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あとがき
しおりを挟むこれにて完結です!ここまでお読み頂き、本当にありがとうございました!!!
短編で終わるだろうと思っていた物語が、まさかここまで長く複雑で濃厚な物語になるとは、想像もしておりませんでした。
実は、大誤算の始まりはヒューゴでした。まず、彼らに名前をつける前、私の中で想像していたヒューゴは医学科でも料理好きでもフィリオンの異母弟でもありませんでした。
騎士科だと思っていたヒューゴが医学科だと言ったことに「あれ?」となり、弁当を作ってきたときには「!?」となり、フィリオンとは異母兄弟だと言ったときには「!?!?!?」とひっくり返りました。
基本的に名前をつけた時からキャラは私の中でそれぞれ意思を持ち、勝手に動き始めるのですが、大体想定していた通りの人物になります。
しかしヒューゴは作者の意図とは真逆をいき、思ってもいないキャラとなり、それがまたとても魅力的なものですから、驚きました。
さらに驚いたのは彼らの過去です。まさかあんな重い過去があるとは想定しておらず、モブキャラで終わる予定だったピートが深く絡んでくるとは知りもしませんでした。
これまで作者の中で生まれてきてくれた受けたちは、みんな一途で初恋の人を思い続けた経緯もあり、一応どちらとくっついてもいいかと思いながらも、ロランもフィリオン一筋なのだろうなと当初は見ていました。
しかし、物語が進むにつれ、次第にフィリオンの人間として致命的な歪みが露になり、ヤンデレを通り越してサイコパスだったような気がします。
さらに想定外だったのはロランの兄たちです。一応兄がいることは想定していたんですが、寮の学園ものだから出てこないだろうとたかを括っていたらびっくり、とんでもなく個性的でブラコンな兄たちが出てきて驚きました(笑)
シリアスな展開が続き、ひぃひぃしながら書いていた中で、彼らの存在は私にとって光であり、彼らのシーンを書き上げているときは爆笑しておりました。皆様もたくさん反応してくださり、嬉しかったです(*^^*)
残念だったのはチロのことです。実は「なんでフクロウが出てきたんだ…?」と思いながら最初のチロ登場シーンを書いておりました。
実はその後、何度かロランがチロを世話するシーンはあったのですが、特に物語に関係はないだろうと思い、カットしてしまいました。
しかし終盤で、フィリオンとピートによる思いがけない行動でチロが登場した理由が分かりました。逆にチロのシーンをカットしたことで少しダメージは軽減出来たかもしれません。
それでもフクロウもとい動物好きの方にはたまらないシーンだったと思います。申し訳ありません。
蓋を開けてみれば、攻めふたりは過去の出来事から、恋というものに嫌悪感や恐怖心を抱いていた似た者兄弟でした。
フィリオンはロランから過去の初恋を告白されたことで、ヒューゴは義姉が事故死のようなものだったと知ったことで、自分の恋心の蓋を開けることが出来ましたね。
無自覚執着攻めが大好きな作者にとっては美味しい展開が多かったものの、このまま自覚しないままだったらどうしようと怯えていたのも事実です。
皆様もドキドキハラハラされていたと思いますが、おそらく一番ドキドキハラハラしていたのは間違いなく作者自身です(^^;)
想定していた物語とは全く違う展開、キャラの性質、そして見えてこない結末。
これは本当に綺麗に物語としてまとまるのか、攻めたちが無自覚を拗らせすぎてロランが恋を諦める前に自覚できるのか、バッドエンドになりやしないかとヒヤヒヤしておりました。
しかしそのおかげに加え、皆様のコメントや反応をたくさん頂いたことで過去一、作者でありながら彼らの物語の映像を見守る観測者として、とても楽しく代筆することが出来ました。
私が考えている物語ではなく(無意識に考えているんだとは思いますが)、頭の中で展開される映像を毎日一時停止しながら映像の通りに、なるべく表現豊かに文字に起こして参りましたが、いかがでしたでしょうか?
私が見ている映像を皆様の脳内でも映したいという気持ちが物語が生まれるたびに強くなり、そのせいでどうしても文字数が多くなってしまいましたが、少しでもその片鱗を見て下さっていたら嬉しいです。
どうしても私のスタイルだと作者の意思で展開をねじ曲げられない以上、読者皆様が満足頂くことは難しいのですが、これがこの物語としての結末です。
少しでも皆様の心に残る物語になれていたら、彼らの生みの親としてとても嬉しく思います。
ちなみにこの話はどちらかとくっつくまでを書き上げたら終わりと決めていたのでここまででしたが、彼らの物語はもちろん続いています。
フィリオンの独白にもあった通り、彼はあまり自分の行いを反省しておらず、全くロランを諦めてもいません。むしろ初めて自覚した恋にウキウキすらしているようです。
ちなみに彼に下される罰については、万が一続きを書くことになったときのために明かしてはおりません。
エピローグでもご覧頂いたとおり、ブラコン兄ズがしばらくはヒューゴの強敵となるでしょう。
また、恋人同士となった2人の物語はこれからが本番ですから、兄ズたちや男爵家のヒューゴの異母弟、ロランを家令にしようと企むエヴァドネ嬢を交えて新たな火蓋が切られることでしょう。
私もその先を見たいと思いつつ、この物語は一旦一時停止をして扉を閉めたいと思います。
またふと彼らに会いたくなった時に、その扉は開かれるかもしれません。
皆様の要望がそのカギとなる可能性は高いですが、一旦、ここで『俺の好きな人は誰にでも優しい。』は完結とさせて頂きます。
キャラひとりひとりに言いたいことも思うことも山ほどあり、それらを叫びたい気持ちでいっぱいですが、それらを書いていてはあとがきが終わりませんので、皆様のコメントの返信にて思いを綴らせて頂こうと思います。
どうぞ皆様が好きだったキャラ、その理由、物語の感想などあれば、一言でも残して頂けると嬉しいです!
前作のあとがきで書いていましたが、3つ短編をポンポンポンと書く予定のうち、1つ目がこんなに長くなってしまったので、ちょっと私には短編は向かないのだろうなと気付きました(苦笑)
次作のタイトルやあらすじは出来ているのですが(簡単に言うと、みんな大好き逃げる受けと追いかける攻めの話)、今作がとても濃厚であったことから、少し筆を休ませて再び読み専に戻らせていただこうと思います。
しかしキャラの卵たちが早く出せと急かしてくるのも事実なので、また近いうちにお会いすることになるかもしれません。
次作の公開日はXで予告しますので、そちらをフォロー頂くか、こちらのアカウントをフォローしてお待ち頂けると幸いです。
長くなりましたが約1ヶ月半、ノンストップで駆けて参りましたが、毎日読みに来てしおりを挟んで下さった方、いいねなどを下さった方、コメントをして下さった方、お気に入り登録して下さった方、そしてここまでお読み頂いたすべての皆様に、心から感謝申し上げます。
皆様の応援のおかげで、ドキドキハラハラヒヤヒヤしながらも、とっても楽しく執筆活動が出来ました!
本当に本当に本当に、ありがとうございました!!!
また次回の物語でお会いしましょう!
作者u
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とても面白かったです!
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とはいえ、お互いに困難と事件を乗り越えたロランちゃんとヒューゴが結ばれるエンドもとても良かったです。
個人的にはブラコンお兄ちゃんズがお気に入りです。
コメントありがとうございます!
本当に攻めふたりとも恋愛への価値観に対して拗らせていたので早く自覚してくれ~!と何度思ったことか…(^_^;)
私も攻めの激重感情が大好きなのでフィリオンの諦めの悪さにはやっぱりそうだよね!と嬉しかったです(笑)
ただ次の再会が必ず本当の決着になるのでどんな未来が待ち受けているのか、ちょっと怖くてしばらくはロランの幸せの余韻に浸りたいと思います。
ブラコン兄ズたちは本当に光であり、ギャグが苦手な私がギャグもいいかもと思えたキャラでした!短編にしてたら間違いなく登場してなかったので兄ズたちに会えて本当によかったです♪
ここまでお読み頂き、感想も残して下さり、本当にありがとうございました!
完結お疲れさまでした!そして素晴らしい作品を本当にありがとうございました。
読めば読むほどにフィリオンが愛しくなってしまい、ロランとヒューゴが結ばれておめでとうという気持ちと、フィリオンが最愛と結ばれなかった悲しみ辛さが同時にあります。
途中から、あぁフィリオンは一線を越えてしまったからもうロランの愛は得られないだろうなと想定はしていましたが、思った以上にロランがヒューゴに愛を告げた時にショックを受けてしまい、そこからは辛くて正直読めてない回もあります(苦笑)今も胸が抉られるような悲しさがあります。仕方ないのですが(苦笑)
私からするとフィリオンは不器用で一途で健気でとても魅力があって愛しく、忘れられないキャラクターの一人です。
フィリオンは残念でしたがお話全体を通して本当にとても面白かったです。どのキャラクターもそれぞれの人生をまっすぐに生きているのが伝わってきて輝いていました。
素敵な作品と出会えて幸運でした。心よりありがとうございました。
コメント&フィリオンへの愛をありがとうございます!
実は私もフィリオンが一線を越えるまでは希望を捨てていなかったですし、ヒューゴより先に恋心を自覚出来れば逆転出来るとも思っておりました。
フィリオンはただ愛するやり方を間違えただけ、知らなかっただけで本当はとても優しく、優しいからこそ狂気的な行動を向けられた恋に対して価値観がねじ曲がってしまっただけなのだと思います。
ただ彼は恋心を自覚してこれからがスタートなので罪を償ったあと、再びロランの前に必ず現れるでしょうし、その時からが本当の決着をつける闘いの始まりなんだと思っています。
ただそれが見たいような怖いような気がしていて、その先はまだしばらく扉を閉じておきたい気持ちが正直なところです。
この作品と出会って下さり、苦い思いをしながらも読み進め、感想のコメントまで残して頂き、こちらこそ本当に本当にありがとうございました!
はじめまして。
1話から最後までリアタイで読ませて頂きました。
話がとても面白くて投稿時間ぴったりに読みにいくほどでした👀
フィリオン様とくっつくifも見てみたいなと思いました!
素敵な作品をありがとうございました。
次作も楽しみにしています。
お身体に気をつけて無理せず頑張ってください!
コメントありがとうございます!
毎話投稿それるたびに飛んできて下さっている方がいることは把握しておりました!とても嬉しく、執筆の糧となっておりました。
また最初は短編だと言ったいたのにもかかわらずこんな長編となり、1話からリアタイして読みに来て下さった数少ない読者様ですので感謝してもしきれません🙏🙏🙏
私のスタイル状、キャラが勝手に動くのでifの話を書こうとしても中々難しいのですが、彼らの物語は彼らが生きているかぎり続くので、また扉が開いた時にはヒューゴとフィリオンの本物の決着がつくのかなと思います。
お気遣いのお言葉も恐縮です🙏また次作でもお会いできたら嬉しいです!本当にありがとうございました!!!