魔法が使えず無能と呼ばれていた少女の能力【スキル】は実は最強でした

輝月レイヤ

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第二章 第20話

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**「果たし状」**

王都・聖響騎士団本部。

復興作業が続く街の中で、
騎士団もまた警戒を強めていた。

天魔教会。

そしてヴァルキュリア。

敵は確実に動いている。

その日。

リナ達は聖響騎士団の中庭に集まっていた。

アルカイドが腕を組む。

「最近静かすぎませんか?」

アリュールも頷く。

「確かに」

レディンが周囲を見る。

「嵐の前の静けさ、というやつか…」

ナティエは短く言う。

「来る」

その瞬間だった。

ヒュン――!

空気を切り裂く音。

一本の矢が飛んできた。

地面に突き刺さる。

全員が一斉に警戒する。

アルカイドが矢を抜く。

「手紙?」

矢には紙が結び付けられていた。

リナがそれを受け取る。

紙を広げる。

そこに書かれていたのは――

**果たし状。**

アルカイドが目を丸くする。

「果たし状!?」

アリュールも驚く。

「この時代に?」

レディンが苦笑する。

「随分と古風だな……」

ナティエは静かに呟く。

「武人」

リナは紙を読み進める。

内容は簡潔だった。

三日後。

指定された場所。

**一対一の決闘。**

そして最後に名前が書かれていた。

**ヴァルキュリア・ジークルーネ。**

その時だった。

横から声がした。

「……その果たし状」

全員が振り向く。

そこに立っていたのは

**ハヤテ。**

彼は紙を見つめていた。

その表情はどこか確信に満ちていた。

「俺が対処していいか?」

リナは少し驚いた。

「え?」

ハヤテは言う。

「このやり方」

「矢文」

「筆跡」

少しだけ笑う。

「心当たりがある」

リナは少し考えた。

だがすぐに頷く。

「……分かりました」

「お願いします」

ハヤテは静かに頷いた。

「任せろ」

――それから三日後。

王都の外。

広い荒野。

決闘には十分すぎる場所だった。

そこにリナ達は来ていた。

アルカイドが周囲を見る。

「誰もいないな」

アリュールも警戒している。

レディンは剣に手をかけている。

ナティエは静かに立っていた。

そして。

ハヤテはただ前を見ていた。

その時。

風が吹く。

砂が舞う。

そして。

一人の女性が歩いてきた。

長い髪。

鋭い眼差し。

腰には一振りの刀。

武人の気配を纏う女。

**ヴァルキュリア・ジークルーネ。**

彼女は静かに言った。

「果たし状の内容に承諾してくれて感謝する」

その瞳は真っ直ぐ。

リナを見ている。

「さぁ」

「一対一の真剣勝負をしよう」

彼女は刀に手を置いた。

「**リナ**」

その瞬間。

「待て」

声が響いた。

前に出たのは

**ハヤテ。**

アルカイドが驚く。

「ハヤテ?」

ハヤテはジークルーネの前に立つ。

その顔には確信があった。

ジークルーネは彼を見る。

そして。

目がわずかに見開かれた。

「……まさか」

ハヤテはゆっくりと言う。

「その果たし状」

「やっぱり」

彼は小さく息を吐く。

そして。

一同を驚愕させる言葉を口にした。

「お久しぶりです」

深く頭を下げる。

「……**師匠**」

その言葉に

リナ達は凍りついた。

ジークルーネの瞳が揺れる。

荒野に緊張が走る。

――第二章 第21話へ続く。
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