あの人と。

Haru.

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本編

61 進歩

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「ちょっと待っていてくれ」

「? わかった」

 これからするだろうことにドキドキしてると、ダグが立ち上がってお風呂場へ行ってしまった。

 すぐに戻ってきたダグの手には何枚かのタオル。

「ユキ、これとこれ、持ってくれるか」

「ん、わかった」

 渡されたのはタオルと小瓶。重くないし僕でも持てるよ!

「じゃあ寝室へいこうか」

「う、うん……って、わぁっ!」

 寝室に行くって言葉にドキドキするとダグに抱え上げられた。俗に言うお姫様抱っこっていうやつ。
 そのまま重さを感じない足取りで寝室の方へ歩いて行くダグ。そりゃ僕抱えて走れるんだから歩くなんて造作もないだろうけども……!

「ちょ、ちょっとダグ、僕歩けるよ!」

「こうしたい気分なんだ。ほら、暴れると危ないぞ」

 そう言ったダグは本当に楽しそうというか幸せそうで。そんな顔されたら何も言えない。大人しく運ばれることにします。





「下ろすぞ」

「うん」

 壊れ物を扱うかのようにゆっくりベッドに下された。緊張はマックスで心臓がバクバクとうるさい。

「それ貸してくれ」

「ん、どーぞ」

 無意識に握りしめていたタオルと小瓶をダグに渡すと、ダグは小瓶をベッドサイドの小さなテーブルに置き、タオルをちょうどお尻の下あたりに敷いた。

「タオル?」

「ん? ああ……香油を使うからな、念のためだ」

 そ、そっか、香油がシーツに垂れたら大変だもんね……タオルを敷いた方が被害がうんと少なくなるよね。

「……ユキ、本当にいいのか? もちろん最後まではまだしないが、慣らすだけだとしても負担がかかるだろう」

 僕の頬をするりと撫でながら不安そうに聞いてくるダグ。

「大丈夫、僕だって男だもん。ダグを受け入れたいって気持ちがあるんだよ」

 僕が本気だって伝えるために頬を撫でるダグの手をキュッと握りながら言う。

「……わかった。だが、嫌だと思ったり、痛かったりしたら言ってくれ」

「ん、わかった……」






 ゆっくりと押し倒され、僕の緊張を解くように顔中にキスが落とされる。

 キスは頬や瞼、耳などから次第に唇へ移っていった。何度も何度も軽いキスを重ねられ、深いキスが恋しくなってきた頃にようやく貪るようにキスが深められた。

「ふぁ…………は、ん……っ……」

 深いのに荒いわけではなく、あくまでも優しいキスに翻弄される。

 脳までくらくらとしてきた頃、シャツの裾から手が入ってきた。最初はお腹をくるくると撫で回していた手は段々と上がっていき、ついには胸へ到達する。

「んっ……は、ダグ…………」

 唇を離し名前を呼ぶと安心させるように逆の手で頭を頬をと撫でられる。それだけで初めて感じる性的な意志を持った手の感触にも安心してしまう。

「……前、開けるぞ」

「ん……」

 一度手を抜き、シャツのボタンを1つ1つ外される。全てのボタンが外されるまで時間はそうかからなかった。そのまま前をはだけられ、スルリとダグの手が僕の首筋からお臍まで伝う。

「っ……は……」

「綺麗だな……」

「や、恥ずかし……」

 欲を孕んだ声で褒められ、かなりの羞恥が襲ってくる。リディアに裸を見られたところでもう何とも思わないのに、恋人相手だとこうも変わるのか。

 一度身体を軽く起こされ、シャツを完全に取り払われてしまった。もう一度僕を横たえるとダグは首筋からお腹へと、指でなぞりながらキスを落としていく。お腹まで行けばもう一度上ってきて、今度は胸元で止まった。

 じ、とダグの動きを見ていれば、さっきまで肌を見ていたダグが視線を上げ、僕とダグの視線が絡み合う。

 そのままダグが僕の胸の突起に触れ──

「っあ……」

 瞬間、腰へ重たいものがズクリと走り思わず声が出た。それに気を良くしたのかダグの目に炎が灯り、突起をクリクリと弄られる。

「んぁっ……そこ、やぁ……」

 ビリビリと感じたことのない刺激が走り戸惑う。

「痛いか?」

「わかっんな、ぁっ……んぅ……ビリビリす、るぅ……」

「これはどうだ?」

 途端にぬるりとした感触が突起を襲った。

「ふあっ?! んっ、それだっ、めぇ……やぁっ」

 ダグの舌が胸の突起を執拗になぞり、言い知れない刺激が襲う。そのまま両方の突起を唾液でたっぷりと濡らされ、片方は指で、もう片方は舌でと弄られ、もぞもぞと腰が動いてしまう。
 ただ指で弄られるのとは違う、もどかしいものが溜まるような刺激だった。

「ユキ、それが気持ちいい、だ」

「んあぅ……きも、ち……いぃ……?」

「そうだ。気持ちいいことを覚えていこうな」

「んっ、やぁぁ……わか、なぃ……ふ、ぁっ……ぼく、おかし……?」

 ここで感じるのって女の人だけじゃないの……? 僕男なのにここで感じるなんて……

「大丈夫だ、おかしくなんてない。もっと気持ち良くなろうな」

「んぁあっ……や、へん、なるぅっ……!」

「大丈夫だ、気持ちいいのはおかしいことじゃない。怖いことじゃないからな」

 僕、おかしくない……? もっと気持ち良くなっていいの……? 

「あぅ……きも、ちいぃ……! ダグぅ、きもち、ぃよぅ……」

 気持ち良くなっていいって思った瞬間どんどんと快感が高まっていき、頭の中がそれで埋め尽くされていく。上がる声が恥ずかしくて堪らないのに抑えられない。

「ああ、気持ちいいな。可愛いぞ、ユキ」

「ふぁ、んんっ! あぅぅ……」

「そろそろこっちも触るぞ」

「やぁあっ?! んあぁ、だ、めぇ……!」

 突然に覚えのある、しかし記憶よりもよほど強い快感が襲った。

「しっかり反応してるな……こっちも脱がすぞ」

「やぁ、恥ずかしぃ……!」

 快感で力の入ってない身体では抵抗も出来ず、あっけなく下着ごとズボンが取り払われてしまった。これで僕は全身をダグへさらけ出したことになる。じっとりと欲を孕んだ目で見つめられ、身体の体温はどんどん上がっていく。

「ああ、綺麗だ……」

「や、ダグ、それだっ……あぁああっ!!」

 ダグが既に立ち上がり蜜さえ垂らしている僕のモノへと顔を近づけ、まさか、と思った瞬間に舌が這わされた。そのまま口の中へ誘われ、あり得ないくらいの快感が走る。

「やぁっきたな、いからぁっ……!」

「……汚くない。どこもかしこも綺麗だ」

 またパクリと咥えしゃぶられ、耐え難い快感に頭を振り乱す。初めて経験する快感にあっけなく上り詰め、限界はすぐそこだった。

「や、やぁあっ! うそ、だぁ……っ、だめ、だめぇ……んぅう~っ……いっちゃ、いっちゃぅぅ……!」

 このままではダグの口は出してしまう、と離してもらうようにダグの髪を掴んで必死に懇願するも、ダグの口は離れず、それどころか強く吸い上げられ──

「んぁあああっ!! ひっ、あ…………はっ、は……ぁ」

 だし、ちゃった……

 強い絶頂感に目の前がチカチカする。

 力の入らない身体を投げ出し、ダグの動きを目で追っていると、ダグはサイドテーブルへ手を伸ばし小瓶を取った。


 あ、ついに────


 息の整わない僕を落ち着かせるように髪を梳かれ、その手に擦り寄る。

「……いいか?」

「ん、だいじょ……ぶ」

 どこか不安そうなダグを安心させるために、言うことの効かない身体を叱咤してゆるく抱きしめ、すり寄った。

「……ありがとうな」

 グイッと膝を曲げて足を開かれ、全てを曝け出す体勢に顔にカッと熱が灯るのがわかった。
 でも慣らすためには仕方ないことと、そこから目を逸らし耐える。

「……痛かったら言うんだぞ」

「……ん」

 掌で香油を温めていたダグがついに後ろの窄まりへと手を伸ばした。
 香油を纏った指で緩くなぞられ、初めての感覚にきゅうと締まったのがわかった。慌てて力を抜けばいい子だと言うかのように微笑まれ、くすぐったくなった。

 そのまま窄まりをやわやわと揉まれ、時折指先を食い込ませるようにくちくちと弄られると、しだいに声が漏れ出ていった。

「は……ん、ぅ…………っ……」

「深呼吸をして、力を抜いて……」

 言われた通りに深く息を吸っては吐き、いつのまにか速くなっていた呼吸を落ち着かせると、ゆっくりと指が埋められた。

「あっ、あ……んぅぅ~っ」

「痛くはないか?」

「だい、じょうぶ……あぅぅ……」

 じっくりと入り口を慣らしてくれたおかげで痛くはないけど、異物感がすごい。けれど、まだ指一本だけだからか耐えれないほど辛くはない。

「……もう少し、続けるぞ」

 落ち着いて力を抜くことを意識するとゆっくりと抜かれ、香油を足してもう一度入ってきた。

「んっんっんっ……はぁ、ぅ……」

 香油のお陰で動きが滑らかになった指をゆっくりと中で動かされると、感じていた不快感もだんだんと弱まっていった。

「あ、あっあっ……んんぅ~っ、やぅぅ……」

 快感を感じているわけではないけれど自然と声が出てしまう。恥ずかしいけれど、声を止めようと思えば息も詰めてしまうためにそれはできない。

 息を詰めないように意識して指が中で動く感覚に耐えていると、いくらか馴染んだのか中の指の動きが慣らすような動きから何かを探るような動きへ変わった。

「んっんっんっ……あ、んぁ……ふっぁ…………あぁあああっ?!」

「見つけた。ここがユキのイイところだ」

 途端に走った衝撃に目を見開く。経験したことがないはずなのに、はっきりと気持ちいいとわかる衝撃。
 そのままソコを弄りつづけるダグの指に頭を振り乱して悶えることしかできない。快感が腰へズクズクと溜まりおかしくなりそうだ。

「や、やぁあっ!! だめ、そこだめぇっ……! おかしくなるぅう……っ……んぁああ!」

「ああ、可愛いぞ、ユキ。おかしくなっていいんだ」

「ひぅううっ! だめ、だめ……あっん……は、はぁ……」

 懇願が通じたのか指が抜かれ、ほっとしたのもつかの間。
 ダグの指はすぐに中へ戻ってきた。










 ──2本に増えて。

「んぅううう~っ!! や、やぁ、だめ、だめぇえ……!」

「痛くはなさそうだな……」

 確かに痛みはないけれど、アノ場所を2本の指で揉み込まれたり挟むように弄られるともうたまらない。

「あっあっあっ! ひぅぅ~っっ、やぁぁ……!」

 バタバタと頭を振り乱し必死にシーツを掴むも腰へ溜まっていく快感を逃すことができない。

「……そろそろイクか」

「やぁああっ!! いっしょは……ら、めぇ! あっあっあぅぅ~っっくる、きちゃ、うぅう……!」

 完全に立ち上がり蜜をダラダラと垂らしていた僕のモノも一緒に弄られると堪ったものじゃない。直ぐに込み上げてくるものを感じた。


 だめ、だめ、いっちゃう、いっちゃう……!!





「いいぞ────イケ」

「や、ぁあああああっっ!!? ──────っ!!」

 耳元で囁かれた声に身体が跳ね上がり、仰け反ったまま全身が引き攣った。息もできないほどの衝撃に頭が真っ白に塗りつぶされる。


 そのままふっと落ちていく感覚に抗うことはできなかった。

「愛している、ユキ」

 その声を最後に僕の意識は途切れた。
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