惰眠童子と呼ばれた鬼

那月

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あきづき

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「じゃあ、あたしと孤吉君は学校に行くから。終わったら連絡……って、ケータイを持ってないのよね。近くにいるって言ったって、どうやって連絡を取ればいいのよ?」


「この札を肌身離さず持っていろ。そうすればお前の様子を俺は察知できる。キツネが暴走しても、すぐわかるからな」


 俺が昨日の晩に暇潰しで書いた特製の札だ。俺の妖力が込められていて、直接は何もできないが俺の分身みたいなものだ。


 異変を察知する以外にも色々と使えるが、まぁそれは追々。嫌そうな顔を隠そうともしない小娘のポケットに突っ込んだ。


「陰陽師みたい、鬼なのに」


 みたい、というか実際に本物の陰陽師に作り方を教えてもらったんだが。俺は人間に全く害がない、眠るだけの鬼だったからな。


 変わり者の陰陽師が俺に懐いていたんだ。お節介でお人好し、ドジで天然な、けれど陰陽の腕はなかなかのものだった。頭も良かったしな。


「あんたは半日、どうするの?何か調べるって言ってたけど、当てはあるの?」


「少し、な。お前は気にせず自分の心配をしていろ。キツネ、小娘を頼んだぞ」


「はい!旦那も気を付けてっ」


 学校の近くまで来たところで俺は2人と分かれた。ここからは別行動、俺は単独で調査だ。実は行く当てがある、1か所だけ。


 その場所が今のこの時代にもあるのかどうかはわからない。最後に尋ねたのはいつだったか?だが、頼らないわけにはいかない。それが、約束だからな。


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