魔法が使えず無能と呼ばれていた少女の能力【スキル】は実は最強でした

輝月レイヤ

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序章・第3話

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**「スキル測定」**

王立魔法学院の試験場の奥。

リナは、数人の試験官に連れられて別の部屋へと案内されていた。

広い石造りの部屋の中央には、見たこともない魔導装置が置かれている。
複雑な紋様が刻まれた台座。その上には、水晶とは違う、黒く透き通った球体が浮かんでいた。

周囲には数人の教師たち。

その中には、先ほど助言した白髪の老人の姿もある。

「これが……」

リナは小さく呟く。

「**スキル測定装置**だ」

老人が答えた。

「個人が持つ特殊能力――【スキル】の有無を調べる」

受験者たちは後ろの席に集められ、興味深そうに様子を見ていた。

「そんな試験、本当にあるのか?」

「初めて見たぞ」

「まあ、あいつには関係ないだろ」

嘲る声が聞こえる。

リナは聞こえないふりをした。

---

教師の一人が説明する。

「方法は簡単だ」

「この球体に手を触れるだけでいい」

「もしスキルがあれば、装置が反応する」

別の教師が付け加えた。

「ただし、反応は非常に微弱なことが多い」

「歴代でも確認された者は数えるほどだ」

つまり――

**ほぼ期待されていない。**

それでもリナはうなずいた。

「準備はいいか?」

「はい」

リナはゆっくりと装置に近づいた。

黒い球体は、不思議な光を内部に宿している。

心臓の鼓動が早くなる。

(お願い……)

(何でもいい)

(私にも……何か……)

リナは、そっと手を触れた。

その瞬間――

**ピキッ**

小さな音が鳴った。

「……?」

教師の一人が眉をひそめる。

次の瞬間。

**ブォンッ**

装置が低く唸り始めた。

「なに……?」

球体の中で光が渦を巻く。

それは一瞬で強くなり――

**ゴォォォォォ!!**

部屋全体が震えた。

「なっ!?」

「どういう反応だ!?」

装置の紋様が次々と光り出す。

赤、青、金、紫――

すべての属性の光が同時に発生していた。

「馬鹿な……!」

教師の一人が叫ぶ。

「全属性反応だと!?」

さらに――

装置の表面に、見たことのない文字が浮かび上がる。

古代文字。

誰も読めないはずの言葉。

だが白髪の老人だけは、目を見開いた。

「……これは」

その瞬間。

**バチン!!**

激しい音とともに装置の光が弾けた。

魔力の嵐が一瞬だけ部屋を包み――

そしてすべてが消えた。

沈黙。

煙がふわりと上がる。

装置は――

**完全に沈黙していた。**

教師たちが固まる。

「……壊れたのか?」

「ありえん、この装置は王国製だぞ」

「今の反応はなんだ!?」

受験者たちも騒ぎ始める。

「おい、爆発したぞ!」

「危なすぎるだろ!」

「やっぱり無能のせいだ!」

リナは慌てて手を離した。

「す、すみません!」

「私……何か壊しちゃって……!」

だが教師たちは答えない。

皆、装置を見つめている。

そして白髪の老人が、静かに言った。

「……装置は壊れていない」

「え?」

別の教師が確認する。

「確かに機能は正常だ……」

「だが……」

「**測定結果が表示されない**」

「そんなことがあるのか?」

老人は、ゆっくりとリナを見た。

その瞳には、明らかな驚きがあった。

(今の反応……)

(間違いない)

(この少女のスキルは――)

だが次の瞬間。

装置の表面に、かすかに文字が浮かんだ。

ほんの一瞬。

**【解析】**

そしてすぐに消えた。

老人だけが、それを見ていた。

「……」

彼は静かに息を吐いた。

(なるほど)

(そういうことか)

周囲の教師が聞く。

「結果はどうなんだ?」

老人は、少し考えてから言った。

「……測定不能だ」

「だが」

彼はリナに向き直った。

「第二試験、**合格**だ」

試験場がどよめく。

「はぁ!?」

「なんでだよ!」

「装置壊しただけじゃねえか!」

だが老人は気にしない。

「次は実技試験だ」

そして小さく呟いた。

「……面白い」

誰も気づいていない。

リナ自身すら知らない。

彼女のスキル――

**【解析】**

それは

魔法、能力、構造、世界の法則すら読み解く
**常識外れの力**だった。

そしてその力は、まだ

**ほんの欠片しか目覚めていない。**

物語は、ここからさらに動き始める。

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