魔法が使えず無能と呼ばれていた少女の能力【スキル】は実は最強でした

輝月レイヤ

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第一章・第8話

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**「四つの属性、四つの星」**

王国の外壁。

そこでは既に戦いが始まっていた。

轟音。
咆哮。
魔法の爆発。

「来るぞ!!」

兵士の叫び声が響く。

ドォォォォォ……

地平線を埋め尽くすほどの魔物の群れ。

まさに――**スタンピード**。

王国防衛戦だった。

外壁の上では兵士と魔導師たちが必死に応戦している。

炎の魔法が炸裂する。

氷の槍が空を切り裂く。

だが。

「数が多すぎる!」

「第二防衛線、後退!」

魔物は次々と壁へ迫っていた。

その頃。

外壁の近くの森。

四つの影が魔物と戦っていた。

「はあっ!」

リナが杖を振る。

見えない衝撃波が魔物を吹き飛ばした。

ドォン!

だが次の瞬間。

「ギャアア!」

別の魔物が飛びかかる。

その瞬間。

「風刃!」

アルカイドの風魔法が放たれる。

シュンッ!

風の刃が魔物を切り裂いた。

アルカイドは眼鏡を押し上げる。

「まだ来ます!」

リナが頷く。

「うん!」

そこへ――

「燃えなさい!」

ドォォォン!!

巨大な炎の爆発。

アリュールの火魔法だった。

炎が魔物の群れを焼き払う。

「ふん」

「この程度、私の敵じゃないわ」

しかし。

ザザザザ……

森の奥からさらに魔物が現れる。

数十。

いや――

数百。

リナが驚く。

「まだこんなに!?」

その時。

ザバァァッ!!

水の刃が飛ぶ。

魔物数体が一瞬で倒れた。

「遅れて悪い!」

現れたのは――

レディン・メグレズ。

彼は笑う。

「海だけじゃなくて陸でも戦えるぜ!」

アリュールが顔をしかめた。

「筋肉バカ」

「来るの遅いのよ」

レディンは笑う。

「はは!」

「でも四人揃ったじゃん」

その言葉に、アルカイドが小さく呟いた。

「……四属性」

風のアルカイド。
火のアリュール。
水のレディン。

そして――

まだ一つ足りない。

だが。

戦いは続く。

魔物の群れが一斉に突進してきた。

「グオォォォ!!」

「来る!」

レディンが水魔法を展開する。

「水流刃!」

アリュールも炎を放つ。

「炎弾!」

アルカイドは風で援護する。

「風壁!」

リナもスキルを使う。

衝撃波が魔物を吹き飛ばす。

だが――

次の瞬間。

地面が揺れた。

ドォォォォォン!!

巨大な魔物が現れた。

「なっ……!」

三メートルはある巨体。

岩のような皮膚。

兵士でも苦戦する魔物だった。

アルカイドが震える声で言う。

「……上位種」

魔物が腕を振り上げる。

「グオォォォ!!」

レディンが叫ぶ。

「やばい!」

アリュールが炎を放つ。

「燃えなさい!」

だが――

炎が弾かれた。

「硬い!?」

魔物が突進する。

ドォォォォ!!

「リナ!」

アルカイドが叫ぶ。

逃げ場がない。

その瞬間。

ゴゴゴゴゴゴ……

地面が震えた。

「……え?」

リナが足元を見る。

次の瞬間。

ドォォォォン!!

地面が隆起した。

巨大な**土の壁**が魔物の前に出現する。

魔物はそれにぶつかった。

ドガァァァ!!

土煙が舞い上がる。

視界が真っ白になる。

「な、なに!?」

アリュールが叫ぶ。

レディンも驚く。

「誰だ!?」

やがて。

土煙がゆっくり晴れていく。

その向こうに――

一人の少女が立っていた。

橙色の短い髪。

スポーティな制服。

そして。

地面に触れた手。

アルカイドが息を呑む。

「……まさか」

アリュールも目を見開いた。

「アンタ……」

少女はゆっくり振り向く。

少し疲れた顔。

だが力強い目。

彼女は言った。

「間に合ったみたいだね」

「リナ」

そこにいたのは――

**ナティエ・メラク。**

王国を守り続けていた、地の魔法使いだった。

四属性の星が、ついに揃った。
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