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巣屈にて
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しおりを挟む「総長が抱くのは女ばっかなのに、カマが珍しくて興味が湧いたんだろうねぇ。ま、飽きられるまでは性欲処理として生かされるんじゃない?」
「気持ち悪いこと言わないでよ。好きでもない男にそう何度も掘られてやるようなアタシじゃないんだから。それにノルはそこまで下卑た男じゃないわ」
「とか言って、本当は無理矢理されるのが好きそうだぜ?へぇ、総長のこと、知ったような口をきくんだなぁ」
「違うわよっ!なんなのあんたさっきから、ずぅーっと黙ってたくせに急におしゃべりになっちゃって」
この男、なんだか気味が悪い。見張りをサボって寝ていると見せかけて実は警戒していたし、組頭であるノルをさげすむような言い方。
ムカムカする。気分が悪くなって、起き上がったアタシは枕を男に投げつけた。
「おっと。枕投げでもする?僕は今機嫌がいいんだ。ずぅーっと探していた人を見つけたからね。ほらっ!あ、そうそう、DBはホモが多いって知ってた?」
「あんたの機嫌なんて……はぁ、ホモが多い?男ばっかりだからってこと?うりゃっ!いっ……」
枕を上手くキャッチした男はとっても上機嫌。顔の周りに華やかな花が見えるくらいよ。恋人でも見つけたのかしら?
やる気はなかったけど、投げ返してきたから腹いせにまた強く投げつけた。忘れてたわよ、大怪我してるの。おかげで激痛が走ったわ。
「そうそう。隙ありっ!そこにいた2人もね、実は恋人同士なんだ。今頃トイレで…………あぁ、もしかしたら総長も周りにホモが多いせいであんたに手を出したのかも。なんてね」
「ぎゃっ!いててて……いきなり剛速球、しかも顔を狙うなんてサイア、ク――」
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