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【3】背後にいる存在
42.吸血鬼に勧誘
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私はヤラを伴って屋敷に戻った。とりあえずルシアと話そう。
彼女も狼が好きみたいだってアーロンが言ってたし、ヤラを連れて行けば話のきっかけになるだろう。
ノックして、ルシアの寝ている客室に入る。彼女は長椅子に腰かけてびっくりしたような顔をこちらに向けていた。
「カミラさん?」
「おはよう。カミラでいいわよ」
にっこり笑う。私の横をすり抜けて、ヤラが彼女の足元に擦り寄った。強張っていたルシアの表情が緩む。――連れてきて正解だったわ。
「ヤラっていうの」
「狼ですか? やっぱり、大きいですね」
「あなたの家でも狼を飼ってるって、アーロンが言っていたけれど」
「――うちにいるのは狼犬なんです」
「狼犬?」
「狼と犬が混ざった感じです」
ヤラをよしよしと撫でながら、ルシアは嬉しそうに話した。
「すごいですね、狼がこんなに人懐っこいなんて。――狼犬は、もう一回り小柄です」
「そうなの?」
「ええ。狼は森に住んでますけど――こんなに人に懐くことはないのに――、すごいですね」
人狼が世話をしているからかしら。そんなことを考えつつ、和んだ空気にホッとした。
「アーロンが狼の散歩に行っているから、良かったら一緒に行ってみるといいかもしれないわ。この部屋にずっといても退屈でしょうし」
「そうですね。家に戻れるまでひと月くらいかかるんでしたっけ」
ルシアは窓の外を見つめて呟いた。
「そのことなんだけど、あなたのお父様を王都に呼んだから、5日程度でいらっしゃると思うわ」
「――父を!?」
そりゃあ、びっくりするわよね。携帯電話もメールもないんだものね。
私は彼女にどこまで話すべきか逡巡して、きちんと伝えようと思った。
「私たちは、この国の貴族に血を与えて、私たちの意志を伝えられるようにしているの」
言葉を選んで『操作』とは言わなかった。
「だから、お父様含めあなたの家の近くの貴族にちょっとこちらまで来てもらうように伝えたわ。――西部の方で、ちょっと問題が起きているみたいだから、その確認のために」
「問題?」
「貴方の領地に、最近外部の人が出入りしていない? 名前は――」
何だったっけ。ハンターっていうだけしか記憶がない。
「ヴィルヘルム卿、という方が、数カ月ほど前しばらく私の屋敷に滞在されていましたが。父が何か悪いことをしているということですか」
ルシアは青い瞳を不安げに曇らせた。空気を読んだヤラが彼女の足に頭をこすりつける。
本当に頭が良いわ。私はベッドに腰かけた。
「いいえ、そういうことじゃないの。ただ、安全確保というか」
「私が昨日、襲われたのもそれに関係があるんですか?」
「わからないわ。昨日のことについては本当に突然で――、申し訳なかったと思ってるわ。貴女に怖い思いをさせて」
私は包帯が巻かれた彼女の首に手を伸ばした。噛みついて血を入れれば治療もできるんだけど、更に怖い思いをさせるかと思って、そのまま普通に止血をしてある。
「いえ、黒い霧に包まれて、首に何か刺さるのを感じてから、気がついたらここにいたので――特に怖いとは思わなかったです」
「それは良かったわ」
「カミラは――どうして、私をお祭りの時に探しにきたんですか? 『見つけた』って言われてびっくりしました」
彼女の綺麗な瞳に見つめられて、私は回答に困った。
ゲームの、って言ってもわからないわよね。いろいろ考えを巡らせ、結論としては考えるのを止めた。
――正直にいきましょう。
「それは、あなたが私の運命を決めるからよ」
「――どういうことですか?」
「ルシア、私たちを助けるために、吸血鬼になってくれって言ったら、なってくれる?」
彼女はきょとんとした顔を私に向けていた。
さすがに直球で聞き過ぎたかしら? 私は冷や汗が足れるのを感じた。
「私が、吸血鬼にですか?」
「そう。えぇっと、昨日、お父様が言ったと思うんだけど。あなたは≪聖血≫の持ち主なのね。私も昔はそうだったんだけど。それで、あなたはもし吸血鬼になったら、すごく力の強い吸血鬼になれるの。私たちは力の強い仲間が必要なんだけど、――どう思う?」
「――どう――って……」
ルシアは首を傾げて、眉間に皺を寄せて考えこんでしまった。
「――吸血鬼になるって、なると……どうなるんですか?」
「良いところは、」
私はわたわたと手を動かした。
「年をとらなくなるし、傷ができてもすぐ治るし、肌荒れとかもしなくなるわ。後汗をかかないし、力も強くなるし、空も飛べます」
「空……飛べるんですか!?」
私は立ち上がると、足を霧化させて翼にし、浮遊して見せた。
「すごい」
ルシアは大きな瞳をさらに広げて、文字通りまん丸にしている。
「こんなことも、できるわよ」
私は念動力で、ベッドのカバーを浮かせてみせた。ルシアは口元に手を当てた。
それから、おずおずと聞いた。
「悪いことは?」
「――――食べ物の味がしなくなって、血が美味しいと思うようになるわ」
正直に言って、私はうつむいた。力が切れて、ばさりとベッドカバーが落ちる。
お寿司食べたい。焼肉食べたい。ケーキが食べたい。
頭の中に食べたいものが大量に浮かぶ。
ルシアが私を覗き込んだ。瞳に同情の色が浮かぶ。
「それは辛いですね」
「そうね」
沈黙が部屋を包んだ。――完全に失敗した。これで吸血鬼になりたいと思うだろうか。普通嫌よね。
「ああ、でも赤ワインは味がするの。不思議よね」
「そういえば、エリオットさんはいつもワインを飲んでましたね――。――アーロンもそうなんですか?」
――アーロンは呼び捨てなのね。やっぱり年齢が近いからかしら。
「みんな、そうよ。どうして?」
「私たち、街中で見つけた美味しいお店にアーロンを連れて行ったんです。『美味しい』って完食してたんですけど……そうですか……」
ルシアは考え込むような表情をした。
そんなことがあったの?アーロン、全部食べるなんて頑張ったわね。
味がしないものをたくさん食べるのはとても辛い。
人間に合わせて、食事をすることは今までにカミラもあったけれど、大抵は一口二口付き合いで食べるくらいで済ませていた。
「食べても、別に害はないのよ。味がしないだけで」
彼女があまりに心配そうな顔をしているので、私はあたふたとした。
ルシアはくすりと笑った。
「私、自分がどういう状況なのかわからなくて、不安だったんですけど、カミラと話せて良かったです」
「そ……そう?」
「ええ」
吸血鬼に勧誘するのは失敗になってしまったけれど、彼女がリラックスしてくれたなら良かった……のかしら。
その時、ノックがして、エリオットががちゃりと扉を開けた。
ルシアにおはよう、と挨拶をする。
「カミラ、父さんが帰ってきた。話するから来てくれ」
私は立ち上がると、ヤラをなでて、ルシアを見た。
「この子は置いていくわね」
彼女は嬉しそうに笑った。
彼女も狼が好きみたいだってアーロンが言ってたし、ヤラを連れて行けば話のきっかけになるだろう。
ノックして、ルシアの寝ている客室に入る。彼女は長椅子に腰かけてびっくりしたような顔をこちらに向けていた。
「カミラさん?」
「おはよう。カミラでいいわよ」
にっこり笑う。私の横をすり抜けて、ヤラが彼女の足元に擦り寄った。強張っていたルシアの表情が緩む。――連れてきて正解だったわ。
「ヤラっていうの」
「狼ですか? やっぱり、大きいですね」
「あなたの家でも狼を飼ってるって、アーロンが言っていたけれど」
「――うちにいるのは狼犬なんです」
「狼犬?」
「狼と犬が混ざった感じです」
ヤラをよしよしと撫でながら、ルシアは嬉しそうに話した。
「すごいですね、狼がこんなに人懐っこいなんて。――狼犬は、もう一回り小柄です」
「そうなの?」
「ええ。狼は森に住んでますけど――こんなに人に懐くことはないのに――、すごいですね」
人狼が世話をしているからかしら。そんなことを考えつつ、和んだ空気にホッとした。
「アーロンが狼の散歩に行っているから、良かったら一緒に行ってみるといいかもしれないわ。この部屋にずっといても退屈でしょうし」
「そうですね。家に戻れるまでひと月くらいかかるんでしたっけ」
ルシアは窓の外を見つめて呟いた。
「そのことなんだけど、あなたのお父様を王都に呼んだから、5日程度でいらっしゃると思うわ」
「――父を!?」
そりゃあ、びっくりするわよね。携帯電話もメールもないんだものね。
私は彼女にどこまで話すべきか逡巡して、きちんと伝えようと思った。
「私たちは、この国の貴族に血を与えて、私たちの意志を伝えられるようにしているの」
言葉を選んで『操作』とは言わなかった。
「だから、お父様含めあなたの家の近くの貴族にちょっとこちらまで来てもらうように伝えたわ。――西部の方で、ちょっと問題が起きているみたいだから、その確認のために」
「問題?」
「貴方の領地に、最近外部の人が出入りしていない? 名前は――」
何だったっけ。ハンターっていうだけしか記憶がない。
「ヴィルヘルム卿、という方が、数カ月ほど前しばらく私の屋敷に滞在されていましたが。父が何か悪いことをしているということですか」
ルシアは青い瞳を不安げに曇らせた。空気を読んだヤラが彼女の足に頭をこすりつける。
本当に頭が良いわ。私はベッドに腰かけた。
「いいえ、そういうことじゃないの。ただ、安全確保というか」
「私が昨日、襲われたのもそれに関係があるんですか?」
「わからないわ。昨日のことについては本当に突然で――、申し訳なかったと思ってるわ。貴女に怖い思いをさせて」
私は包帯が巻かれた彼女の首に手を伸ばした。噛みついて血を入れれば治療もできるんだけど、更に怖い思いをさせるかと思って、そのまま普通に止血をしてある。
「いえ、黒い霧に包まれて、首に何か刺さるのを感じてから、気がついたらここにいたので――特に怖いとは思わなかったです」
「それは良かったわ」
「カミラは――どうして、私をお祭りの時に探しにきたんですか? 『見つけた』って言われてびっくりしました」
彼女の綺麗な瞳に見つめられて、私は回答に困った。
ゲームの、って言ってもわからないわよね。いろいろ考えを巡らせ、結論としては考えるのを止めた。
――正直にいきましょう。
「それは、あなたが私の運命を決めるからよ」
「――どういうことですか?」
「ルシア、私たちを助けるために、吸血鬼になってくれって言ったら、なってくれる?」
彼女はきょとんとした顔を私に向けていた。
さすがに直球で聞き過ぎたかしら? 私は冷や汗が足れるのを感じた。
「私が、吸血鬼にですか?」
「そう。えぇっと、昨日、お父様が言ったと思うんだけど。あなたは≪聖血≫の持ち主なのね。私も昔はそうだったんだけど。それで、あなたはもし吸血鬼になったら、すごく力の強い吸血鬼になれるの。私たちは力の強い仲間が必要なんだけど、――どう思う?」
「――どう――って……」
ルシアは首を傾げて、眉間に皺を寄せて考えこんでしまった。
「――吸血鬼になるって、なると……どうなるんですか?」
「良いところは、」
私はわたわたと手を動かした。
「年をとらなくなるし、傷ができてもすぐ治るし、肌荒れとかもしなくなるわ。後汗をかかないし、力も強くなるし、空も飛べます」
「空……飛べるんですか!?」
私は立ち上がると、足を霧化させて翼にし、浮遊して見せた。
「すごい」
ルシアは大きな瞳をさらに広げて、文字通りまん丸にしている。
「こんなことも、できるわよ」
私は念動力で、ベッドのカバーを浮かせてみせた。ルシアは口元に手を当てた。
それから、おずおずと聞いた。
「悪いことは?」
「――――食べ物の味がしなくなって、血が美味しいと思うようになるわ」
正直に言って、私はうつむいた。力が切れて、ばさりとベッドカバーが落ちる。
お寿司食べたい。焼肉食べたい。ケーキが食べたい。
頭の中に食べたいものが大量に浮かぶ。
ルシアが私を覗き込んだ。瞳に同情の色が浮かぶ。
「それは辛いですね」
「そうね」
沈黙が部屋を包んだ。――完全に失敗した。これで吸血鬼になりたいと思うだろうか。普通嫌よね。
「ああ、でも赤ワインは味がするの。不思議よね」
「そういえば、エリオットさんはいつもワインを飲んでましたね――。――アーロンもそうなんですか?」
――アーロンは呼び捨てなのね。やっぱり年齢が近いからかしら。
「みんな、そうよ。どうして?」
「私たち、街中で見つけた美味しいお店にアーロンを連れて行ったんです。『美味しい』って完食してたんですけど……そうですか……」
ルシアは考え込むような表情をした。
そんなことがあったの?アーロン、全部食べるなんて頑張ったわね。
味がしないものをたくさん食べるのはとても辛い。
人間に合わせて、食事をすることは今までにカミラもあったけれど、大抵は一口二口付き合いで食べるくらいで済ませていた。
「食べても、別に害はないのよ。味がしないだけで」
彼女があまりに心配そうな顔をしているので、私はあたふたとした。
ルシアはくすりと笑った。
「私、自分がどういう状況なのかわからなくて、不安だったんですけど、カミラと話せて良かったです」
「そ……そう?」
「ええ」
吸血鬼に勧誘するのは失敗になってしまったけれど、彼女がリラックスしてくれたなら良かった……のかしら。
その時、ノックがして、エリオットががちゃりと扉を開けた。
ルシアにおはよう、と挨拶をする。
「カミラ、父さんが帰ってきた。話するから来てくれ」
私は立ち上がると、ヤラをなでて、ルシアを見た。
「この子は置いていくわね」
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