【完結】死の運命を変えたい吸血鬼令嬢は、幸せな結末をあきらめない

夏芽みかん

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【4】解放と、対決と、決別

73.そして誰もいなくなった

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 数日して、エリオット・アーノルド・コーデリア・ミゲル・アーロンが戻ってきた。私たちは揃って王宮でグウェンとトーデンと面会した。

「――ディケンズ子爵領での事件は、リステアからの使いのヴィルヘルム卿が起こしたことだと、子爵夫人も、周辺領主たちも納得している」

 それは、辺境伯を中心にミゲルとエリオット・アーノルドが話をつけてくれたことだった。「ただ」とトーデンは話を続けた。

「君たちが、王族に関わっているというのが、ディケンズ子爵領を中心とした地域の領民にも知られてしまって、彼らは怖がっている」

 私たちは顔を見合わせた。ここに来る前に、あらかじめ相談していたことだった。

「もう≪血族≫の支配もしないし、私たちはいなくなったってことにしてくれていいわ」

「つまり?」

「胸に杭を刺せば死ぬって思ってるんでしょ。やってくれていいわよ。フリで。霧状になって消えれば死んだって思うでしょう」

 ただ、と付け加える。

「みんな≪聖水≫をかぶってるから、霧化できるようになってからだけど」

 話し合いを終え≪霧の館≫に戻る道、グローリアが馬車に乗ってついてくる。

「――いろいろなものを王宮に持っていかないといけないから」

 部屋の外に出るのが久しぶりという彼女は、少しふらついていた。エリオットがそれをさっと支える。彼のこういう仕草は、お父様そっくりだ。グローリアは寂しげに目線を落とした。

 私と、兄弟とグローリアでお父様と彼女の部屋に入る。
 広々とした部屋は、しばらくの住人の不在で埃っぽくなっていた。
 窓を開けると、風が吹き込む。
 グローリアが、衣装ダンスの中のドレスを一着ずつ、手に取った。

「――ぜんぶ、グレッグが作らせてくれたのよ。布から一緒に選んで。これは19歳の時のね。もう入らないわ」

 彼女は、赤の細身のドレスを取ると、哀し気に微笑んだ。
 それから、それを私に渡した。

「貴女なら、似合うでしょうね」

 それから、今までの彼女のような、少し挑発的な笑顔を作った。

「――これはね、ダンスの時にちょっと動きやすいようになっているの。まあ、貴女じゃ何着ても、変わらないでしょうけど」

 エリオットとアーロンがふっと笑った。私は苦笑する。グローリアは不思議そうに聞いた。

「――貴女は、グレッグに踊り方を教えてもらわなかったの?」

「ダンスの話題になると逃げてたわ」

 彼女はすっと私の手を取った。彼女がリードの位置に立つ。

「まず、姿勢がダメね。何よ、その曲がった背中は」

 お腹と背中を両方から押されて、背骨がビキっと鳴った。
 グローリアは軽く笑うと、私の肩に頭を置いた。

「彼が教えてくれたわ。姿勢や、足の動かし方や、――全部、一つ一つ」

 彼女の震える肩と、柔らかな金色の髪を撫でる。グローリアは嗚咽しながら言葉を絞り出すように続けた。

「――どうしてかわからないけれど、彼を最初に見た時から、好きだったわ。――お母様もそうだったと聞いて、とても嫌だった。これは私自身の気持ちなのにって。私は、お母様と違って、王女としての役割より、彼と一緒に、ずっといることを選ぼうと決めたわ。でも辛かった。私はどんどん年をとっていくけれど、彼はずっとそのままで」

 彼女は、他の女王のように子どもを作らなかった。次の行き先を失った累積した記憶と感情が形を持って動いたのだろうか。

「――踊り方、教えてくれない? 今後のために少しはマシになりたいわ」

 私が言うと、彼女は苦笑した。

「相当時間がかかるわよ」

「――時間は、たくさんあるもの」

 ドレスを何着かもらって、残りの荷物を馬車に載せる。
 彼女が去った後、エリオットが私とアーロンを見回した。

「なあ、俺さ、≪花の都≫に行ってみようと思うんだ」

 彼が人間時代に、家具職人のところで修行していた港街だ。

「――師匠の店が今どうなってるか、見てみたいし」

 それに、と笑う。

「俺、都会育ちだから、お前らみたいに山暮らしは、ちょっと――合わないしね」

「兄さん」

 アーロンが兄を見つめた。

「僕さ、兄さんがずっと嫌いだったんだ。僕が寝込んでても1人だけ元気で、父さんとどっかに遊びに行っちゃうし。僕だけ残して、どこかに行っちゃうし。――でも、僕が死にそうなときに、戻ってきてくれて、本当に嬉しかったよ」
 
 エリオットは肩をすくめて、呟く。

「俺も、お前が嫌いだったよ。母さんはいつもお前のことばっかりで。俺だけ、知らない、やたら怒鳴ってくるおじさんの家に連れてかれて、置いてかれるし。これからって時に、連れ戻されて、吸血鬼にされるし」

 彼は弟を抱き寄せた。

「でも、お前とこうやって話せて――ようやく彼女を作ったのを見れて嬉しいよ」

 それから苦笑して、私を見た。

「――これだけ言うのに、100年以上かかって、何やってんだろうな、俺たちは。――『今までのまま』が嫌だって言ってて、アーロンを守ってやらなきゃ、お前に血をやらなきゃって、今までの状態に一番固執してたのは、俺だったのかもな」

 私は彼らの背中をぽんぽんっと叩いた。

「まあ、いいじゃない。――これから先、長いんだし」

***

「お嬢様!! これ本当に家事が楽ですね」

 裏庭ではすっかり吸血鬼になって、顔色がワントーン悪くなったコーデリアが洗濯場でせっせと洗濯をしている。すっかり身体の変化に慣れたのか、にこにこしながら桶の中に入った服を念動力でぐるぐると回しながら洗っている。私はちらりと横に立つアーノルドを見た。彼はコーデリアを見て、目を細めている。

「ねえ、アーノルド。コーデリアは、覚えているの? 吸血鬼になるとき、」

 母親の血を飲んだことを。アーノルドは、目を伏せた。

「覚えていないようです。でも、私はそれで良かったと思います。これからのことに、必要ないことですから」

 それからコーデリアを見て、再び微笑んだ。

「私は、彼女に救われたんです。焼けただれた顔の彼女を初めて見た時、元の姿は美しいだろうと思って、手を触れました。――昔の自分に重ねたのだと思います。――でも、全てを恨んでいた私と違って、彼女はいつも朗らかに、明るい方向を向いている」

「ミゲルは」

「母親の記憶操作はしませんでした。ミゲルが、彼女は――自分の母親は、全て覚えているべきだと言ったので。私にとって、大切なのは、彼です。ミゲルは、彼女に私たちといることを自分で選んだと告げました。彼女は――『そう』とだけ言って、何も言いませんでした」

 私は、アーノルドを見つめた。

「ねえ、アーノルド、お願いがあるんだけど」

 私の執事は「はい」と頷くと、にっこりと微笑んだ。

「もちろんです」

***

 夜更け、暗闇の中私たち吸血鬼とミゲルは食堂を囲んでいた。

「せっかくなので、ワインでも開けましょうか。ねえ、アーノルド、良いワインがこのあたりになかったかしら」

 コーデリアはふわりと浮き上がって高い棚の上を覗き込んで、やたらと古そうなワインの瓶を持って降りてきた。「良いですね」とアーノルドが言いながら、コルクの栓を開け、グラスに注ぐ。エリオットが、グラスを持って立ち上がった。

「いろいろあったけど、とりあえず、父さんと、新しく吸血鬼に加わったコーデリアに」

 チン、とグラスをぶつける音が響く。席に座ると、エリオットはおもむろに口を開けた。

「――で、これからなんだけど、俺は、アラスティシアから出ようと思う」

 ミゲルが身を乗り出した。

「≪花の都≫に行くんだろ。いいね。噂でしか聞いたことなくてさ、行ってみたかったんだ。僕にぴったりの街だと思わない? アーノルド」

 エリオットが「わけがわからない」という顔をする。アーノルドがくすりと笑った。

「エリオット様、私とコーデリアとミゲルもお供しますよ」

「――え」

 私は、目を大きく開いているエリオットを横目に、ワインを1口飲む。

「いいじゃない、ヴィルヘルムは外でハンターの権威がなくなったって言ってたけど、他の地域はわからないから、貴方1人で行かせるの不安だし。――それに、貴方たちみんな、都会派っぽいし、気が合うわよ。たぶん」

「わぁ。アラスティシアの外に出るの、はじめてだわ。お花がたくさん咲いているところなのかしら、アーノルド」

 コーデリアがアーノルドに笑顔を向ける。彼は、二人の≪恋人≫を抱き寄せると、私に向かって微笑んだ。

「どうでしょうね。楽しみですね」

 私が彼に頼んだのだ。
 
 ――ねえ、アーノルド、お願いがあるんだけど。エリオットについていってあげてくれない。
 
 だって貴方は寂しがり屋でしょう。

 エリオットが困ったように私を見る。その表情にからかうように言った。

「……貴方も混ざったら」

「いい……」

 エリオットが、ワインを飲み干す。アーロンがすかさず、空になったグラスに、赤い液体を注いで手渡すと、笑った。

「兄さん、僕と姉さんは、ずっとここにいるからさ。安心して行ってきなよ」

***

 これから、アーロンはルシアの領地で暮らすということで、フェンツ子爵とも話をしたということだった。王女が警備強化のため、王都の騎士団の大部分を西の辺境伯領に移すことにし、アーティがそっちに行くということで、着いて行くことにする。
 
 辺境伯の屋敷の離れ的なところをもらったので、しばらくそこに住まわせてもらうことにした。霧の館周辺で世話していた狼も、一部辺境伯領にとフェンツ子爵領に連れて行った。

 私はアーティ・アーロンと一緒に狼を王都からそれぞれの場所に移動させる最中、フェンツ子爵領に立ち入った。執事見習のダレンが私を「初めまして」と出迎える。私はぎょっとして、弟の顔を見た。そういえば、この執事見習どうしたの?

「ダレンと、彼の父親には、ここしばらくの記憶を消させてもらったよ」

「――それで、気が済む?」

 下手したら貴方かアーノルドが死んでたんだけど。
 弟は肩をすくめた。

「本当は、切り裂いてやりたいけどね。――でも、ルシアの幼馴染だし。まあ、僕らのことを時々ちらちら見てるから、そのうちきつくなって出てくんじゃない」

 言い方がエリオットそっくりなので、苦笑してしまう。
 
 王都から連れてきた狼に群がられたルシアが、「アーロン!」と助けを求めた。
 大きな狼に囲まれて、小柄な彼女はその毛玉の中に埋もれている。
 アーロンが睨むと、狼達はいっせいにルシアから離れて、整列してお座りをした。

 地面に尻もちをついたままのルシアに近づくと、アーロンはそのまま彼女をお姫様抱っこで持ち上げ、優しく地面に立たせた。大丈夫?と、服をはたいてあげると、彼女の肩に手を回したまま、狼一匹一匹の紹介を始めた。紹介される子がそれぞれルシアに近づき、目の前でお座りをする。ルシアは、律義にそれぞれの名前を呼んで挨拶をしていた。

 その日はフェンツ子爵の家に泊めてもらった。夜更け、アーティの獣化したもこもこした胸板を枕にごろごろしていると、それがだんだん人間に戻るのを感じた。

「――寝た?」

 尋ねてみても返事がない。ベッド下から響くヤラの寝息がうるさくて、アーティの寝息は聞こえなかった。頭を持ち上げて、顔を確認してみると、頭をだらりと枕の横へ投げ出している。私はそれをきちんと枕の上に乗せると、顔を覗き込んで呟いた。

 ――そうね、そもそも、今までと違ってもいいと思えたのは、あなたが私を好きと言ってくれたからね。

「私も、あなたが、好きよ。ありがとう」

 眠りを邪魔すると悪いので、ベッドから去ろうと立ち上がった。すると、布団から、腕が伸びてきて、私の肩を掴んだ。枕に押し付けられる形になる。アーティは、私の目を見つめて言った。

「俺も、貴女が好きですよ」

「何よ、起きてるじゃない」
 
 顔が熱くなるのを感じる。じっと見られると照れるので、顔を背けようとしたら、頭をがしっと掴まれた。ぐぐぐ、と首を回そうとするが、アーティは腕を獣化させて、全力でそれを押さえてくる。単純な力比べでは人狼に負ける。私は首が疲れて、その場に両手を挙げて倒れこんだ。
 
 上からアーティが重なってきて、キスをする。彼は微笑んで言った。

「――≪聖水≫かかっててくれた方が良いですね。カミラ様、いつも変に茶化して、頭どこかに飛ばしてしまいますもんね、こういうとき」

「カミラでいいって言ってるでしょう。――寝ないの?」

「眠気覚めちゃいましたね。――もともと夜行性ですし」

 私は彼を抱き寄せ、首筋に噛みついた。
 
***

 1か月半ほどして、≪聖水≫の効果が切れたのか、私は自分の身体が霧化できることに気づいた。お父様の≪聖水≫の効果が強かったのか、私が一番戻るのが遅かった。

「戻ったわ!」

 頭を飛ばして、アーティに話しかけてみると、心底残念そうな顔をされる。

 ≪更生の谷≫に、エリオットとアーロンとリアーナを迎えに行く。
 彼女は森の中で、野生の鹿の血をすすっていた。

「リアーナ?」

 呼び掛けると、見覚えのある、茶色の瞳を私たちに向けた。
 まだ、しっかり状況を認識できていないのかわからないけれど、彼女の瞳はしっかりと私たちをとらえていた。彼女を抱きしめ、辺境伯の館に連れて帰る。
 辺境伯の弟、彼女の≪恋人≫のウィリアムは、意識を失ったり、戻ったりを繰り返していたけれど、彼女が目の前に来ると、目を開け、「リアーナ」と名前を呼んだ。それから、2日ほど意識を保って、3日目にまた意識を失い、4日目に亡くなった。
 リアーナも、だんだん自我がはっきりしてきたようで、彼が亡くなる前に、「ウィリアム」と名前を呼んだ。

 全員が霧化できるようになったので、形だけ、主にディケンズ子爵領の領民に見せる形で、私たちの『処刑』を行うことになった。

 子爵領広場に用意された舞台の上に、棺桶が下に見えるように斜めに置かれている。綱に繋がれた私たちは順番にそこに入った。
 王都から出てきたトーデン王子が、広場全体に聞こえるように叫んだ。
 
「長らく、アラスティシアの陰で王族貴族を操り、先日この広場に惨劇をもたらした吸血鬼の一族を、今日ここに始末する!」

 領民が息を飲む声が聞こえた。私は前世の記憶を思い出す。
 ああ、これはバッドエンド以外のゲームの最後で、吸血鬼の一族が胸に杭を打たれて殺される場面だ。

 ――でも、今は。この後には、私たちそれぞれの新しい生活が待っている。

 辺境伯が順番に杭を打ちつけていく。
 次は私の番だ。彼は、棺を覗き込むと、「いきますよ」と呟いた。
 杭が胸の上に置かれ、槌が振り上げられる。
 私は身体を黒い霧して、空中に散らした。
 そのまま空へ舞い上がる。
 
 アラスティシア全体が見下ろせるように、高く高く上ってみた。

 誰にも見えないだろうし、視界に集中してみる。

 ずっと遠く先、霧が晴れた王都が見えた。
 そして、王都の裏側に広がる山の麓の丘に、長い間暮らした≪霧の館≫が見える。
 みんな出て行き、これからは誰も住まないその屋敷は、長い夢から覚めたように、青空の下にぽつんとたたずんでいた。
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