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蛇に睨まれる
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しおりを挟むふざけんなよ、俺より年下のくせに出しゃばりやがって。クソ、暑い。狭くて暗くて、風通しもあんまりねぇから暑いんだ。あぁ、顔がアチィ。
ついて行ってやるよ。俺も四つん這いになって、黙って突き進んでいく笑也の後ろをついて行く。オナラなんかしやがったら殺すからな。
でも、変だよな。悠一と離れ離れになってから笑也に出会って。俺は笑也から目が離せねぇんだ。新しくできた人間の親友だからってのもある。
でもさ、だからっていちいち言動にドキッとなんてしねぇだろう普通。ドキッとして、顔が熱くなったりしねぇだろ。
再確認するが、俺は猫屋敷悠一の恋人だ。容姿も性格も本性も声もしぐさも、全てが大好きだ。心から愛している。あんな酷いことをされても、悠一が俺を愛してくれているって感じる。
笑也と一緒にいて無駄にドキドキするのは、ちょっかいをかけたくなるのは。今、悠一がそばにいないからだ。
悠一がそばにいれば、俺は悠一にドキドキするしちょっかいをかけたくなる。そう、笑也は一時的に悠一の代わりになっているだけ。そうだろ?
ツンツン。早く行け。ツンツン。でも気をつけろよ?ツンツン。他に何を持ってきたんだよ?ツンツン。お菓子って子供かよ。ツンツン。やめろ?嫌なこった。ツンツン。ツンツン。ツンツン。
「緊張感ねぇことするなよ、シオンさん。気になってしょうがないだろ」
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