恋人以上、永遠の主人

那月

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戦友は一時休戦、家族団らん

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「――うむ、据え膳かな。すまん、待たせたな」


「ナツメ、準備を進めてくれてありがとう。ちょっと寄り道をしてて遅くなった。いい匂いだね」


 どんな寄り道をしていたのか、アキラさんとマクベスが登場。それを合図に皆、それぞれ好きな場所に座って食器を確認する。


 皆の分、ちゃんとあるわよね?え、1セット余った?それは、まぁ…………いいわ。片づけて、マクベスの隣に座るとシンと静かになる。皆、アキラさんに目を向ける。


「おっ、やたらいい匂いがすると思ったら、唐揚げまであるじゃないか!はははっ、いいな。……む?はぁ。こうして、皆がそろって食事をするのはなかなかに難しくなった。鬼の出没も頻度が高くなり、強く賢くなりつつあると感じる。恐ろしいことだが、鬼が我らを上回るほど成長してしまう前に。早く、根源を断たねばならん」


 皆のお腹を鳴らそうとする唐揚げの山を見つけたアキラさんが嬉しそう。けれどすぐに真剣な表情になって、そう言って握ったこぶしにギュッと力が入る。


「なんて、幹部である皆はわかっていることだろうな。今日は無礼講だ。俺の突然の想い付きでもあるが、今日は最後まで、寝るまで楽しんでほしい。鬼死団団長からの、命令だ。…………なんてな、クククッ」


「団長、真剣なのか軽いのかわかんないですよ。でも、それも団長らしいですね」


「あぁ、今は堅苦しいのはなしだ。腹が減って、良い言葉も思い浮かばん。食うぞ!さぁ、シメまで、つゆの1滴まで食いつくそう!!」


 アキラさん、本当にお腹が空いてたまらないみたい。もうずっと、唐揚げの山から視線が外れないんだもの。


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