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お姫様の結婚相手
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昔々のことです。ある小さな小さな、地図にも載らないような小さな国に双子の王子様が誕生しました。
兄王子のセオは、見た目はかなりハンサム。でも、性格は最悪。狡くて傲慢で、とにかく嫌な奴だったのです。
一方、弟王子であるランドは見た目はまぁまぁ。性格は超がつくほどのお人好し。おまけにドジばかり。
国民は思いました。ランド王子の方が好きだけど、多分セオ王子が王位に就くのだろうと。そんな時に、大国から双子の王子に招待状が届きました。
そこには、こう書かれていたのです。
王様の一人娘であるレティ姫が16歳の誕生日を迎えました。
そこで、姫の婿となる王子を募集しております。
条件はただ1つ。姫を笑わせた者だけ。
「なんだこのふざけた招待状はっ」
セオは怒りました。レティ姫といえば、王様が大事に大事に育てた箱入り娘とか。その美しさは有名で、黄金さえも彼女の前では霞むとか。その婿選びとなれば、かなり慎重に選ばれると思われたのです。それが、笑わせた者だけなんて。
「だが、王様の席は魅力的だよな」
セオはニヤリと笑いました。
「でも、勝ち目がないな」
セオは思いました。レティ姫の国は、それはそれは大きな国。こんな小国の王子になど見向きもしてくれないだろうと。
「そうだ」
セオは一計を案じました。それは、弟であるランドを連れていくことです。ドジでマヌケなランド。きっとパーティーでもトラブルを起こしてくれることでしょう。セオは、
ランドを連れていく事にしました。
「ランド。この兄がレティ姫と結婚できるよう協力してくれ」
人がいいランドは、二つ返事で了承しました。
パーティー当日。レティ姫が住む城には、100人以上の王子が集まっていました。そんな光景を見ても、レティ姫は無表情。
「なんでも、生まれてこのかた笑った事がないのだそうだ」
どこぞの王子が教えてくれました。
「姫を笑わせるなど簡単なことだ」
セオはひそかに笑い薬を用意していたのです。贈り物を渡す時に、この笑い薬を吹き掛ければ途端にレティ姫は…。
そんな兄の悪巧みを知らないランドは、レティ姫の美しさにポ~ッとしていました。
(綺麗なお姫様だなぁ。笑ったら、もっと綺麗だろうなぁ)
あんまりポ~ッとしすぎてしまい、ランドは誰かの足に躓いてしまいました。
「うわぁっ」
とっさに腕を伸ばし、何かに掴まりました。それはテーブルクロスだったのです。ズルズルッという音と共にテーブルクロスがランドの元へ…。
「へ?」
誰もがキョトンとしました。なんと、テーブルクロスは落ちたのにテーブルの上はなんともないのです。花瓶も果物が乗った皿も、ワイングラスも…。
「すごいわ」
レティ姫の瞳がキラキラと輝きました。周囲の王子も称賛しています。セオは焦りました。このままではランドが目立ってしまいます。
「レティ姫。私からの贈り物です」
セオが大きな花束を渡そうとした時です。
「兄さんっ。今の見た?すごいでしょ?」
偶然にもテーブルクロス引きをしてしまったランドが、興奮冷めやらぬ様子で走ってきます。そして、またもや躓きました。
「うわぁっ」
セオは派手に転び、隠し持っていた笑い薬を浴びてしまいました。
「しまったっ。ウワハッ、ウワハッ、ウワハハハヒッ」
セオは床を転がりながら笑い続けました。その様子に姫も周囲も呆れ顔。
「あなたは私を笑い薬から救ってくださったのね。ありがとう」
レティ姫がランドを見てニッコリ笑いました。
こうしてランドはレティ姫と結婚し、ランドは卑怯な王子として自国に帰ることになったのです。
兄王子のセオは、見た目はかなりハンサム。でも、性格は最悪。狡くて傲慢で、とにかく嫌な奴だったのです。
一方、弟王子であるランドは見た目はまぁまぁ。性格は超がつくほどのお人好し。おまけにドジばかり。
国民は思いました。ランド王子の方が好きだけど、多分セオ王子が王位に就くのだろうと。そんな時に、大国から双子の王子に招待状が届きました。
そこには、こう書かれていたのです。
王様の一人娘であるレティ姫が16歳の誕生日を迎えました。
そこで、姫の婿となる王子を募集しております。
条件はただ1つ。姫を笑わせた者だけ。
「なんだこのふざけた招待状はっ」
セオは怒りました。レティ姫といえば、王様が大事に大事に育てた箱入り娘とか。その美しさは有名で、黄金さえも彼女の前では霞むとか。その婿選びとなれば、かなり慎重に選ばれると思われたのです。それが、笑わせた者だけなんて。
「だが、王様の席は魅力的だよな」
セオはニヤリと笑いました。
「でも、勝ち目がないな」
セオは思いました。レティ姫の国は、それはそれは大きな国。こんな小国の王子になど見向きもしてくれないだろうと。
「そうだ」
セオは一計を案じました。それは、弟であるランドを連れていくことです。ドジでマヌケなランド。きっとパーティーでもトラブルを起こしてくれることでしょう。セオは、
ランドを連れていく事にしました。
「ランド。この兄がレティ姫と結婚できるよう協力してくれ」
人がいいランドは、二つ返事で了承しました。
パーティー当日。レティ姫が住む城には、100人以上の王子が集まっていました。そんな光景を見ても、レティ姫は無表情。
「なんでも、生まれてこのかた笑った事がないのだそうだ」
どこぞの王子が教えてくれました。
「姫を笑わせるなど簡単なことだ」
セオはひそかに笑い薬を用意していたのです。贈り物を渡す時に、この笑い薬を吹き掛ければ途端にレティ姫は…。
そんな兄の悪巧みを知らないランドは、レティ姫の美しさにポ~ッとしていました。
(綺麗なお姫様だなぁ。笑ったら、もっと綺麗だろうなぁ)
あんまりポ~ッとしすぎてしまい、ランドは誰かの足に躓いてしまいました。
「うわぁっ」
とっさに腕を伸ばし、何かに掴まりました。それはテーブルクロスだったのです。ズルズルッという音と共にテーブルクロスがランドの元へ…。
「へ?」
誰もがキョトンとしました。なんと、テーブルクロスは落ちたのにテーブルの上はなんともないのです。花瓶も果物が乗った皿も、ワイングラスも…。
「すごいわ」
レティ姫の瞳がキラキラと輝きました。周囲の王子も称賛しています。セオは焦りました。このままではランドが目立ってしまいます。
「レティ姫。私からの贈り物です」
セオが大きな花束を渡そうとした時です。
「兄さんっ。今の見た?すごいでしょ?」
偶然にもテーブルクロス引きをしてしまったランドが、興奮冷めやらぬ様子で走ってきます。そして、またもや躓きました。
「うわぁっ」
セオは派手に転び、隠し持っていた笑い薬を浴びてしまいました。
「しまったっ。ウワハッ、ウワハッ、ウワハハハヒッ」
セオは床を転がりながら笑い続けました。その様子に姫も周囲も呆れ顔。
「あなたは私を笑い薬から救ってくださったのね。ありがとう」
レティ姫がランドを見てニッコリ笑いました。
こうしてランドはレティ姫と結婚し、ランドは卑怯な王子として自国に帰ることになったのです。
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