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第一章
第四話「襲撃」
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一気に坂を下って学校から離れた桜。
坂道を下った先の分かれ道の真ん中に大きな古墳があり、私は分かれ道を家のほうへと曲がろうとした。
その瞬間、桜の目の前に小さな妖怪のようなものが現れた。
「え……? おばけ……?」
桜は漫画で見たことがあった。
その姿は小さな角が二本生えた小鬼のような妖怪だった。
(妖怪……みたい……)
すると、小鬼は突然桜に襲い掛かってきた。
「──っ!」
(やられるっ!)
桜は自分の人生の終わりを感じていた。
最後のあがきとして咄嗟に、手に持っていた部活の弓矢のバッグを勢いよく振った。
すると、小鬼は一気に20mほど吹き飛ばされ、地面に伏せた。
「……え?」
自分自身のせいかはわからず、桜は辺りを見回してみる。
そこには誰もいなかった。
吹き飛ばされた小鬼に再び目をやると、ぷすぷすと音を立てて煙が出ていた。
そして、苦しそうにもがき苦しんでいる。
やがて、その小鬼はみるみるうちに弱っていき、次第に灰になって消えた。
(私がやったの?)
戸惑いながらその場に立ち尽くす桜。
すると、今度は空から声が降ってきた。
「なんだ、一人でいるじゃん。不用心だね~。そんな風にいちゃ、殺されちゃうよっ!」
状況がつかめないまま動けないでいる桜に、街灯のてっぺんから飛び降りて凄まじい勢いで襲い掛かってくる人影。
(え……今度はなに?)
「殺させない」
その言葉と同時に一人の男性が桜の前に立った。
恐怖で目をつぶっていた桜が目を開くと、そこは空中だった。
「え……?!」
顔を上げると、そこには桜のファーストキスを奪った和服の青年の顔が目の前にあった。
お姫様抱っこの状態で宙に浮いている二人。
青年に助けられたことは理解できたが、それ以外はまだ脳が状況に追いつかなかった。
ふわりと地面に降ろされると、視線の先には小さな人間の男の子のような人物がいた。
だが、よく見ると、角が生えており、長く鋭い爪が目立つ。
その様子から人間ではないのだと、桜は認識を改めた。
「んだよ、邪魔すんなよっ!」
「それは無理だな。僕はこの人を守らなくちゃいけない。そのためになら命も捧げるよ」
ふと青年の顔を見ると、その視線に気づいた様子で桜を見て微笑んだ。
その微笑みに思わず桜の心臓は飛び跳ねた。
(なんで? 守ってくれるの?)
身を挺するという青年に、そこまでどうしてしてくれるのかと問いたかったが、今はそこまで平和な状況ではなかった。
坂道を下った先の分かれ道の真ん中に大きな古墳があり、私は分かれ道を家のほうへと曲がろうとした。
その瞬間、桜の目の前に小さな妖怪のようなものが現れた。
「え……? おばけ……?」
桜は漫画で見たことがあった。
その姿は小さな角が二本生えた小鬼のような妖怪だった。
(妖怪……みたい……)
すると、小鬼は突然桜に襲い掛かってきた。
「──っ!」
(やられるっ!)
桜は自分の人生の終わりを感じていた。
最後のあがきとして咄嗟に、手に持っていた部活の弓矢のバッグを勢いよく振った。
すると、小鬼は一気に20mほど吹き飛ばされ、地面に伏せた。
「……え?」
自分自身のせいかはわからず、桜は辺りを見回してみる。
そこには誰もいなかった。
吹き飛ばされた小鬼に再び目をやると、ぷすぷすと音を立てて煙が出ていた。
そして、苦しそうにもがき苦しんでいる。
やがて、その小鬼はみるみるうちに弱っていき、次第に灰になって消えた。
(私がやったの?)
戸惑いながらその場に立ち尽くす桜。
すると、今度は空から声が降ってきた。
「なんだ、一人でいるじゃん。不用心だね~。そんな風にいちゃ、殺されちゃうよっ!」
状況がつかめないまま動けないでいる桜に、街灯のてっぺんから飛び降りて凄まじい勢いで襲い掛かってくる人影。
(え……今度はなに?)
「殺させない」
その言葉と同時に一人の男性が桜の前に立った。
恐怖で目をつぶっていた桜が目を開くと、そこは空中だった。
「え……?!」
顔を上げると、そこには桜のファーストキスを奪った和服の青年の顔が目の前にあった。
お姫様抱っこの状態で宙に浮いている二人。
青年に助けられたことは理解できたが、それ以外はまだ脳が状況に追いつかなかった。
ふわりと地面に降ろされると、視線の先には小さな人間の男の子のような人物がいた。
だが、よく見ると、角が生えており、長く鋭い爪が目立つ。
その様子から人間ではないのだと、桜は認識を改めた。
「んだよ、邪魔すんなよっ!」
「それは無理だな。僕はこの人を守らなくちゃいけない。そのためになら命も捧げるよ」
ふと青年の顔を見ると、その視線に気づいた様子で桜を見て微笑んだ。
その微笑みに思わず桜の心臓は飛び跳ねた。
(なんで? 守ってくれるの?)
身を挺するという青年に、そこまでどうしてしてくれるのかと問いたかったが、今はそこまで平和な状況ではなかった。
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