裏庭が裏ダンジョンでした@完結

まっど↑きみはる

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最強の力

最強の力 1

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(イラスト:東原望美先生)

 アシノとイタヤ達はそれぞれ城への侵入へ成功した。ムツヤの居場所を求めて城内を走る。

 城内の兵や使用人には睡眠薬や魔法で眠ってもらい、3階建ての城をすみから隅まで捜索する。

 途中互いに連絡石で会話をした。

「こちらアシノ、皆さん何か手がかりはありましたか?」

「イタヤです。何もありませんね」

「ユモトです! こちらも何も……」

「ルーよ!! 何もないわねー」

 これで残すは最上階の大きな扉の先だけになった。

 皆がそこに集合し、イタヤが先頭を切って扉を開ける。

 漂ってきたのは腐敗臭だった。

「こりゃひでえな……」

 顔をしかめてイタヤが言った。きらびやかな服を着た男が斬り殺されている。

 おそらくは城主だろう。死んで数日立ったぐらいと言った所だろうか。

 部屋に入るとユモトは1回えずいたが、気丈に振る舞う。

 何か情報は無いかと調べると、開けっ放しの扉をサワが見つけた。

「皆さん、ここ!!」

「隠し扉か……」

 アシノが言ってイタヤを見ると、頷いて返した。

「全員で行くのは危険です。俺とウリハが行ってきます。サワ、中に照明弾を頼む」

「わかりました!」

 薄暗い通路が明るくなると、イタヤは扉の奥へと入っていく。

「何だここは……!?」

 隠し部屋の先は牢屋のようだ。

 それと共に置かれているのは、何に使うのか想像もしたくない、人を傷つける為だけに作られた器具たちだ。

「魔人が置いていったのか? それとも城主が……」

 ウリハが言うと圧倒されていたイタヤが我に返った。

「あぁ、どちらにせよ素晴らしい趣味をお持ちだ」

 器具はまだしも、牢は元からあったものだろう。だが、城主はもう死んでいるし、今はこの一件は置いておくことにする。

 その時、奥の牢屋からガシャリと音がする。

「誰か居るのか!?」

 イタヤが向かうと、鉄のベッドに拘束されたムツヤが居た。

「ムツヤくん!?」

 急いで駆け寄ろうとした時だった。ムツヤが鎖を引きちぎって飛び起き。

「うがああああ!!!」

 イタヤに襲いかかった。

「なっ!!」

 イタヤは剣を引き抜いて斜めに構え、ムツヤの拳を受け止めた。

 ガキィンと、まるで鉄の塊をぶつけられたような音と衝撃が走る。

「一旦引くぞ!!」

 ウリハに言われて、イタヤも隠し部屋から出た。

「ムツヤくんが、多分だが、操られている!!」

「アイツを操るとは、流石は魔人と言った所か……」

 イタヤが言うと、アシノが感心して言った。それに対してルーが騒ぐ。

「感心してる場合じゃないでしょ!! 私達じゃ止められないわよ!!」

「時間を稼ぐ」

「はぁ!?」

 アシノの言葉にルーは疑問符が浮かんだ。

「ムツヤのことだ、おそらく魔法か何かに掛かっていても、回復は早いだろう」

「そりゃそうかもしれないけど!!」

「そ、それで、どうやって時間を稼ぎますか?」

 ユモトが尋ねるとアシノは答える。

「逃げるんだよォ! ユモト!」

「やっぱりそうなるのね!!!」

 ルーが叫ぶと、みんなで部屋から逃げ出して一階まで駆け下り、外へ飛び出た。

「ムツヤはぶっ殺そうと思っても殺せる相手じゃありません。全力を出して戦いましょう!!!」

 アシノが言うと全員が返事をしてムツヤを待ち構える。
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