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下剋上
下剋上 6
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デュラハンの返事はなかった。代わりに剣で貴族の首を刎ねる。
悲鳴が上がった後、残った家族達も魔物の群れが押し寄せて、食いちぎられる。
「ふ、ふふははははは!!」
ナツヤはかつて無い爽快感を味わっている。俺は人生に、運命に打ち勝った。
そんな時、トロールが城内から出てきた。子供を3人担いで。
子供は泣いて「助けてー!!」と叫んでいた。デュラハンとナツヤ達の前にトロール達はやって来る。
「まだ生き残りが居たか、どうなさいますか? ナツヤ様」
そう聞かれてナツヤは戸惑う。相手は子供だ、それに泣いている。
「殺さないの? ナツヤ」
「いや、殺すって……」
ナツヤは先程までの高揚はどこへやら、肝を掴まれたような気分になっていた。
「まさかさ、ナツヤ。子供には罪が無いなんて考えてる?」
フユミトに心の中を見透かされたように言われ、何も言葉が返せない。
「で、でも子供にはっ!!」
そこでフユミトに言葉を遮られる。
「この子供はナツヤ達が鉱脈で働いた犠牲の上に幸せを享受していたんだよ。皆が一生食べられないようなごちそうを食べて、いい服を着て、苦しみもなくふわふわのベッドで寝ていたんだ」
それを聞いてナツヤの心は揺れ動いた。
「憎いやつの子供だったってだけで罪になるには充分じゃない? それにこの子供達は大きくなったらあの鉱脈の主になっていたんだろうね」
「それは……。そうかもしれない……」
ナツヤは歯を食いしばって下を向き返事をした。子供達は泣きわめいている。
「泣けば助かると思ってるのかな? ナツヤは泣いて助けてもらえた?」
「違う……」
「それに、見逃したら子供達は助けてもらったなんて思わないよ? 僕達を親の仇として一生恨む」
ナツヤは荒い息をする。自分はなんて選択をしたら良いんだと。
「いかがなさいましょう? ナツヤ様」
デュラハンに聞かれる。周りの魔物達もよだれを垂らし、今にも飛びかかりそうだ。
でもダメだ、やっぱり子供は、憎いけど子供は……。
「おい、やっちまおうぜ!!」
「新入りの言う通りだ、ガキだって許せねぇ!!!」
周りで話を聞いていた鉱夫達もそんな声を上げていた。
「や、やめ……、や……」
ナツヤは戸惑いながら言葉が漏れていた。皆がナツヤを見ている。
「やれ!!!! 殺せ!!!!!」
ナツヤは自分でも叫んでしまった事に驚いた。魔物が子供達に一斉に飛びかかる。
一際大きな悲鳴の後に何も聞こえなくなった。
「これで、憎い貴族様は皆死んだね」
淡々と言うフユミト、ナツヤは目の前の光景から視線を逸らしたくて彼の顔を見る。
目が合うとニッコリと笑い返してくれた。
「従者たちはいかがなさいましょう?」
デュラハンが聞くとナツヤは悩んだ。そこまでは考えていなかった。
「お腹すかない、ナツヤ? 食事でも作ってもらおう」
「そ、そうだな」
「かしこまりました。おい、従者共!! 死にたくなければ食事を用意しろ!!」
「か、かしこまりました!!!」
弾けたように従者共は城の中へ入る。
「ナツヤ様、死体の処理は我々にお任せ下さい。ナツヤ様はお疲れでしょう。お休み下さい」
「だってさ、ナツヤ。ご飯できるまで城の中でも見学しようよ」
「え、あぁ、そうしよう」
ナツヤはどこか心あらずだった。ナツヤとフユミト、鉱夫達はぞろぞろと城の中へと入る。
見たこともない綺麗な装飾品や貴金属がそこらかしこに置いてある。
食堂らしき場所にたどり着くと、ナツヤ達はそこで食事が来るのを待つ。
「おーい、早くしてくれ。パンでも何でもいいから持ってきてくれよー」
一人の鉱夫がそこに居たメイドに言う。
「か、かしこまりました!!」
メイドは急ぎ足で厨房に向かっていく。その後ろ姿を鉱夫達はギラギラした目で追っていた。
「ひひっ、女だ。久しぶりに見た女だ」
「中々上玉だよな、流石貴族様だ」
「あのでかい胸、たまんねぇな」
上品な空間に似つかわしくない下品な会話を始める。
しばらくして、たっぷりのパンと野菜のスープが届けられた。
「俺達、肉も食いてーなー」
「かしこまりました!! 調理中ですのですぐお持ちします!!」
「なぁ、コレ毒とか入ってないよな……」
鉱夫が心配して言うが、フユミトはお構いなしにスープをすすった。
「多分大丈夫だよ、毒なんて城に無いだろうし。おいしいよ」
そう聞いて生唾を飲んだ後に鉱夫達はスープに手を付けだした。ナツヤも一口飲む。
野菜の優しい甘みと、コクが口に広がり、パンもふわっふわで美味しい。
「かーうめぇ!!!」
夢中で食べる鉱夫達、ナツヤも何口か食べた後に言う。
「美味しい。ほんと、美味しい」
気付けば何故か涙が溢れていた。
悲鳴が上がった後、残った家族達も魔物の群れが押し寄せて、食いちぎられる。
「ふ、ふふははははは!!」
ナツヤはかつて無い爽快感を味わっている。俺は人生に、運命に打ち勝った。
そんな時、トロールが城内から出てきた。子供を3人担いで。
子供は泣いて「助けてー!!」と叫んでいた。デュラハンとナツヤ達の前にトロール達はやって来る。
「まだ生き残りが居たか、どうなさいますか? ナツヤ様」
そう聞かれてナツヤは戸惑う。相手は子供だ、それに泣いている。
「殺さないの? ナツヤ」
「いや、殺すって……」
ナツヤは先程までの高揚はどこへやら、肝を掴まれたような気分になっていた。
「まさかさ、ナツヤ。子供には罪が無いなんて考えてる?」
フユミトに心の中を見透かされたように言われ、何も言葉が返せない。
「で、でも子供にはっ!!」
そこでフユミトに言葉を遮られる。
「この子供はナツヤ達が鉱脈で働いた犠牲の上に幸せを享受していたんだよ。皆が一生食べられないようなごちそうを食べて、いい服を着て、苦しみもなくふわふわのベッドで寝ていたんだ」
それを聞いてナツヤの心は揺れ動いた。
「憎いやつの子供だったってだけで罪になるには充分じゃない? それにこの子供達は大きくなったらあの鉱脈の主になっていたんだろうね」
「それは……。そうかもしれない……」
ナツヤは歯を食いしばって下を向き返事をした。子供達は泣きわめいている。
「泣けば助かると思ってるのかな? ナツヤは泣いて助けてもらえた?」
「違う……」
「それに、見逃したら子供達は助けてもらったなんて思わないよ? 僕達を親の仇として一生恨む」
ナツヤは荒い息をする。自分はなんて選択をしたら良いんだと。
「いかがなさいましょう? ナツヤ様」
デュラハンに聞かれる。周りの魔物達もよだれを垂らし、今にも飛びかかりそうだ。
でもダメだ、やっぱり子供は、憎いけど子供は……。
「おい、やっちまおうぜ!!」
「新入りの言う通りだ、ガキだって許せねぇ!!!」
周りで話を聞いていた鉱夫達もそんな声を上げていた。
「や、やめ……、や……」
ナツヤは戸惑いながら言葉が漏れていた。皆がナツヤを見ている。
「やれ!!!! 殺せ!!!!!」
ナツヤは自分でも叫んでしまった事に驚いた。魔物が子供達に一斉に飛びかかる。
一際大きな悲鳴の後に何も聞こえなくなった。
「これで、憎い貴族様は皆死んだね」
淡々と言うフユミト、ナツヤは目の前の光景から視線を逸らしたくて彼の顔を見る。
目が合うとニッコリと笑い返してくれた。
「従者たちはいかがなさいましょう?」
デュラハンが聞くとナツヤは悩んだ。そこまでは考えていなかった。
「お腹すかない、ナツヤ? 食事でも作ってもらおう」
「そ、そうだな」
「かしこまりました。おい、従者共!! 死にたくなければ食事を用意しろ!!」
「か、かしこまりました!!!」
弾けたように従者共は城の中へ入る。
「ナツヤ様、死体の処理は我々にお任せ下さい。ナツヤ様はお疲れでしょう。お休み下さい」
「だってさ、ナツヤ。ご飯できるまで城の中でも見学しようよ」
「え、あぁ、そうしよう」
ナツヤはどこか心あらずだった。ナツヤとフユミト、鉱夫達はぞろぞろと城の中へと入る。
見たこともない綺麗な装飾品や貴金属がそこらかしこに置いてある。
食堂らしき場所にたどり着くと、ナツヤ達はそこで食事が来るのを待つ。
「おーい、早くしてくれ。パンでも何でもいいから持ってきてくれよー」
一人の鉱夫がそこに居たメイドに言う。
「か、かしこまりました!!」
メイドは急ぎ足で厨房に向かっていく。その後ろ姿を鉱夫達はギラギラした目で追っていた。
「ひひっ、女だ。久しぶりに見た女だ」
「中々上玉だよな、流石貴族様だ」
「あのでかい胸、たまんねぇな」
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「なぁ、コレ毒とか入ってないよな……」
鉱夫が心配して言うが、フユミトはお構いなしにスープをすすった。
「多分大丈夫だよ、毒なんて城に無いだろうし。おいしいよ」
そう聞いて生唾を飲んだ後に鉱夫達はスープに手を付けだした。ナツヤも一口飲む。
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