裏庭が裏ダンジョンでした@完結

まっど↑きみはる

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ギルスを仲間に

ギルスを仲間に 8

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 何事もなく朝を迎えると、ムツヤ達は家から少し離れた場所へ移動する。

 出かける前に家にある裏の道具は全てカバンに詰め込み、探知盤から取り出した石をムツヤの魔法で地中深くに埋めておいた。

 探知盤の操作はギルスが行う。ギルスはあくまで研究員なので、簡単な魔法は使えるが、戦力としては数えられない。

 またモモとユモトを先頭にムツヤ達は街道を目指して歩く。

「やっぱ太陽の光は天敵だわー」

 夜ふかしをしていてぐったりとしたルーが言った。

「お前、いつも朝は元気ないな」

 アシノはそう言ってどんどん先へ歩いていく。

 そのまま順調に歩いて7人は街道に出た。その時ギルスは皆に話しかけた。

「家に置いてきた石が探知盤に反応するか見てみたいからちょっと待ってくれ」

ギルスは魔力を込めながら横についている歯車をグルグルと回す。

「やっぱりだ」

 ギルスは自分の読みが当たっていたことに思わずニヤリとする。

「この歯車で波長を合わせれば他の石の周りも見られるらしい」

 皆がギルスの持つ探知盤を覗き込むと、家の周りの地形が浮かんだ。

「凄いでずね、俺知りませんでした」

 こんな使い方はムツヤですら知らなかった。だがアシノは1つ懸念していた事を話す。

「キエーウは探知盤を少なくとも1つは持っているはずだが、あいつ等に利用されるって事はないのか?」

「大丈夫だ、波長は複雑な暗号みたいなものだから当てずっぽうで合わせることは不可能に近い」

「なるほどな」とそれを聞いてアシノは安堵する。

 しかし、別の緊急の要件が出来てしまった。表示を家の周りから自分達の周りに変えると赤い点が1つ浮かび上がっていたのだ。

「これは……」

 動く赤い点を見てギルスは渋い顔をした。

「あ、赤い点!!」

 ユモトが声に出して言うと、皆に緊張が走る。
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