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After Story
初めての教室
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「ユーキ、朝だぞ」
「んぅ……おはよ、ラグ」
「ああ、おはよう」
ダグに優しく起こされてパッチリと目覚めました。昨日の夜はドキドキして眠れないんじゃないかなぁってなったんだけど、ダグに優しく抱きしめられてポンポンされているうちにいつのまにか寝落ちてぐっすりでした。しっかり睡眠がとれたおかげでスッキリしてます!
「朝食をとったら学園長室だな」
「だね。早く用意しなくちゃ」
今日から学園に通うことになるので、朝に学園長室に来るように言われているのです。あ、学園長は僕の正体を知ってるらしいよ。あと担任の先生もね。もしも何かあった時に対応できるようにとかなんとか……だから信用できる人が担任の先生のクラスへ入れてくれたそうです。
学園長はマスルール様の昔からの友人だそうで、信用に値する人物だそうです。……マスルール様タイプか宰相さんタイプか……気になるところです。
とりあえずリビングへ向かってリディアが用意してくれたご飯を食べ、着替えさせてもらってまだ見慣れない銀色の髪の毛も整えてもらったら……
「さぁ、参りましょう」
「うん!」
いざ出発!! 今日は教科書とかもまだ貰ってないからペンとノートしか入ってないバッグを持っていきます。制服と一緒に用意されていた革のバッグだよ。軽いなぁ、と思っていたのにダグの手がバッグをするりと僕の手から抜き取りました。
「僕持てるよ」
「お持ちいたします。教科書が入れば重くなりますしね」
あ、部屋を出たから敬語になっちゃった。むぅ、仕方ないけどダグの敬語って久しぶりで違和感あるしちょっともやっとしちゃいます。
「まだ軽いもん」
「よろしいではありませんか」
「でも僕が持たせてるみたいだよ」
「皆様も同様になさっていますよ」
ダグの言葉に周りを見てみたら確かに自分でバッグを持っている生徒の方が少ない……? みんなお付きの人に持たせてるみたいです。お金持ちにはこれが普通なの……?
「むー……」
「お気になさるようでしたらこちらは魔法収納へ入れておきましょう。そうしたら重さも感じません」
「……ん、わかった。お願いね」
「かしこまりました」
魔法収納へ入れるなら、うん。ポシェットは制服に合わなかったのです……あ、指定のバッグを魔法鞄にしたらいいのか!! よし、今度時間ある時にそうしよう!
バッグの件も解決したことだし、と寮の入り口でラギアスと合流し、そのまま歩いて学園長室へ。
案の定遠かった学園長室は、僕の歩く速さではあまりに時間がかかりすぎたために途中でダグに抱えられました。そうしたらすぐに着いたことからダグと僕のリーチの差がどれだけあるのかが明確に分かると思います。
とにかく着いた学園長室の前で降ろしてもらい、リディアがノックすると直ぐに入室の許可が出ました。中に入ってまずは挨拶!
「失礼します、ユーキ・タネルです。今日からよろしくお願いします」
ダンディーなおじさまな学園長に向かってぺこりと頭を下げると学園長さんはにこやかに笑ってくれた。
「うん、よろしくね。君のこの学園での学びが充実したものとなるよう、学園側は全力でサポートしていくよ。どんなことにでもチャレンジするといい」
「はい!」
どうやら優しそうな学園長さんです。怖い人じゃなくてよかったぁ……
「さて……遮音」
学園長さんがとん、と机を叩くとシュン、と何かが部屋を覆った。膜のようなものが見えるような……?
「お初にお目にかかります、神子様。この度は当学園へお越しいただきありがとうございます。ただ今遮音結界を張りましたので、この部屋での会話は一切外に漏れませんのでご安心ください」
「遮音結界……」
それはすっごく便利なのでは……!
「習得できる者が少なく、あまり知られていない魔法でもあります。おそらく神子様ならば習得できると思いますよ」
「解読してもいいのです?」
国外持ち出し禁止のやつは僕が解読し習得するわけにはいかないからね……そうじゃないのなら習得したいです。だって部屋でダグといちゃいちゃしやすくなるもの。お城とは違うからもしリディアに声が聞こえちゃったら……って思っちゃうのです。
「もちろん構いません。少々習得し難いだけで禁止されている魔法ではございませんから」
「では……」
じーっと薄っすらと張られた膜を見つめ、どんな魔法か考える。防護結界に遮音性をつけた感じかな……あ、防護結界と防護結界の間にかなりの速さで風を吹かせて伝わった振動を打ち消してるのか!! なるほど、音は振動だもんね。これなら……
「こう、ですか?」
「流石神子様、ここまで習得が早いとは! 完璧でございます。どうぞ快適な生活のためにご活用くださいませ」
「ありがとうございます!」
これ使えば寮での生活が大分楽になるよ! 嬉しいなぁ、気兼ねなくダグといちゃいちゃできるんだもん……自動遮音魔法具とか作ればもっと便利かも……考えてみよっと!
「さて、神子様にはロルフ・マザークという魔法学を専門とする教師のクラスへ入っていただきます。神子様の正体を知る私とマザークは神子様の学園生活が安全かつ充実したものとなるようサポートしていくことをお約束いたします」
「ありがとうございます。……あの、学園長さん、敬語はいらないですよ?」
僕は生徒で学園長さんは学園の1番偉い人。僕が敬語を使うのは当然だけど学園長さんが僕に敬語を使う必要はないよね。
「お気遣いありがとうございます。ですがやはり神子様を敬う気持ちは拭いきれません。神子様がこの学園に通われる間は一生徒として接させていただきますが」
「是非お願いします」
ペコリと頭を下げると学園長さんがまたトンと机を叩いた。すると張っていた膜がきえた。どうやら遮音結界を解除したみたいです。それと同時に学園長さんが僕を一生徒として見るようになって。
「さて、そろそろ時間だから教室へ案内しよう」
「お願いします!」
ついに僕の学生生活が始まるのですね……! 学園長さんがまさか直々に案内してくれるとは思わなかったけれど、ありがたくついていくことにします。
学園長さんを先頭に、ダグとリディアとラギアスも一緒に計5人でぞろぞろと歩く光景は側から見たら異様なのか、教室の前を通ると廊下側の窓からジロジロと見られます。小さい僕が物珍しい可能性もあるのかな……うぅ、せめてあと10センチでも高ければ……!
しばらく歩いて立ち止まった学園長さんはホームルーム最中の教室のドアをノックしてから開き、中にいた先生を呼び寄せると僕に紹介してくださった。
「タネル君、彼が君のクラスの担任のマザーク先生だ。マザーク先生、彼をよろしくね」
「わかりました。タネル、前で自己紹介してくれるか?」
「はい」
ちょっと緊張するけど、ダグに言われた通りお披露目よりマシだと思うことにします。
「では私はこれで失礼するよ」
「ありがとうございました」
学園長先生を見送ってからマザーク先生と共に教室へ入るとクラスの全員の視線が一気に集まった。一瞬ちょっとだけビクッとしてしまったのはダグにもリディアにも気付かれました。優しい視線を感じます。
「前から言ってた通り今日からこのクラスに留学生が入る。まだ13歳なんだが飛び級できる程の頭の良さがある。魔法もすごいらしいぞ。お前らも負けないようにな。んじゃタネル、自己紹介よろしく」
「えっと、ユーキ・タネルです。算学と魔法学が特に好きです。色々と教えてくださると嬉しいです。よろしくお願いします」
ぺこり、と頭を下げたらポンポンと頭を叩かれました。でもダグの手じゃないです。一体誰? と思ったらどうやらそれは先生の手で。
「この通りちっちゃいから優しくしてやれよー。タネルはあの後ろの……いや、黒板見えねぇか。ロドス、お前後ろいけ」
「はーい」
先生……? 僕の心がズッタズタなんですが……?
「んでタネルはここな。前だから黒板見えるよな? それでも見えなかったら椅子にクッションを敷くなりなんなりしてくれ」
「……はい」
泣きそうなんだけど……ダグとリディア笑いこらえて肩プルプルしてるし……
「んで従者は後ろな。よし、ホームルーム終わり。今日も頑張れよー。タネルはまだ教科書持ってないからみんな見せてやれよ」
さっさと出て行った先生に僕は恨めしい感情を抱いたけれども、そのあと隣の席の子がすぐに教科書見せてあげるよって机を寄せてくれて直ぐに持ち直したのでした。
────────────────
遅れてごめんなさい……!!!
「んぅ……おはよ、ラグ」
「ああ、おはよう」
ダグに優しく起こされてパッチリと目覚めました。昨日の夜はドキドキして眠れないんじゃないかなぁってなったんだけど、ダグに優しく抱きしめられてポンポンされているうちにいつのまにか寝落ちてぐっすりでした。しっかり睡眠がとれたおかげでスッキリしてます!
「朝食をとったら学園長室だな」
「だね。早く用意しなくちゃ」
今日から学園に通うことになるので、朝に学園長室に来るように言われているのです。あ、学園長は僕の正体を知ってるらしいよ。あと担任の先生もね。もしも何かあった時に対応できるようにとかなんとか……だから信用できる人が担任の先生のクラスへ入れてくれたそうです。
学園長はマスルール様の昔からの友人だそうで、信用に値する人物だそうです。……マスルール様タイプか宰相さんタイプか……気になるところです。
とりあえずリビングへ向かってリディアが用意してくれたご飯を食べ、着替えさせてもらってまだ見慣れない銀色の髪の毛も整えてもらったら……
「さぁ、参りましょう」
「うん!」
いざ出発!! 今日は教科書とかもまだ貰ってないからペンとノートしか入ってないバッグを持っていきます。制服と一緒に用意されていた革のバッグだよ。軽いなぁ、と思っていたのにダグの手がバッグをするりと僕の手から抜き取りました。
「僕持てるよ」
「お持ちいたします。教科書が入れば重くなりますしね」
あ、部屋を出たから敬語になっちゃった。むぅ、仕方ないけどダグの敬語って久しぶりで違和感あるしちょっともやっとしちゃいます。
「まだ軽いもん」
「よろしいではありませんか」
「でも僕が持たせてるみたいだよ」
「皆様も同様になさっていますよ」
ダグの言葉に周りを見てみたら確かに自分でバッグを持っている生徒の方が少ない……? みんなお付きの人に持たせてるみたいです。お金持ちにはこれが普通なの……?
「むー……」
「お気になさるようでしたらこちらは魔法収納へ入れておきましょう。そうしたら重さも感じません」
「……ん、わかった。お願いね」
「かしこまりました」
魔法収納へ入れるなら、うん。ポシェットは制服に合わなかったのです……あ、指定のバッグを魔法鞄にしたらいいのか!! よし、今度時間ある時にそうしよう!
バッグの件も解決したことだし、と寮の入り口でラギアスと合流し、そのまま歩いて学園長室へ。
案の定遠かった学園長室は、僕の歩く速さではあまりに時間がかかりすぎたために途中でダグに抱えられました。そうしたらすぐに着いたことからダグと僕のリーチの差がどれだけあるのかが明確に分かると思います。
とにかく着いた学園長室の前で降ろしてもらい、リディアがノックすると直ぐに入室の許可が出ました。中に入ってまずは挨拶!
「失礼します、ユーキ・タネルです。今日からよろしくお願いします」
ダンディーなおじさまな学園長に向かってぺこりと頭を下げると学園長さんはにこやかに笑ってくれた。
「うん、よろしくね。君のこの学園での学びが充実したものとなるよう、学園側は全力でサポートしていくよ。どんなことにでもチャレンジするといい」
「はい!」
どうやら優しそうな学園長さんです。怖い人じゃなくてよかったぁ……
「さて……遮音」
学園長さんがとん、と机を叩くとシュン、と何かが部屋を覆った。膜のようなものが見えるような……?
「お初にお目にかかります、神子様。この度は当学園へお越しいただきありがとうございます。ただ今遮音結界を張りましたので、この部屋での会話は一切外に漏れませんのでご安心ください」
「遮音結界……」
それはすっごく便利なのでは……!
「習得できる者が少なく、あまり知られていない魔法でもあります。おそらく神子様ならば習得できると思いますよ」
「解読してもいいのです?」
国外持ち出し禁止のやつは僕が解読し習得するわけにはいかないからね……そうじゃないのなら習得したいです。だって部屋でダグといちゃいちゃしやすくなるもの。お城とは違うからもしリディアに声が聞こえちゃったら……って思っちゃうのです。
「もちろん構いません。少々習得し難いだけで禁止されている魔法ではございませんから」
「では……」
じーっと薄っすらと張られた膜を見つめ、どんな魔法か考える。防護結界に遮音性をつけた感じかな……あ、防護結界と防護結界の間にかなりの速さで風を吹かせて伝わった振動を打ち消してるのか!! なるほど、音は振動だもんね。これなら……
「こう、ですか?」
「流石神子様、ここまで習得が早いとは! 完璧でございます。どうぞ快適な生活のためにご活用くださいませ」
「ありがとうございます!」
これ使えば寮での生活が大分楽になるよ! 嬉しいなぁ、気兼ねなくダグといちゃいちゃできるんだもん……自動遮音魔法具とか作ればもっと便利かも……考えてみよっと!
「さて、神子様にはロルフ・マザークという魔法学を専門とする教師のクラスへ入っていただきます。神子様の正体を知る私とマザークは神子様の学園生活が安全かつ充実したものとなるようサポートしていくことをお約束いたします」
「ありがとうございます。……あの、学園長さん、敬語はいらないですよ?」
僕は生徒で学園長さんは学園の1番偉い人。僕が敬語を使うのは当然だけど学園長さんが僕に敬語を使う必要はないよね。
「お気遣いありがとうございます。ですがやはり神子様を敬う気持ちは拭いきれません。神子様がこの学園に通われる間は一生徒として接させていただきますが」
「是非お願いします」
ペコリと頭を下げると学園長さんがまたトンと机を叩いた。すると張っていた膜がきえた。どうやら遮音結界を解除したみたいです。それと同時に学園長さんが僕を一生徒として見るようになって。
「さて、そろそろ時間だから教室へ案内しよう」
「お願いします!」
ついに僕の学生生活が始まるのですね……! 学園長さんがまさか直々に案内してくれるとは思わなかったけれど、ありがたくついていくことにします。
学園長さんを先頭に、ダグとリディアとラギアスも一緒に計5人でぞろぞろと歩く光景は側から見たら異様なのか、教室の前を通ると廊下側の窓からジロジロと見られます。小さい僕が物珍しい可能性もあるのかな……うぅ、せめてあと10センチでも高ければ……!
しばらく歩いて立ち止まった学園長さんはホームルーム最中の教室のドアをノックしてから開き、中にいた先生を呼び寄せると僕に紹介してくださった。
「タネル君、彼が君のクラスの担任のマザーク先生だ。マザーク先生、彼をよろしくね」
「わかりました。タネル、前で自己紹介してくれるか?」
「はい」
ちょっと緊張するけど、ダグに言われた通りお披露目よりマシだと思うことにします。
「では私はこれで失礼するよ」
「ありがとうございました」
学園長先生を見送ってからマザーク先生と共に教室へ入るとクラスの全員の視線が一気に集まった。一瞬ちょっとだけビクッとしてしまったのはダグにもリディアにも気付かれました。優しい視線を感じます。
「前から言ってた通り今日からこのクラスに留学生が入る。まだ13歳なんだが飛び級できる程の頭の良さがある。魔法もすごいらしいぞ。お前らも負けないようにな。んじゃタネル、自己紹介よろしく」
「えっと、ユーキ・タネルです。算学と魔法学が特に好きです。色々と教えてくださると嬉しいです。よろしくお願いします」
ぺこり、と頭を下げたらポンポンと頭を叩かれました。でもダグの手じゃないです。一体誰? と思ったらどうやらそれは先生の手で。
「この通りちっちゃいから優しくしてやれよー。タネルはあの後ろの……いや、黒板見えねぇか。ロドス、お前後ろいけ」
「はーい」
先生……? 僕の心がズッタズタなんですが……?
「んでタネルはここな。前だから黒板見えるよな? それでも見えなかったら椅子にクッションを敷くなりなんなりしてくれ」
「……はい」
泣きそうなんだけど……ダグとリディア笑いこらえて肩プルプルしてるし……
「んで従者は後ろな。よし、ホームルーム終わり。今日も頑張れよー。タネルはまだ教科書持ってないからみんな見せてやれよ」
さっさと出て行った先生に僕は恨めしい感情を抱いたけれども、そのあと隣の席の子がすぐに教科書見せてあげるよって机を寄せてくれて直ぐに持ち直したのでした。
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遅れてごめんなさい……!!!
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