13 / 13
【13】
しおりを挟む
「また、遊びに来てヨ♪アキヒロ☆」
「…ん?あぁ…。」
結希の言葉に対して、アキヒロは呆けた顔で応えた。
「…?アキヒロ君?どうしたの…大丈夫?」
アキヒロの変化に気が付いた、結希の母親が彼へ声をかける。
その声を合図にアキヒロは軽く頭を振った。
「…また、来ます。」
何事も無かった様子でアキヒロは明るく応える。
「そう?いつでも遊びに来てね。」
「はい、お邪魔しましたっ☆」
軽く一礼してアキヒロは玄関から退出した。
「ホント、久しぶりねぇアキヒロ君」
「ちょっと前までは、良くウチに遊びに来てたのに…」
アキヒロを玄関先で見送った後、寂しそうに母親は呟く。
「そうだね、ボクが学校に行かなくなってからかな…」
「ごめんね、母さん…」
結希は悲しそうに応えた。
「いゃだっ♪別にアンタの不登校が疎遠の原因じゃないでしょ?結希!!」
「アキヒロ君だって、こうして心配して様子見に来てくれたんだし☆」
結希の様子を敏感に察した母親は、より明るい声をあげて彼の背中を軽く叩いた。
「でも、幼馴染で兄弟同然に育ったからかしら?」
「こうして、気にかけて家まで来てくれるなんて、ありがたい事よね♪」
「ウン…、そうだね、母さん。」
「それで、二人で何をしてたの…?」
「えっ!?あー…、色々だよ、ゲー
ムとか…」
「…世間話とか…?」
少し慌てた様子で、結希は口籠りつつに応える。
「あっ、ごめんねぇ~、友達と何してたんなんて、親が聞いちゃ駄目よね?」
「やっぱり…、女親のアタシだけじゃ、結希も話にくい事…。」
「男同士でしか、話せない話題もあるモノねぇ~♪」
「イヤだなっ、そんな変な話はしてナイよっ!!」
結希は苦笑いしつつ、階段を数段駆け上がる。
その様子は、母親に揶揄われて反抗している様にも、
はにかんでいる様にも見て取れた。
「じゃあ、母さんは晩御飯の支度するわネッ♪」
明るく母親は手荷物を抱え、台所へと向かった。
■END■
「…ん?あぁ…。」
結希の言葉に対して、アキヒロは呆けた顔で応えた。
「…?アキヒロ君?どうしたの…大丈夫?」
アキヒロの変化に気が付いた、結希の母親が彼へ声をかける。
その声を合図にアキヒロは軽く頭を振った。
「…また、来ます。」
何事も無かった様子でアキヒロは明るく応える。
「そう?いつでも遊びに来てね。」
「はい、お邪魔しましたっ☆」
軽く一礼してアキヒロは玄関から退出した。
「ホント、久しぶりねぇアキヒロ君」
「ちょっと前までは、良くウチに遊びに来てたのに…」
アキヒロを玄関先で見送った後、寂しそうに母親は呟く。
「そうだね、ボクが学校に行かなくなってからかな…」
「ごめんね、母さん…」
結希は悲しそうに応えた。
「いゃだっ♪別にアンタの不登校が疎遠の原因じゃないでしょ?結希!!」
「アキヒロ君だって、こうして心配して様子見に来てくれたんだし☆」
結希の様子を敏感に察した母親は、より明るい声をあげて彼の背中を軽く叩いた。
「でも、幼馴染で兄弟同然に育ったからかしら?」
「こうして、気にかけて家まで来てくれるなんて、ありがたい事よね♪」
「ウン…、そうだね、母さん。」
「それで、二人で何をしてたの…?」
「えっ!?あー…、色々だよ、ゲー
ムとか…」
「…世間話とか…?」
少し慌てた様子で、結希は口籠りつつに応える。
「あっ、ごめんねぇ~、友達と何してたんなんて、親が聞いちゃ駄目よね?」
「やっぱり…、女親のアタシだけじゃ、結希も話にくい事…。」
「男同士でしか、話せない話題もあるモノねぇ~♪」
「イヤだなっ、そんな変な話はしてナイよっ!!」
結希は苦笑いしつつ、階段を数段駆け上がる。
その様子は、母親に揶揄われて反抗している様にも、
はにかんでいる様にも見て取れた。
「じゃあ、母さんは晩御飯の支度するわネッ♪」
明るく母親は手荷物を抱え、台所へと向かった。
■END■
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる