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真っ赤なバラと真っ赤な痛み
7P
しおりを挟む何をするつもりなのかしら?さっきアタシが冗談を言った時に「良いことを思いついた」みたいな楽しそうな顔をしていたけど。
銃を腰のホルダーに戻したノルウェムは手袋をキュッとはめ直し、近づく。
銃を扱うから手を痛めないようになのか、ずっと黒くて薄い革の手袋をつけてるのよね。その、手袋をはめた黒い手がアタシの細い顎をつかんだ。
「剥け」
いっ、今何て言った!!?すかさず心の中でつっこむ。アタシの両腕を押さえている屈強な男は「へい」と答えると何のためらいもなく、アタシの上着に手をかけた。
それでバッ!と、読んで字のごとく上着をひん剥いたの。当然、ボタンは引きちぎられて飛んで行っちゃったしシャツは捲り上げられて上はブラのみ。
脚の綺麗さを見せつけるためのピチッとした膝下丈のデニムパンツを別の男がつかみ、引き下ろそうとしたので足技炸裂。
そこはダメ!何としてでも死守しないと。力み過ぎてヒールのかかと部分が男のこめかみに命中、見事に気絶したわ。
でも次がいた。上半身裸にブラ状態のあたしは、両腕の自由を奪われた状態で近づいてくる男を蹴りまくり、そのたびに傷口から血が噴き出る。
「くっ……うぅ……やめて、来ないで……」
「もう終わりか?暴れれば苦しむだけだってぇのにな。見ろ、周りがテメェの血で真っ赤だ。背中にまで……ん?これは刺青か。赤いバラ……」
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