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永久の鬼追い
2P
しおりを挟むしっかりはしているんだけどちょっと天然が入っちゃってるから、思ったことを気にせずそのまま口に出しちゃうのよね。それも自覚がないんだから。
彼は晴明様の隠れた親友で、一緒にいる時はそれは楽しそうだった。彼の存在はあたしと晴明様だけの秘密。誰にもバレないようにするの、大変だったなぁ。
あたしが混ざることもあるんだけど、どんな縁があったのか、2人が一緒の時は誰にも理解されないような雰囲気を持ってるの。
当時のマクベスがどこに住んでいるのかなんて、あたしすら知らないんだし。聞いても全然教えてくれない、言葉巧みに話をそらされる。
今でも、マクベスに聞いても絶対に教えてくれない。聞けば苦笑いで「晴明様との約束だから」って、抱きしめる。マクベスはあたしのことが大好きだから。
あたし?あたしは別に、恋愛の方でマクベスを好きなわけじゃない。仕事上のパートナー。一緒に暮らしてるけどね。
でも、あたしは所詮道具だもの。2人と一緒というわけにもいかない。ただ、晴明様は人間ではないあたしにも優しくしてくれた。
大好きな主人。まさか自分の代わりに、全ての人生をかけて鬼と戦い続けろなんて言われるとは思わなかったけど。晴明様のことだもの、何か理由があるはずだわ。
この先の未来で何か大きな事件が起きるとか。新種の大型鬼が出現するとか。百鬼夜行がまた起こってしまうとか。
そうならなきゃいいんだけど。とにかく、何かを案じてあたし達を戦わせ続けている。そう、あたしは思っているわ。
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