音楽家の娘ですが歌えません!

ゆまのぞむ

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本編

3.俺は間違えない

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気が付いたら、もう手遅れだった。俺はほかならぬ自分自身で、一番大切なはずの手を放したんだ。



教室に残っていた生徒たちも皆部活に向かい、放課後の教室に残るのは俺のみとなった。彼女――篠宮小和の友人である2人も時間ぎりぎりまで待ったが、諦めて向かっていったようだ。この学校は一年生は全員がどこか部活動に入ることを義務付けていて、例外はほとんどない。その"ほとんどない"例外が、俺ともう一人、小和だけで、要は帰宅部である。
例外になるためには、特別な事情がなければならない。例えば、家庭が貧しくバイトをしなければならないから、などである。とはいってもここは私立高校であるため、そもそも金銭的に厳しい人は来ていない。
小和の場合は、端的に言えばピアノの練習のためであった。彼女はすでにピアニストとしての名を全国に馳せており、部活動に時間を割いている暇はないようだ。
そして俺は、家業の手伝いのため。こういうとなんだか貧乏くさいが、俺の家が経営しているのはレストランであり、ホテルであり、テーマパークである。要は意外とでかい家なのだ。それゆえ忙しい。もちろん家の力は親の力であり俺の力ではないということはしっかりと自負しているつもりだ。
俺の父はどうやら敏腕なようで、曾祖父・祖父の代まではレストラン経営だけをやっていたようだが父の代でそのほかの関連企業を立ち上げ、さらに良い調子に乗っているようだ。海外にも支店ができ、"棗グループ"というブランドとして有名になってきた。

そんな中、後継者となる予定の俺もしっかりしなくてはならない。部活をするよりも仕事がしたい。今の俺にだってできることがあるはずだ。そう思って俺は部活動に所属しない旨を担任教師・生徒指導・教頭・校長全員に熱弁した。正直面倒だった。こんなに何人にも話をしなければならないとは思っていなかった。きっと小和も面倒だったに違いない。

とはいえ、実は部活に入ってみてもよかったのだ。ただしそれは、。もし彼女がどこかへ所属するというのなら、俺も偶然を装って同じところ入るつもりだった。そうすれば彼女のことをずっと近くで見ていられる。
ああでも、運動部のマネージャーなんかは反対だな。あの手この手を使って止めてみせる。だって、小和はあんなに可愛いんだぞ?飢えた男どもの中に放ったらどうなるこことか。だいたい彼女は、自分の魅力に気づいていないのか周りの視線に鈍感なのか、自分にはピアノしかないと思っている節がある。断じて違う。もちろんピアノの才は魅力的ではあるが、守ってあげたくなるような可憐さやお嬢様特有の優雅さを持ち合わせていて、学校が始まってまだ二週間だというのに内面の美しさにまで周りは気づきだしている。まったく、もっと注意してもらいたいものである。まあ、俺だけのマネージャーになってくれるのなら何一つ文句なんてないな。存分に可愛がってあげるよ。どうかな?


そう。

俺、棗琥太郎は、篠宮小和のことが好きだ。

小和は俺のことを塵ほども覚えてないだろうことが悔しいけれど。今日の授業で俺の存在、少しくらいは認識してくれたんじゃないだろうか?今までは認識すらされていなかっただろうから。彼女は自分とその友達のことで精一杯なのだろう、それなのに周りに無意識にでも気を配れる彼女は本当に素晴らしい。そんなところもかわいいぞ!

そもそもの出会いは俺たちが6歳、小学校に入学した時だった。その日は風が強くて、桜の花びらがめちゃめちゃに散っていた。それがうざったくて、機嫌の悪いやつは俺だけではなかっただろう。
その中で、一人の少女が舞い散る桜吹雪のなか、じいっと上を見上げていた。桜の木を見つめているようだった。綺麗な髪をなびかせて、キラキラとした目で。
俺の不機嫌はすっかりどこかへ飛んで行って、その子のことをずっと見ていた。もう何時間も目を奪われた気分だったが、実際には十数秒だったのだろう。

「もう、またぼうっとして。行くわよ、小和」

少女のそばにいた女の人、たぶん母親が、そう言って彼女の手を引いて行っても、俺はまだその場から動けずにいた。こよりちゃんっていうのか。
6歳にして、ひとめぼれをした瞬間だった。

もしかして同じクラスかもしれないという淡い期待は、クラス分けの張り紙を見て崩れ落ちた。俺の名前が書いてあるクラスに「こよりちゃん」はいなかった。「こよりちゃん」がどのクラスなのか知りたくて、張り紙の前にひっついていたけれど、コタくんのクラスはこっちよ、なんて言う母に引っ張られてしまい彼女を見つけることはかなわなかった。自分のクラスを見つけたら早くどかないと、ほかの子の邪魔になってしまうだろう、と父に言われた。正論である。


入学式では、俺たち新入生は「一年生になったら」を歌うことになっていた。歌うことは、前もって母に教えてもらっていたから、特に戸惑うこともなかった。周りの子も同じだったようだ。
司会の先生が言う。

「次は、新入生のみんなからの歌です。『一年生になったら』伴奏は、『しのみやこより』さんです」

俺は反射的にピアノの方を見た。


あの子だ。

皆と一緒に、無邪気な笑顔でピアノを弾きながらうたっているのは、さっきのあの子だ!

俺は途端に嬉しくなって、こよりちゃんの方をずっと見続けて歌っていた。今思えば相当キモイに違いない。ピアノのある場所は保護者席と反対側だったから、俺の写真が撮りたかっただろう両親には申し訳ないことをしてしまったと思う。でも俺は、俺と同じようにこよりちゃんに見とれている子がいることに気づいた。それも、何人も。そのときなんだか、モヤッとした気持ちを抱えた。もしかしたら、あれが初めての嫉妬だったのかもしれない。

家に帰ると、コタくんどうしてこっちの方を見なかったのよう、と母に責められた。
俺は正直に話した。

「しのみやこよりちゃんが、すっごくかわいくて。目がはなせなかったの」

それを聞いた両親は目を見合わせて、ニコニコとしだした。

「ふふ、コタくんは篠宮さんとこのお嬢さんが好みなのねえ」
「篠宮ご夫妻は、何度かパーティで見かけたことがあるが、まだ直接お話したことはないね」
「わたくしのお友達が篠宮さん方と仲が良いそうなのだけれど、とっても良い方々よって言っていたわ」
「僕も、ぜひお話してみたいと思っていたんだ。でも忙しい方々だからねえ」
「あら、あなた。今度お兄ちゃんの誕生日パーティを開く予定でしょう?それにご招待するのはどうかしら」
「なるほど。それなら無理な約束を押し付けるようなことにはならないね。さっそく招待状を手配しようか」

俺には年の離れた兄さんがいる。兄さんはピアノがとても上手だったから、よくコンクールで賞を取っていた。母さんたちの話によると、こよりちゃんはよく、兄さんと同じコンクールに、違う部門で出演しているらしい。俺もピアノは習っていたけれど、強弱やらテンポやら、細かいところまで気を張って弾くというのが苦手だった。人間には相性ってものがあるのだ。どちらかというと俺は、絵をかく方が得意だった。ああでも、文句を言っていないで兄さんのコンクールについていくべきだったんだ。そうしたらもっとはやくあの子を見つけられたかもしれないのに!
そして、兄さんの誕生パーティの日、こよりちゃんが来てくれるかもしれないということで、俺のテンションはダダ上がりだった。

待ちに待ったその日、こよりちゃんは薄ピンクのフリルのドレスを着てやってきた。かわいいのにお上品な彼女は、兄さんに挨拶をした。
はじめに自己紹介を。そのあと、兄さんのコンクールでのピアノがすばらしかったとか、次に聞けるのも楽しみにしていますとか言って、最後にお誕生日おめでとうございますと言って花の咲くような笑顔を見せていた……兄さんに。

この会の主役は兄さんなのだから当たり前ではあるのだが、まだ幼かった俺は、兄さんのことばかり構っている様子にむくれた。
そんな俺を見かねた兄さんは、こよりちゃんに俺を紹介してくれた。

「僕の弟で、琥太郎っていうんだ。小和ちゃんと同い年だから、仲良くしてあげてほしいな」
「こたろうくん?はじめましてですね、わたしこよりといいます。よろしくお願いします」

そう言ってふわりと笑った彼女は、間違いない、天使だ。と思った。


兄さんのおかげでこよりちゃんと知り合えあえた俺は、そのあとたくさんしゃべった。その日だけじゃなくて、学校でも話すようになり、二年も三年も同じクラスにはなれなかったけれど、大の仲良しになったと思う。「小和」「琥太郎」と呼び捨てで呼び合うようになるまでに時間はかからなかった。それから、小和の一つ一つの動作が、ことばが、すごくかわいくて、俺が小和を「恋愛」の対象として見るまでも早かった。
でも、どんなに「大好き」と言っても、小和には伝わっていなかったのだと思う。

小和は俺を、家に招いてくれたりもした。5個上の小和の兄ちゃんは、兄さんとは違うタイプの人で、なんていうか、元気な人だった。騒がしいともいう。
小和はピアノが大好きで、俺もピアノを弾いている彼女が大好きだった。もちろん弾いていない姿も好きだけどね。彼女の細い指が鍵盤の上で踊るように動いているのを見ているのは、とても楽しかった。

そんなピアノ大好きな彼女は、俺の兄さんのことも大好きだった。いつも「颯馬さんはすごいの!すっごく尊敬してる!」なんて言って、兄さんをほめちぎっていた。俺はそのときだけは、ピアノの上手な兄さんが恨めしかった。俺だってピアノが上手なら、こんな顔を向けてもらえるのだろうか。小さいころから"教養"のためとして習わされたピアノだが、いまだにずるずると続けているのはそれが理由だった。まあやっぱり向いていないようで、コンクールの成績は芳しくなかったけれど、俺は彼女と同じ予選にでも出られるだけでうれしかったし、俺が賞を逃して落ち込んでいると勘違いした彼女が慰めてくれるのにも幸せを感じていた。屑である。どうしようもないやつである。
俺を慰めてくれるとき、彼女はよく歌を歌ってくれていた。俺は、俺が彼女を特別に思っているように、彼女も俺を特別に思ってくれているだろうと勝手に考えていた。こうしてくれるのは俺だけだろうな、なんて思っていたのだ。


そんなしょうもない俺だから、あんなことになってしまったんだろう。

俺たちが小四で、兄さんが大学に入ったとき。
母さんが死んだ。


母さんのがんは、発見されたときはもう末期で、手遅れだったらしい。でも、説明されてもいまいちよくわからなかった。母さんがもういないという実感があまりなくて、涙も出なかった。
俺より、兄さんの方がぼろぼろに泣いていた。もう大学生なのに、と俺はどこか冷めた頭で考えてしまった。兄さんのピアノがうまいのは、こういう繊細なところにあるのかもしれない。

それから兄さんはふさぎ込んでいた。俺はなんて声を描けたらいいのかわからなかった。父は、哀しさの分を仕事にぶつけているように見えた。


その日家に帰ると、ピアノの音が聞こえた。同時に、歌う声も聞こえた。小和の声だった。
小和、来てたんだ!このところ忙しくて、お葬式以来は会えていなかった。一週間ぶりくらいだろうか。小和はお葬式で、哀しそうに泣いていた。俺のこと、慰めてくれるかな。

鞄を置いてピアノのある部屋へ向かう。後ろからこっそり近づいて驚かせようと思って、そっとドアを開けたところで、俺は兄さんもいることに気づいた。
まあ、この家のピアノを勝手に忍び込んだ小和が弾いているなんてことはありえないから、当然なんだけど。でもなんとなく悔しかった。と、そこで、様子がおかしいことに気づく。
俺から見て二人はちょうど後ろを向いているから、俺に気づいていない。小和はピアノを弾きながら歌っているけれど、その声は悲しそうだ。兄さんはソファに腰かけて、肩を震わせている…?

小和、兄さんのこと慰めているんだ。

不意に演奏が終わった。小和は兄さんの隣に座って、何かを言った。そのあと、兄さんが小和の肩に顔を埋めるようにして、声を押し殺しながら、泣き出しているのが見えた。小和の手がよしよし、というふうに、兄さんの背中に回っている。



なんだあれは。


俺は決して、兄さんが嫌いなわけでも、情けないと思ったわけでもなかった。ましてや小和は兄さんを励ましてくれたんだ。ちゃんとわかっていた。小四にもなれば、それくらい理解できる。
でも、気持ちは追い付かなかった。
「繊細な心」のわからない俺は、二人の世界に入れないような気になってしまった。


気づいたら俺は、扉をバンッと開けて、罵声を浴びせていた。
誰に?
………小和に。


小和が何を言ったところで、
歌ったところで、
何の慰めにもならない。
余計なんだよ、
迷惑なんだよ、
ほかの家のことに首を突っ込むな、
わかったような気になるな、
いつも歌ってるけど、へたくそだよ
聞きたくないんだよ
いらいらするからやめろよ


思いつく限りの悪口を言っただろう。その中には、小和や兄さんへの妬み由来のものもあったような気がする。それでも、本気で思ったことは一度もないことをたくさん口にしてしまった。
唯一、彼女のピアノだけは、馬鹿にすることができなかった。



俺は兄さんに殴られた。
視界の端で、小和が泣いているのが見えた。
俺が泣かせた。

それから、嫌なことばかりの連続なので、詳細に思い出すのは控えたい。

あのあとすぐ、小和が高熱をだした。
そのころにはすっかり反省していた俺がお見舞いに行ったら、ぼんやりした目の小和に「誰?」と言われてしまった。
記憶喪失だ。
聞いてみれば、俺と兄さんの記憶ばかりすっぽり抜け落ちているようだった。
小和の兄ちゃんと母さんには、しばらく小和と追わないでくれと言われた。兄ちゃんの方には全力の一発をお見舞いされたが、俺が全面的に悪いので黙って耐えた。
兄さんは叔父の家へ養子として入り、「棗」から「佐伯」に変わった。
高熱の収まった小和は、歌が歌えなくなってしまったとうわさで聞いた。
それを耳にしたとき、俺は本当に俺をぶん殴りたくなった。
それから間もなく、小和は転校していった。





あれから六年。
毎年小和の誕生日には、篠宮家に挨拶に向かった。俺は何度も頭を下げた。できたら小和と会わせてくれないか、と何度か頼んだ。
小和の母さんたちは許してくれているように見えたけれど、それでも会うことはかなわなかった。

六年たって、ようやく、小和と同じ学校に通わせてもらえることになった。
兄さんとは、ずっと前に仲直りしている。
兄さんは教師として、俺はクラスメイトとして、小和がもう一度歌えるように手伝おうと話し合った。
さっき様子を見て来たけれど、うまくいきそうだ。
必要以上に兄さんと小和の距離は近いような気がしたけど、我慢、我慢…だ。

兄さんは、あの時の俺の行動は「可愛い嫉妬」では済まされないよ、と言った。

わかっている。
一番繋ぎとめておきたいはずの手を放したのは、俺だ。
あれから俺は、小和の家族に認めてもらうために、小和に好きになってもらうために、いろんな経験をしてきた。
もう、俺は間違えない。
絶対に君の心を手に入れてみせるから。
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