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第三章
第三十八話「療養」
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「いってえええ──!!!!」
「我慢しなさい蓮人、肋骨が折れているのですよ」
「しかし……」
「はっ!情けねえよなあ、初っ端から吹っ飛ばされて戦闘不能になりやがって」
「なんだとこらっ!」
「いい加減にしなさい、二人とも」
凛が鋭い視線で二人を見やる。
「「はい」」
同時に発せられた声は怒られた子犬のような声だった。
(それにしても結月さんはまだ起きませんか……)
あの夜の戦闘で傷ついたもののうち、目覚めていないのは結月のみだった。
もうあれから5日も経つがまだ一度も目を覚ましていなかった。
──────────────────────────────
凛と実桜は泉水の間に向かっていた。
「実桜、傷の具合はもう大丈夫なのですか?」
「はい、任務にも支障はございません」
凛と実桜が泉水の間へ続く薄暗い廊下を渡る。
廊下の脇には行灯が一定の間隔で並べられている。
「申し訳ありませんね、日頃の兵部省の勤めに加えて妖魔のほうも任せきりになってしまい」
「自分は凛さんのほうが心配です。しばらくまともに寝ていないと伺いましたが」
「生命維持に必要な睡眠はとっていますよ。それにしても実桜に心配される日がくるとは……昔はあんなに小さくて私の後ろをちょこちょこついてきていたのに……」
「……昔の話です」
凛は昔を思い出すかのようにわずかに斜め上を眺めて微笑んだ。
それに対し、少々不満げに言う実桜。
やがて二人は泉水の間に到着した。
そこにはすでに朔がいた。
「「──っ!」」
「お待たせして申し訳ございませんっ!!」
凛と実桜はお辞儀をしながら、謝罪する。
「いい、ここで作業をしていただけだ」
凛と実桜は定位置に急ぎ、腰を掛けた。
「瀬那と蓮人の様子は」
朔が問う。
「はい、二人は徐々に回復傾向にあります。あと一週間もすれば自室に戻れるかと」
「そうか……あいつは」
朔は続けて少し小声でいった。
「結月さんはいまだ目覚めません。永遠と美羽が交代で見守っておりますので、ご心配なさらぬよう」
「心配はしていない」
軽く目をそらすと、自分の作業していた書類に目を通し始めた。
(……心配なんだな)
凛は心の中で幼なじみの気持ちを慮った―
──────────────────────────────
結月の自室──
「──っ!結月様!!」
美羽が結月の意識の変化に気づき、声をかける。
結月はゆっくり目を開いた──
「我慢しなさい蓮人、肋骨が折れているのですよ」
「しかし……」
「はっ!情けねえよなあ、初っ端から吹っ飛ばされて戦闘不能になりやがって」
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凛が鋭い視線で二人を見やる。
「「はい」」
同時に発せられた声は怒られた子犬のような声だった。
(それにしても結月さんはまだ起きませんか……)
あの夜の戦闘で傷ついたもののうち、目覚めていないのは結月のみだった。
もうあれから5日も経つがまだ一度も目を覚ましていなかった。
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凛と実桜は泉水の間に向かっていた。
「実桜、傷の具合はもう大丈夫なのですか?」
「はい、任務にも支障はございません」
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「……昔の話です」
凛は昔を思い出すかのようにわずかに斜め上を眺めて微笑んだ。
それに対し、少々不満げに言う実桜。
やがて二人は泉水の間に到着した。
そこにはすでに朔がいた。
「「──っ!」」
「お待たせして申し訳ございませんっ!!」
凛と実桜はお辞儀をしながら、謝罪する。
「いい、ここで作業をしていただけだ」
凛と実桜は定位置に急ぎ、腰を掛けた。
「瀬那と蓮人の様子は」
朔が問う。
「はい、二人は徐々に回復傾向にあります。あと一週間もすれば自室に戻れるかと」
「そうか……あいつは」
朔は続けて少し小声でいった。
「結月さんはいまだ目覚めません。永遠と美羽が交代で見守っておりますので、ご心配なさらぬよう」
「心配はしていない」
軽く目をそらすと、自分の作業していた書類に目を通し始めた。
(……心配なんだな)
凛は心の中で幼なじみの気持ちを慮った―
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結月の自室──
「──っ!結月様!!」
美羽が結月の意識の変化に気づき、声をかける。
結月はゆっくり目を開いた──
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