カスタム侍女無双~人間最弱の世界に転生した喪服男は能力をいじって最強の侍女ハーレムをつくりたい~

藤原キリオ

文字の大きさ
362 / 421
after1:五人の新人侍女

1-16:ご主人様による奴隷いじめ・後編

しおりを挟む


■カイナ 虎人族ティーガル 女
■19歳 セイヤの奴隷


 ご主人様があたしに持ちかけて来た勝負。鬼ごっこと言われたそれは『死んだら負け』という模擬戦めいた何かだ。

 イブキさんやネネちゃんとの模擬戦を見ていたが、どう足掻いてもあたしが勝つビジョンが見えない。
 【黒屋敷】最強。
『女神の使徒』であるご主人様を今さら基人族ヒュームだからどうとか見る事は出来ない。


 あたしの斧がご主人様に触れたら勝ち。
 つまりご主人様に殺される前にあたしは一発入れないといけない。
 入れられるのか? あのご主人様に? 目にも見えない速度で動くご主人様に?

 斧を構えながらそんな事を考えていたが、それは『悠長』だったと言わざるを得ない。


 ――シュン――ズガアアアン!!!


 いつもの模擬戦以上に間合いをとっていたご主人様が一瞬にして視界から消える。
 そのすぐ後に聞こえたのは、あたしの真横から聞こえた破壊音だ。

 バッと見れば、そこにはご主人様が黒刀を振り下ろした姿があった。
 頑丈なはずの石の床を大きく砕き、破片が飛び散っている。


「……は?」


 あたしは目口を開いたまま止まってしまった。


「逃げないでいいのか?」


 ご主人様は軽くそう言うと、即座にあたしの目前へ。横、背後に回る動きは見えた。だが身体はまだ硬直したままだ。


 ――ドガッ!!!


「――ッガ!?」


 背中を黒刀で殴られたのだと思う。恐らく峰でもない″腹″で。
 しかしあたしの背骨は嫌な音を出し、身体は水平に飛ばされた。
 そのまま石壁に叩きつけられ、動く事も呼吸する事も出来ない。
 一瞬にして汗が噴き出る。痛いのか何なのか、自分でもよく分からない。


「<超位回復エクストラヒール>!」


 すぐにあたしの身体は光に包まれ、痛みが消える。消えた後で「あれは痛みだったのか」と気付くレベルだ。
 自分の身体、感覚が分からなくなるほどのダメージを受けたのだと。

 それは即ち『死の間際』だったのでは――と、そんな事を考える暇も与えられない。


「回復は終わっただろ? 今度は避けろよ?」

「グゥッ――!!?」

「<超位回復エクストラヒール>!」


 いつの間にか横に来ていたご主人様が追撃する。また吹き飛ばされ、また意識を失いかけ、また回復だ。

 それが三回繰り返された。
 このままじゃ本当に殺される。なんとかしなきゃ。攻撃しなきゃ。
 回復直後にあたしは近づいてくるであろうご主人様目掛けて闇雲に斧を振るった。


「うらあああっ!!!」

「そんなの当たるわけないだろ。頭使え」

「グハッ――!!!」


 かすりもしない。ぐるんと半周描くようにあたしの周りを薙ぎ払ったが、それを避けて攻撃してきたらしい。
 そしてまた吹き飛ばされて回復だ。

 でも攻撃を当てないと終わらない。どうにかして当てないと。相手がご主人様であっても。
 そうして斧を振るい、躱され、逆に攻撃され、吹き飛ばされる。

 どうしろってんだよ……こんなもん……。




■セイヤ・シンマ 基人族ヒューム 男
■23歳 転生者


 俺はこの五人パーティー、もっと言えばカイナに対して、どこかちぐはぐな部分を感じていた。

 リーダーを喪ってからサブリーダーとして皆を引っ張る。
 攻撃偏重で、前へ前へと攻めるタイプ。
 それは前衛として優秀な才能だと思うし、だからこそ皆も付いてくるのだろう。


 しかし攻撃偏重と言っても限度がある。

 うちのクランで言えば、イブキも攻撃偏重だが同時に元傭兵としての経験なのか、もしくはエメリーの村の一件があるからなのか、守備重視の上での攻撃偏重だと思っている。実際【防御】にも相当<カスタム>している。

 ジイナも魔剣を持つと「ヒャッハー」となるが、普段は戦闘自体が嫌いで臆病なタイプだ。
 ラピスは戦闘好きだが全体のバランスを見るのが上手い。後衛も守備も支援も熟せる。
 ツェンはバカだから却下。いや、戦闘センスは当然高いんだけれども。


 ともかく攻撃偏重にしてもカイナは極端すぎる。
 リーダーを目の前で喪っていて、それでも迷宮に潜りたいと言い、戦闘スタイルは攻撃しか考えないと。

 危機感がなさすぎる。そう思った。
 リーダーの為にもと奮起しているのか、パーティーメンバーの前で弱い所は見せられないのか、防御や回避は出来ないと割り切っているのか、それともツェンと同じくバカなのかは分からん。
 だが、そこら辺が俺にはちぐはぐに見えていた。


 危機感がないという事は恐怖を感じる時が少ないという事だ。

 迷宮は怖いもの。そんな事はよく分かっているだろう。実際にリーダーは死んでいるのだし。
 それがいつ自分の身に降りかかってもおかしくはない。
 常に死と隣合わせなのが魔物討伐組合員であり迷宮組合員なのだから。
 経験で言えば俺たち以上に持っているわけだし、そんな初心者めいた事を理解していないはずがない。

 なのになぜ。
 と考えた時、二つの理由が考えられた。バカだからというのは省く。

 一つは「今までどうにかやってこれた」という数年に渡る経験が邪魔をしている。
 もう一つは「自分自身が死ぬような経験をしていない」という事。


 確かに辛い思いなど何度も経験しているだろう。
 しかし自分の攻撃によって今まで打破して来たし、それが自分の役割だし、それがパーティーの為だし、現に今まで生き残って来ている。

 リーダーは喪ったが、悪い言い方をすれば、それが『=自分も死ぬ』とは至っていない。
 無駄死にではないだろうが、カイナの中で活かされていない。
 まぁ偉そうな事を言えた義理ではないが、少なくとも俺にはそう思えた。


 だから手っ取り早く『死の恐怖』を与える事にした。こればかりはイブキにやらせるわけにはいかない。
 侍女のヘイトは主人に向けさせるべきだ。侍女同士でギスギスするのは俺が嫌だ。


 死の際が分かる程度に攻撃は抑えるつもりだが、それでも万が一がある。俺だって殺したくはない。
 だからサリュに回復させる。
 五人もサリュに対してはどこか近寄りがたい空気があったから尚更だ。
 俺がカイナにとっての″悪″になれば、相対的にサリュは″善″になる。

 まぁ、それは″あわよくば″だが。
 カイナがもう倒れたいと思っていてもサリュが回復し続けるから「まだ戦わせるつもりか!?」ともなりかねない。
 その時は次善策かな。


 そんな事を思いながら、俺はカイナを殴り飛ばしていた。




■イブキ 鬼人族サイアン 女
■19歳 セイヤの奴隷


 カイナは何度も何度も吹き飛ばされている。
 時々ご主人様は牽制のように床や壁を叩くので、周囲はボロボロだ。

 これはもう主人が奴隷に行うような『仕打ち』ではなく『リンチ』『弱いもの虐め』そういった類のものだ。
 本来なら私が止めるべきだろう。
 しかしこれまで侍女に手を上げる事などなかったご主人様がこうする事には何か意味があるのでは、と考えて口を結んでいた。

 何度目かの攻撃の後、カイナに声が投げかけられた。


「カイナさん! 早く立って構えて! ご主人様が来ますっ!」


 それは<超位回復エクストラヒール>を連発しているサリュからだった。
 いくらサリュでも無限に回復出来るわけではない。早く終わらせる為に応援に回るのも頷ける。
 呼応するように、今まで静かだった他の四人からもカイナに応援の声が。


「カイナー! がんばれー!」
「避けろっ! 横だっ! 飛べっ!」
「ああっ! またっ……!」
「そんな大振りじゃ当たらないって! カイナよく見て!」


 果たして重症と回復を繰り返すカイナに届いているかは分からない。私であれば【炎岩竜】の攻撃をまともにくらっているのと変わらないだろうからな。

 最初はカイナにも「何とかして終わらせよう」という気概があったように思う。
 ご主人様の姿を視認出来ずとも――全然本気の速さではないが――斧を振って攻撃を仕掛けていた。

 しかし気概が削がれるのは早かった。ご主人様がそう仕向けた。
 強気な根性は一撃を加えるごとに弱気なものへと変わる。斧は構えても消極的な姿勢。

 サリュから回復が来ればとりあえず痛みは消え動けるようになる。しかし心の傷は残ったままだ。
 すぐにご主人様の攻撃が来るのは分かっている。だから早く立たなくてはいけない。
 迫って来るご主人様に対して斧を構えないといけない。
 でなければまた食らう。また痛い思いをする。今度こそ死ぬかもしれない。

 そういう思いが構えから滲み出ていた。


 そして唐突に『鬼ごっこ』は終わった。

 逃げ腰のカイナは回復を受けてすぐに背後に向けて斧を縦に構えた。
 それは斧の長柄を両手で広く持つ、防御の構えだ。今までのカイナでは絶対にしない構え。
 そこにご主人様の黒刀がコツンと当たる。――斧が触れたのだ。


「よし、ナイス防御。ここまでだ」


 その言葉に気が抜けたのか、カイナは両ひざを地につき蹲った。大きく息をする。回復はしているのに。


「どうだ、カイナ。死ぬほど辛かっただろ」

「は、はい……」

「同じ痛みを後衛に負わせるわけにはいかん。だから前衛が守るんだ。守った上で敵を倒せ」

「っ……はい……」

「<カスタム>でステータスを上げる事は出来る。でもそれをもってどう戦うかはカイナ次第だからな」


 ご主人様はカイナを見下ろしそう言うと、私に「あとは任せる」と訓練場を出て行った。
 四人とサリュがカイナに近寄る。
 大丈夫か、よくやったと声を掛ける中、顔を上げたカイナはサリュを見た。


「サリュちゃん、本当にありがとう。サリュちゃんが居なかったらあたし、死んでたよ」

「あはは……まぁご主人様の事だから死ぬまでやるつもりはなかったと思いますけど……」

「それに……今までごめん。なかなか謝れなくって……『忌み子』とか避けちゃってて……」

「ああ、いえいえ! それこそどうしようもない事ですし! だ、大丈夫です!」


 カイナに続いて四人もサリュに謝っていた。どうしても『忌み子』と見てしまう部分があったと。
 しかし今回、カイナを助けたのは事実だ。どこぞの神官でも使えないだろう<超位回復エクストラヒール>を連発したのも目にしている。
 サリュを見る目は変わったのだと思う。
 六人の獣人が集まって話しているのを見て、私は少し安心した。


 ……しかしサリュはクェスと同じ十五歳なんだよな? 六人集まると断然小さいんだが。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

異世界転移から始まるハーレム生活〜チートスキルを貰った俺は、妹と共に無双する〜

昼寝部
ファンタジー
 2XXX年、X月。  俺、水瀬アキトは戦争の絶えない地球で『戦場の悪魔』と呼ばれ、数多の戦で活躍していた。  そんな日々を過ごしていた俺は、ひょんなことから妹と一緒に異世界へ転移することになった。  その世界にはダンジョンが存在しており、ライトノベルなどで登場する世界観と類似していた。  俺たちはその世界で過ごすため女神様からチートスキルを貰い、冒険者となって異世界での生活を満喫することにした。  これは主人公の水瀬アキトと妹のカナデが異世界へ転移し、美少女たちに囲まれながら異世界で無双するお話し。

スティールスキルが進化したら魔物の天敵になりました

東束末木
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞、いただきました!! スティールスキル。 皆さん、どんなイメージを持ってますか? 使うのが敵であっても主人公であっても、あまりいい印象は持たれない……そんなスキル。 でもこの物語のスティールスキルはちょっと違います。 スティールスキルが一人の少年の人生を救い、やがて世界を変えてゆく。 楽しくも心温まるそんなスティールの物語をお楽しみください。 それでは「スティールスキルが進化したら魔物の天敵になりました」、開幕です。 2025/12/7 一話あたりの文字数が多くなってしまったため、第31話から1回2~3千文字となるよう分割掲載となっています。

『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!

たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。 新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。 ※※※※※ 1億年の試練。 そして、神をもしのぐ力。 それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。 すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。 だが、もはや生きることに飽きていた。 『違う選択肢もあるぞ?』 創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、 その“策略”にまんまと引っかかる。 ――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。 確かに神は嘘をついていない。 けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!! そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、 神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。 記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。 それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。 だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。 くどいようだが、俺の望みはスローライフ。 ……のはずだったのに。 呪いのような“女難の相”が炸裂し、 気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。 どうしてこうなった!?

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

ガチャと異世界転生  システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!

よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。 獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。 俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。 単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。 ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。 大抵ガチャがあるんだよな。 幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。 だが俺は運がなかった。 ゲームの話ではないぞ? 現実で、だ。 疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。 そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。 そのまま帰らぬ人となったようだ。 で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。 どうやら異世界だ。 魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。 しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。 10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。 そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。 5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。 残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。 そんなある日、変化がやってきた。 疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。 その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。

勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました

まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。 その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。 理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。 ……笑えない。 人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。 だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!? 気づけば―― 記憶喪失の魔王の娘 迫害された獣人一家 古代魔法を使うエルフの美少女 天然ドジな女神 理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕! ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに…… 魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。 「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」 これは、追放された“地味なおっさん”が、 異種族たちとスローライフしながら、 世界を救ってしまう(予定)のお話である。

処理中です...