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第二章 第5話
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**「初任務」**
王国随一の時計台――その最上階。
そこにある聖無隊の執務室。
朝の光が大きな窓から差し込んでいた。
リナは窓の外を眺めながら、少し緊張した面持ちで立っている。
「……」
隣では、ヘッドホンを首にかけた青年が椅子に座っていた。
七星貴族ドゥーベ家の子息――
**ルファール・ドゥーベ**。
彼は机に肘をつき、軽く欠伸をする。
「緊張してる?」
「してません」
即答だった。
ルファールはくすっと笑う。
「してるよ」
「してません」
「顔に書いてある」
リナはむっとした。
「ルファールさんこそ落ち着きすぎじゃないですか」
「慣れてるから」
「初任務ですよね?」
「うん」
「……」
リナは思わず突っ込んだ。
「慣れてないじゃないですか!」
その時だった。
執務室の扉が開いた。
「おはよう、新人諸君」
入ってきたのは――
銀色の長髪の少年だった。
年齢はリナたちとそう変わらない。
だが纏う雰囲気は、明らかに格上。
夜空のような深い紺色の外套。
胸元には聖無隊の副隊長章が輝いている。
彼は軽く微笑んだ。
「初任務の日に遅刻しなくて偉いね」
リナは姿勢を正す。
「おはようございます!」
ルファールは手をひらひら振る。
「おはよう、副隊長」
この少年の名は――
**セレス・アストレア**
聖無隊副隊長。
王立魔法学院を**首席で卒業**した天才。
そして希少な魔法――
**星魔法の適性者**だった。
セレスは机に資料を置く。
「さて、本題」
リナは周囲を見回した。
「あの……隊長は?」
ナハトの姿がない。
ルファールも首をかしげる。
「来ないの?」
セレスはあっさり答えた。
「来ないよ」
リナは驚いた。
「えっ!?」
セレスは淡々と説明する。
「ナハト隊長は別任務」
「しかもかなり厄介なやつ」
ルファールが口笛を吹く。
「へぇ」
「隊長クラスじゃないと無理?」
セレスは頷いた。
「そう」
そして少しだけ真剣な顔になる。
「**隊長にしか出来ない任務**」
その言葉に、部屋の空気が少し重くなる。
リナは小さく呟いた。
「そんな任務が……」
セレスは肩をすくめる。
「聖無隊は基本少数精鋭だからね」
「隊長はいつも一番危険な場所に行く」
ルファールがヘッドホンを装着する。
「相変わらず無茶する人だね」
セレスは少しだけ笑った。
「まあ、あの人らしい」
そして資料を二人へ渡す。
「さて、新人任務の説明」
リナは資料を受け取る。
そこにはこう書かれていた。
**任務内容:天魔教会信徒の潜伏調査**
場所は王都近郊の古い廃修道院。
「偵察任務?」
リナが言う。
セレスは頷いた。
「そう」
「最近、天魔教会の動きが活発になってる」
ルファールが興味深そうに資料を見る。
「戦闘の可能性は?」
「高い」
セレスはあっさり答える。
「新人にはちょっと重い任務だけど」
そして軽く笑う。
「聖無隊に入った時点で、普通の新人じゃない」
リナは拳を握った。
「やります」
ルファールも立ち上がる。
「まあ、面白そうだし」
セレスは二人を見て頷いた。
「いいね」
そして窓の外を見る。
青空の彼方。
「それじゃあ行こうか」
セレスの瞳に星の光が一瞬宿る。
「聖無隊――」
「**初任務開始だ**」
---
その頃。
王国の遥か北――
深い森の奥。
黒いローブの集団が祈りを捧げていた。
中央には奇妙な魔法陣。
そして一人の男が呟く。
「もうすぐだ」
男の目が赤く光る。
「星が揃う時――」
「**天魔は目覚める**」
闇の中で、不気味な笑い声が響いた。
---
次回
**第二章 第6話「廃修道院」**
リナとルファール、初戦闘。
そして――天魔教会の幹部が姿を現す。
王国随一の時計台――その最上階。
そこにある聖無隊の執務室。
朝の光が大きな窓から差し込んでいた。
リナは窓の外を眺めながら、少し緊張した面持ちで立っている。
「……」
隣では、ヘッドホンを首にかけた青年が椅子に座っていた。
七星貴族ドゥーベ家の子息――
**ルファール・ドゥーベ**。
彼は机に肘をつき、軽く欠伸をする。
「緊張してる?」
「してません」
即答だった。
ルファールはくすっと笑う。
「してるよ」
「してません」
「顔に書いてある」
リナはむっとした。
「ルファールさんこそ落ち着きすぎじゃないですか」
「慣れてるから」
「初任務ですよね?」
「うん」
「……」
リナは思わず突っ込んだ。
「慣れてないじゃないですか!」
その時だった。
執務室の扉が開いた。
「おはよう、新人諸君」
入ってきたのは――
銀色の長髪の少年だった。
年齢はリナたちとそう変わらない。
だが纏う雰囲気は、明らかに格上。
夜空のような深い紺色の外套。
胸元には聖無隊の副隊長章が輝いている。
彼は軽く微笑んだ。
「初任務の日に遅刻しなくて偉いね」
リナは姿勢を正す。
「おはようございます!」
ルファールは手をひらひら振る。
「おはよう、副隊長」
この少年の名は――
**セレス・アストレア**
聖無隊副隊長。
王立魔法学院を**首席で卒業**した天才。
そして希少な魔法――
**星魔法の適性者**だった。
セレスは机に資料を置く。
「さて、本題」
リナは周囲を見回した。
「あの……隊長は?」
ナハトの姿がない。
ルファールも首をかしげる。
「来ないの?」
セレスはあっさり答えた。
「来ないよ」
リナは驚いた。
「えっ!?」
セレスは淡々と説明する。
「ナハト隊長は別任務」
「しかもかなり厄介なやつ」
ルファールが口笛を吹く。
「へぇ」
「隊長クラスじゃないと無理?」
セレスは頷いた。
「そう」
そして少しだけ真剣な顔になる。
「**隊長にしか出来ない任務**」
その言葉に、部屋の空気が少し重くなる。
リナは小さく呟いた。
「そんな任務が……」
セレスは肩をすくめる。
「聖無隊は基本少数精鋭だからね」
「隊長はいつも一番危険な場所に行く」
ルファールがヘッドホンを装着する。
「相変わらず無茶する人だね」
セレスは少しだけ笑った。
「まあ、あの人らしい」
そして資料を二人へ渡す。
「さて、新人任務の説明」
リナは資料を受け取る。
そこにはこう書かれていた。
**任務内容:天魔教会信徒の潜伏調査**
場所は王都近郊の古い廃修道院。
「偵察任務?」
リナが言う。
セレスは頷いた。
「そう」
「最近、天魔教会の動きが活発になってる」
ルファールが興味深そうに資料を見る。
「戦闘の可能性は?」
「高い」
セレスはあっさり答える。
「新人にはちょっと重い任務だけど」
そして軽く笑う。
「聖無隊に入った時点で、普通の新人じゃない」
リナは拳を握った。
「やります」
ルファールも立ち上がる。
「まあ、面白そうだし」
セレスは二人を見て頷いた。
「いいね」
そして窓の外を見る。
青空の彼方。
「それじゃあ行こうか」
セレスの瞳に星の光が一瞬宿る。
「聖無隊――」
「**初任務開始だ**」
---
その頃。
王国の遥か北――
深い森の奥。
黒いローブの集団が祈りを捧げていた。
中央には奇妙な魔法陣。
そして一人の男が呟く。
「もうすぐだ」
男の目が赤く光る。
「星が揃う時――」
「**天魔は目覚める**」
闇の中で、不気味な笑い声が響いた。
---
次回
**第二章 第6話「廃修道院」**
リナとルファール、初戦闘。
そして――天魔教会の幹部が姿を現す。
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