「これは私の武器ですが、こちらは【魔剣グラシャラボラス】」
『魔剣!?』
「こちらは魔竜剣と言いまして、竜素材の魔法剣です」
『魔法剣!?』「竜素材ってどういう事です!?」
「そういった説明は後日改めて行いますが、ともかくここにあるようなミスリル系の武具やアダマンタイトスピア、単純な竜素材の武器ではすでに不足という事です。貴女方にはとりあえず普通の竜素材で造るそうですから、最初はそれで我慢して下さい」
我慢って……竜素材どころかミスリルだってAランクでも滅多に使えないって聞きますよ?
私の弓は安い店売りでしたし、一番高かったコーネリアの盾だって鋼です。
それが竜素材になるとか何段飛ばしなのかって話ですよ。
ご主人様のお話でジイナさんとそんな感じの会話をしてましたけど、まさか本当に竜素材の武器を扱っているだなんて……。
こうして目の前にすればこれが現実だと突きつけられるわけですが。
私は「ほえー」とするしか出来ません。
いい加減、考える事をやめたくなりますねー。許されないんでしょうが。
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