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魔人ナツヤ
魔人ナツヤ 7
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ナツヤは真っ暗な空間に居た。不思議と不安は感じない。
「ナツヤ、残念だったね」
フユミトが現れた。ナツヤはゆっくりと前を向く。
「俺は……、死ぬのか?」
ナツヤの問にフユミトはゆっくりと頷いた。
「肉体は、もう保たないね」
「そっか……」
死ぬというのに、ナツヤは安らかな気分だ。怒り、憎しみ、悲しみの感情から解放されていた。
「死ぬのは、怖くないかい?」
フユミトに聞かれ、ナツヤは答える。
「怖くは……、ないかもしれない」
お世辞にもいい人生だとは言えなかった。クソみたいな人生と、クソみたいな世界から旅立てるなら、こんな嬉しいことはない。
「でもね、ナツヤ。ナツヤの意志は消えないよ」
「どういう事だ?」
「『黎明の呼び手』は人々の中に生き続ける。ナツヤのした事は無駄じゃなかったんだよ」
もはやどうでも良かったが、意志が消えないというのは良いかもしれない。
黎明の呼び手よ、世界を壊せ。全てを壊せ。
サツキが突き刺したナツヤの亡骸は魔物のように、煙となって消えてしまった。
それと同時に、魔物達も消え、歓声が上がる。
「それじゃ、捕まる前に逃げるとしますよ」
トチノハ達はどさくさに紛れて何処かへ姿をくらます。
「サツキ、やったじゃん!!」
クサギが駆け寄ってサツキに声を掛けるも、浮かない顔をしていた。
「私は、私は弱い者の声を力で封じ込めてしまったのだろうか」
「サツキ……」
クサギはなんて声をかければ良いのか分からなかった。
確かに、相手は人生によって狂ってしまい。魔人になった者だ。
答えはしばらく見つからないのかもしれない。
アシノ達にも魔人撃破の知らせが届いた。
「ムツヤ、魔人が倒されたみたいだ」
「!! わがりまじだ!!」
馬車より先行して全力疾走していたムツヤもその知らせを受けて足を止める。
ナツヤが倒されて三日後、勇者たちは王都に集められていた。
「よくやったな、サツキよ」
王から直々に讃えられたサツキだが、今だ悩みのある顔をしている。
「はっ、身に余る光栄でございます」
思い切ってサツキは言うことにした。
「王、恐れながら進言したき事がございます」
「なんだ、言ってみろ」
「はっ、件の魔人ナツヤですが、元は奴隷のように強制労働を強いられていた一介の国民でした。それが魔人の残した武具を手にし、あの様になりました」
王は明らかに不機嫌そうな顔になっていく。
「二度とあの様な存在を生み出さないために、国民が平等扱いを受けられるように……」
「もう良いサツキ」
王はサツキの言葉を遮った。
「良いか、お前は勇者であり、政治家ではない。お前達は魔人の残した武具を集め、国を守ることを考えれば良いのだ」
「はっ、失礼致しました!!」
サツキは悔しそうな顔を伏せて言う。
「ナツヤ、残念だったね」
フユミトが現れた。ナツヤはゆっくりと前を向く。
「俺は……、死ぬのか?」
ナツヤの問にフユミトはゆっくりと頷いた。
「肉体は、もう保たないね」
「そっか……」
死ぬというのに、ナツヤは安らかな気分だ。怒り、憎しみ、悲しみの感情から解放されていた。
「死ぬのは、怖くないかい?」
フユミトに聞かれ、ナツヤは答える。
「怖くは……、ないかもしれない」
お世辞にもいい人生だとは言えなかった。クソみたいな人生と、クソみたいな世界から旅立てるなら、こんな嬉しいことはない。
「でもね、ナツヤ。ナツヤの意志は消えないよ」
「どういう事だ?」
「『黎明の呼び手』は人々の中に生き続ける。ナツヤのした事は無駄じゃなかったんだよ」
もはやどうでも良かったが、意志が消えないというのは良いかもしれない。
黎明の呼び手よ、世界を壊せ。全てを壊せ。
サツキが突き刺したナツヤの亡骸は魔物のように、煙となって消えてしまった。
それと同時に、魔物達も消え、歓声が上がる。
「それじゃ、捕まる前に逃げるとしますよ」
トチノハ達はどさくさに紛れて何処かへ姿をくらます。
「サツキ、やったじゃん!!」
クサギが駆け寄ってサツキに声を掛けるも、浮かない顔をしていた。
「私は、私は弱い者の声を力で封じ込めてしまったのだろうか」
「サツキ……」
クサギはなんて声をかければ良いのか分からなかった。
確かに、相手は人生によって狂ってしまい。魔人になった者だ。
答えはしばらく見つからないのかもしれない。
アシノ達にも魔人撃破の知らせが届いた。
「ムツヤ、魔人が倒されたみたいだ」
「!! わがりまじだ!!」
馬車より先行して全力疾走していたムツヤもその知らせを受けて足を止める。
ナツヤが倒されて三日後、勇者たちは王都に集められていた。
「よくやったな、サツキよ」
王から直々に讃えられたサツキだが、今だ悩みのある顔をしている。
「はっ、身に余る光栄でございます」
思い切ってサツキは言うことにした。
「王、恐れながら進言したき事がございます」
「なんだ、言ってみろ」
「はっ、件の魔人ナツヤですが、元は奴隷のように強制労働を強いられていた一介の国民でした。それが魔人の残した武具を手にし、あの様になりました」
王は明らかに不機嫌そうな顔になっていく。
「二度とあの様な存在を生み出さないために、国民が平等扱いを受けられるように……」
「もう良いサツキ」
王はサツキの言葉を遮った。
「良いか、お前は勇者であり、政治家ではない。お前達は魔人の残した武具を集め、国を守ることを考えれば良いのだ」
「はっ、失礼致しました!!」
サツキは悔しそうな顔を伏せて言う。
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