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戦友は一時休戦、家族団らん
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しおりを挟むリリちゃんは質素倹約、厳しい家庭で育ったからそれがまだ染みついていて。お肉なんてって謙遜していたからちゃんと食べてるか心配だったの。案の定だったわ。
だけどお豆腐が大好きなのね?そっちのお鍋、お豆腐とお肉がもうないなんて。お豆腐ばっかり食べているのはリリちゃんだとして。
リリちゃんがお豆腐に夢中になっている間にお肉ばっかり食べていたのは、半分くらい残していたお肉を取りに行ったラファルガ君じゃない。
見つけたわ。おつゆでひたひたになった唐揚げの下に、敷き詰められている大量のお肉。そう、アキラさんよ。お椀の中がお肉オンザお肉だなんて。
たしかにリリちゃん、ラファルガ君、アキラさん、ユエさんのグループではアキラさんが1番お肉を好んで食べるけど。唐揚げも食べてるんだし、大人げないわねぇ。
追加投入されたお肉は手出し禁止をアキラさんに命じて、あたしは自分のグループに目を向けた。
あ、ちょうどマクベスが2杯目を要求してきた。自分でやればいいのに。え、お肉がいい?あんたねぇ。
お肉なんて。お肉なんて。あたしだって食べるんだからねっ!マクベスの空になったお椀を拒否して、自分のお椀にはお豆腐を土台にお肉を山盛り入れて。
柔らかく煮えたお肉を堪能。んー、美味しいっ!あたしは可愛くてもおしとやかなんじゃないって自覚があるから、それなりに食欲もある。だから、お肉は大好き。
「な、ナツメ……そろそろ入れてほしいんだけど。唐揚げも、もうないし」
「自分で入れればいいじゃない。あたしだって食べたいんだから。って、あれ?もう唐揚げないの?というかこっちのお鍋、キノコばっかり……」
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