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第四章(中)
リリー達を待とう!
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前回のあらすじ、店員さんを回収。
騒々しいカフェ、様々なコスプレをした店員、そして場違いな俺。
四人掛けのテーブルを一人で使っていて、そのテーブルの上には空のコップ、飲みかけの冷めきったコーヒー、そして手つかずのアップルパイがある。
トイレで何があったんだよ... 一応お金は持っているから会計だけ済ませてからトイレへ二人を探しに行こうか... いや、それで二人ともトイレだったらリリーに何を言われるか分からないし...
「ちょっとあんた!そんな重っ苦しい顔してるんじゃないわよ!」
声の方を見ると、少し上品な格好をした、まるで学生服のようなものを着ている店員さんがいて...
これは... ツンデレキャラ?
「そんな顔してたら... 私までつられて悲しくなるじゃない!」
顎の辺りに手を当て、少し恥じらう姿は... 正直言って可愛らしい。
「そうだ、なんか飲む?お腹が空いてるならなにか作るけど」
「あ、いや大丈夫だよ、ありがとうね。一緒に来た人を待ってるだけだから」
「そう?でも、なんかあったら言いなさいよね!」
言うと、ツンデレ店員さんは他のテーブルへと移っていく。
「... リリー達、遅いな」
**********
白い猫は、おもむろにメイド服の少女の腕から抜け出し、窓から外へと飛び出していってしまう。
「ああ!逃げちまった!」
大剣持ちの少女は、小魚の入ったお椀を持ちながら、窓まで駆けつけるが、猫はすでに遠く逃げていたようだ。それを理解すると、分かりやすくがくりと項垂れる。
「メイイィィ... あの猫、触り心地は良かったか?」
「タイランお嬢様」
「くう... せっかく近くの店で魚を買って来たってのによ!」
「タイランお嬢様」
「薄情な猫だ、俺がリボンをプレゼントしてやったんだぜ!」
「タイランお嬢様」
「ああ?」
振り返ってすぐ、大剣持ちの少女は何かを理解した。いつもと変わらない表情だったが、自身の従者から、どこか真剣な、思い切った何かを感じる。
「なんだメイ、話せ」
メイド服の少女は目を瞑ると、整理をつけたように口を開く。
「タイランお嬢様のお考えは、いつだって理解いたしかねます。単純で、突拍子も無い言動をいつもなさるお方です。おそばに置いていただく身としては、そんなタイランお嬢様のご様子を、いつも微笑ましく拝見しております」
一拍置いて表情を伺うと、なにかが伝わっていないようで、軽く眉を潜めていた。
「... 申し訳ありませんタイランお嬢様、端的に申し上げます」
潜めた眉は元の位置に戻る。
「なぜ私を、解任なされるのですか?」
再び眉は潜められる。
「あ?どういうことだ?」
「魔王討伐後、私を解任なさるとおっしゃいました」
すると大剣持ちの少女は顎に手を当て、斜め上に目を寄せ、たっぷりと時間を使って考える素振りを見せると...
「ああ!メイドを辞めるって話か?」
「はい」
「おう、リリーがな!言ってたんだ!俺はなにも考えずに自分の好きな事をやるべきだってな。それでメイも優秀だし、やりたい事があったらそれを追ってほしいんだぜ!」
そして親指を立て、堂々とそれを前に突き出す。
その様子に、メイド服の少女は無表情のまま静止する。
「私に... 自由に、やりたい事をやるべきであると」
「おお、そうだぜ!」
メイド服の少女は顔を俯かせ、胸元に手を持ってくる。
「タイランお嬢様。私の希望を、申し上げてもよろしいですか?」
「おう言え!」
そしていつもの無表情とは違った、見開いた目を見せる。
「私を、おそばに置いては... いえ、これからも、タイランお嬢様の従者でいさせてはいただけませんか?」
「あ?それがメイの希望なのか?」
メイド服の少女は頷く。
「なあんだ、悪い事しちまったな。それがメイの希望なら、俺は喜んで受け入れるぜ!」
そんな自身の従者に、大剣持ちの少女は夕陽に照らされた眩しい笑顔を返す。
騒々しいカフェ、様々なコスプレをした店員、そして場違いな俺。
四人掛けのテーブルを一人で使っていて、そのテーブルの上には空のコップ、飲みかけの冷めきったコーヒー、そして手つかずのアップルパイがある。
トイレで何があったんだよ... 一応お金は持っているから会計だけ済ませてからトイレへ二人を探しに行こうか... いや、それで二人ともトイレだったらリリーに何を言われるか分からないし...
「ちょっとあんた!そんな重っ苦しい顔してるんじゃないわよ!」
声の方を見ると、少し上品な格好をした、まるで学生服のようなものを着ている店員さんがいて...
これは... ツンデレキャラ?
「そんな顔してたら... 私までつられて悲しくなるじゃない!」
顎の辺りに手を当て、少し恥じらう姿は... 正直言って可愛らしい。
「そうだ、なんか飲む?お腹が空いてるならなにか作るけど」
「あ、いや大丈夫だよ、ありがとうね。一緒に来た人を待ってるだけだから」
「そう?でも、なんかあったら言いなさいよね!」
言うと、ツンデレ店員さんは他のテーブルへと移っていく。
「... リリー達、遅いな」
**********
白い猫は、おもむろにメイド服の少女の腕から抜け出し、窓から外へと飛び出していってしまう。
「ああ!逃げちまった!」
大剣持ちの少女は、小魚の入ったお椀を持ちながら、窓まで駆けつけるが、猫はすでに遠く逃げていたようだ。それを理解すると、分かりやすくがくりと項垂れる。
「メイイィィ... あの猫、触り心地は良かったか?」
「タイランお嬢様」
「くう... せっかく近くの店で魚を買って来たってのによ!」
「タイランお嬢様」
「薄情な猫だ、俺がリボンをプレゼントしてやったんだぜ!」
「タイランお嬢様」
「ああ?」
振り返ってすぐ、大剣持ちの少女は何かを理解した。いつもと変わらない表情だったが、自身の従者から、どこか真剣な、思い切った何かを感じる。
「なんだメイ、話せ」
メイド服の少女は目を瞑ると、整理をつけたように口を開く。
「タイランお嬢様のお考えは、いつだって理解いたしかねます。単純で、突拍子も無い言動をいつもなさるお方です。おそばに置いていただく身としては、そんなタイランお嬢様のご様子を、いつも微笑ましく拝見しております」
一拍置いて表情を伺うと、なにかが伝わっていないようで、軽く眉を潜めていた。
「... 申し訳ありませんタイランお嬢様、端的に申し上げます」
潜めた眉は元の位置に戻る。
「なぜ私を、解任なされるのですか?」
再び眉は潜められる。
「あ?どういうことだ?」
「魔王討伐後、私を解任なさるとおっしゃいました」
すると大剣持ちの少女は顎に手を当て、斜め上に目を寄せ、たっぷりと時間を使って考える素振りを見せると...
「ああ!メイドを辞めるって話か?」
「はい」
「おう、リリーがな!言ってたんだ!俺はなにも考えずに自分の好きな事をやるべきだってな。それでメイも優秀だし、やりたい事があったらそれを追ってほしいんだぜ!」
そして親指を立て、堂々とそれを前に突き出す。
その様子に、メイド服の少女は無表情のまま静止する。
「私に... 自由に、やりたい事をやるべきであると」
「おお、そうだぜ!」
メイド服の少女は顔を俯かせ、胸元に手を持ってくる。
「タイランお嬢様。私の希望を、申し上げてもよろしいですか?」
「おう言え!」
そしていつもの無表情とは違った、見開いた目を見せる。
「私を、おそばに置いては... いえ、これからも、タイランお嬢様の従者でいさせてはいただけませんか?」
「あ?それがメイの希望なのか?」
メイド服の少女は頷く。
「なあんだ、悪い事しちまったな。それがメイの希望なら、俺は喜んで受け入れるぜ!」
そんな自身の従者に、大剣持ちの少女は夕陽に照らされた眩しい笑顔を返す。
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