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災厄の壺
災厄の壺 6
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そうだ、思い出した。あの腕輪から出される毒は防毒の仮面でも防ぐことが出来ない。
「仲間たちが倒されたって連絡は来ているよ。君とは話し合えないみたいだね」
「当たり前だ、亜人の人達を殺すなんて間違っている!!」
ムツヤが言うと銀髪の少年は意外な返事をする。
「そうだね、その考えは間違っていない」
言われてムツヤは頭の中がこんがらがった。亜人を殺すことが間違いだということをこの少年は肯定している。
だったら……
「じゃあ何でお前はキエーウにいて亜人の人を殺そうとする!!」
少年は仮面越しに軽く笑う。
「その考えは君の中では間違っていない。ただ、僕にも考えがある。僕は亜人なんて居なくなってしまうべきだと考えている」
「何が言いたいんだ!?」
「人はそれぞれ、自分の考えを持っている。君には君の、僕には僕のね」
会話に気を取られて、右から来る毒の風にムツヤは少し反応が遅れた。何とか躱したが、危ない所だ。
「まぁ、お互い時間が無いから戦いながら話そうか」
少年は毒と風のバリアを作っており、近づく事ができない。ムツヤはカバンから弓矢を取り出して少年に向かって放った。
「無駄だよ」
突風により、矢は軌道を変えられ地面に突き刺さる。
「僕に飛び道具は効かないよ」
それならばとムツヤは魔法を飛ばそうとするが、次から次へと毒の風が吹き荒れ、それどころではない。
「世の中には色んな考えがあるんだよ、その中でも多数意見を元にルールや倫理なんかが考えられる」
銀髪の少年は語り続ける。
「100年前は亜人は奴隷だという考えが世間で正しかった」
「でも今は違うんだろ!?」
ムツヤは避けながら食って掛かった。
「そうかもしれないね、でも僕たちはそう思わない」
「いい加減にしろ!!」
ムツヤは槍を取り出して少年に近づく。毒の壁の外から攻撃をしようとしたのだ。
だが、その考えは少年が毒の壁を厚くすることによって防がれてしまった。
残された道は1つ、また全力の魔法を使って少年を殺してしまうことだ。
「少なくとも僕達は亜人と分かり合うなんてできない」
「これ以上邪魔をするなら……」
「僕を殺すかい?」
ムツヤは言おうとしていた言葉を言われて驚く。
「ほら、僕と君も分かりあえずに殺し合いをするんだ」
「違う、それはお前がやめないから……」
「僕も亜人にやめてと懇願しても、彼奴等はやめてくれなかったよ」
この少年もやはり亜人と悲しい過去があるのだろう。
「どっちの考えが正しいか、少なくともこの場では戦いに勝った方が正しいことになるよ」
「仲間たちが倒されたって連絡は来ているよ。君とは話し合えないみたいだね」
「当たり前だ、亜人の人達を殺すなんて間違っている!!」
ムツヤが言うと銀髪の少年は意外な返事をする。
「そうだね、その考えは間違っていない」
言われてムツヤは頭の中がこんがらがった。亜人を殺すことが間違いだということをこの少年は肯定している。
だったら……
「じゃあ何でお前はキエーウにいて亜人の人を殺そうとする!!」
少年は仮面越しに軽く笑う。
「その考えは君の中では間違っていない。ただ、僕にも考えがある。僕は亜人なんて居なくなってしまうべきだと考えている」
「何が言いたいんだ!?」
「人はそれぞれ、自分の考えを持っている。君には君の、僕には僕のね」
会話に気を取られて、右から来る毒の風にムツヤは少し反応が遅れた。何とか躱したが、危ない所だ。
「まぁ、お互い時間が無いから戦いながら話そうか」
少年は毒と風のバリアを作っており、近づく事ができない。ムツヤはカバンから弓矢を取り出して少年に向かって放った。
「無駄だよ」
突風により、矢は軌道を変えられ地面に突き刺さる。
「僕に飛び道具は効かないよ」
それならばとムツヤは魔法を飛ばそうとするが、次から次へと毒の風が吹き荒れ、それどころではない。
「世の中には色んな考えがあるんだよ、その中でも多数意見を元にルールや倫理なんかが考えられる」
銀髪の少年は語り続ける。
「100年前は亜人は奴隷だという考えが世間で正しかった」
「でも今は違うんだろ!?」
ムツヤは避けながら食って掛かった。
「そうかもしれないね、でも僕たちはそう思わない」
「いい加減にしろ!!」
ムツヤは槍を取り出して少年に近づく。毒の壁の外から攻撃をしようとしたのだ。
だが、その考えは少年が毒の壁を厚くすることによって防がれてしまった。
残された道は1つ、また全力の魔法を使って少年を殺してしまうことだ。
「少なくとも僕達は亜人と分かり合うなんてできない」
「これ以上邪魔をするなら……」
「僕を殺すかい?」
ムツヤは言おうとしていた言葉を言われて驚く。
「ほら、僕と君も分かりあえずに殺し合いをするんだ」
「違う、それはお前がやめないから……」
「僕も亜人にやめてと懇願しても、彼奴等はやめてくれなかったよ」
この少年もやはり亜人と悲しい過去があるのだろう。
「どっちの考えが正しいか、少なくともこの場では戦いに勝った方が正しいことになるよ」
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---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
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