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巣屈にて
2P
しおりを挟むノルの性格からして、まだ取り戻せていない記憶を取り戻そうとするんでしょうね。さっきも頑張ってたし。相当頭が痛そうだったけど。
だったらむやみやたらにアタシを殺そうと、スカーレット・ローズを潰そうとはしないでしょう。
シャオリンも様子を見に来てくれていたし、脱出は彼に任せているから。アタシはアタシなりに情報収集。
今は皆のところに帰って体勢を立て直さないと。今度はちゃんとした準備もしっかりしてから、もう1度襲撃するの。
「ねぇ、毛布くらいないの?寒くてガチで風邪ひいちゃうんだけど。アタシ今弱ってるから、風邪をこじらせたら死んじゃうかもよ?」
「うるせぇ。総長から何も与えるなと言われているんだ、風邪をひいたらウチの医者に診せるまでだ」
「DBって医者もいるのね。じゃあアタシの話し相手になりなさい。そこで突っ立ってるだけじゃあ退屈でしょう?」
「…………まぁ、ヒマだな。カマ野郎の相手なんざうんざりだが」
見張りの1人が砕けてきた。もう1人は一切口を開かないし無表情、こっちは無理そうね。もう1人いる見張りは、床に座り込んでうつむいて……寝てるわね。
おしゃべりが好きそうな男は苦笑いをしながら腕を組む。そういう割に、アタシ達みたいなのには理解がありそうだわ。
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