165 / 253
作戦が大事!アクロスブルー編
165 ユークの化け物
しおりを挟む
光の大剣は魔力で作られているが、芯のような硬さがある。ヴァルガの銀色の長剣とぶつけ合っていると、火花が飛んだ。その長剣は重そうだ、必死に剣を振るうヴァルガは、私の光の大剣の速さに翻弄されている。
「な、何!?お前、馬鹿力か!?」
「今までのギルではない。この大剣は、我が身の一部だ!流れろ!」
私は一太刀を避けた後すぐに、ヴァルガのお腹を目掛けて大剣を横に切ったが、ヴァルガは体を大きく仰け反らせて避けて、その体勢から私の顔を蹴った。光の大剣の力に油断してしまった。私は顎を思いっきり打たれて、口の端を切ってしまった。だが、蹴られた時にヴァルガの脚を掴む事が出来た。
ナイトアームの出力を増大させて、私は彼の足首を強く握ったが、思ったよりも力が出てしまい、バキバキと彼の防具がめり込み、ポロポロと銀色の屑が彼の脚から落ちた。
「ぐああああ!」
ヴァルガが叫んだ。苦しめるのは自分が耐えられないので、全身を使って回転し、ヴァルガを壁際に投げた。彼が壁に身を打つ姿を見ていた新光騎士団の兵士達が、恐怖の声をあげた。
「ひっ……化け物だ!」
確かに、このナイトアームのおかげで、私はユークアイランドの化け物になっている気がする。それもこれもジェーンのせいだ。ジェーン……今助けに行くからね。だが、もう戦えないと思ったヴァルガが、すぐに立ち上がって、私に向かって剣を構え直し、怒りに震える声で言った。
「俺は……俺は、お前を誤解していたようだ。本気だ……本気で、貴様を倒す!」
「悪いが、もう構っている暇は無い。すぐに決着を付けさせてください。」
私の口の端から、さっき蹴られた時に出来た傷から血が垂れる感覚がした。苦くてマイルドな味が口に広がった。だがその時、銃声が鳴った。後ろのクラースさんかと思ったが、急激に痛みが広がり、血を吐いたのは私だった。
「ぶわっ……」
見れば、私のおへその辺り、防具に穴が開いていて、血がじんわりと防具の隙間を縫って、拡がっていた。防具の隙間にうまく命中したようだ。撃ったのは、ヴァルガの近くで我々の戦いを見ていた射撃兵だった。他の射撃兵も次々に私を撃ち始めたが、私は大剣で防いだ。ヴァルガが撃った射撃兵の方へと向かって言ったのが見えた。
「今撃ったのはお前か?」
「は、はい。」
「キリー、一度下がれ!」
クラースさんの声が聞こえた。振り返ると、クラースさんはルーカスに首根っこを掴まれて、上に持ち上げられていた。
あんた、そんなことを言ってる状況じゃ無いだろうが、と思って私は苦笑いして、これを使うのは初めてだが、腰に携えていたハンドガン式の魔銃で、ルーカスの肩を撃った。闇属性の紫色の弾は、ルーカスの肩に着弾した。ルーカスは怯んでクラースさんを解放し、クラースさんはその隙に、地面に落ちていた戟を拾った。
私の部隊の兵士達が続々と到着してきたようで、辺りは混戦状態になってきた。その混乱に紛れて、私は炎に燃える黒焦げの輸送車二台の隙間に避難して、腹を抑えながらしゃがんだ。
出血が酷い。ベルトのポーチにキュアクリームがあるので、それのキャップを吹っ飛ばして、チューブを握りつぶして、一気に腹に塗った。これで、どこまで持つか。
ふと視線を感じて、前を見た。するとそこには、剣を地面に下ろして持っているヴァルガが立っていた。私はナイトアームで光の大剣を構え、すぐに立ち上がった。ヴァルガは私に剣を構えた。
「邪魔をするなと、あの兵には伝えておいた。」
「それは……。」
「お前がそうなっていいのは、俺の前だけだ。あの男め、ようやく実ったリンゴを、平然と横から奪い去る真似をして、だからあいつはもう消した。」
そうだろうか、どっちかって言うと私が優勢だったので、リンゴはお前の方だと言いたかった。銃撃は食らおうとも、ドラゴンに噛まれるよりはマシだ。私は目に力を入れて、叫んだ。
「ヴァルガ!私はなんとしてもここを通る!」
「そうか!」ヴァルガが叫んだ。兵達がぶつかり合っている音や声、燃える炎で、私の魂を鼓舞するのには十分だった。「ギルバート!俺はお前をここで殺してやる!」
ヴァルガが左手をこちらに構えると、炎の塊が私に向かって飛んできた。なるほど、辺りは炎の海なのだから、その威力は増していたが、光の大剣で、炎の塊を縦に切ることが出来ると、それは二つに分裂して、私の後方で爆音をあげた。
間合いを詰めて、ヴァルガの左腕を切り落とそうとした。だが、それは避けられ、カウンターの長剣で突く彼の攻撃が、私の脇腹に掠った。また血が出た。光の大剣がまだ、うまく使いこなせない。
「ぐっ……見事!」
「俺を褒める余裕があるのか?ギル騎士団長。」
と、ヴァルガが剣を振りかぶった。彼の必殺技の前にやる仕草だ。これを私は待っていた。私は光の大剣で彼の長剣を受け流して、攻撃を避けると、左手の拳でヴァルガの顔面にパンチをした。
「グハァ!」
ヴァルガが吹っ飛んでいき、アスファルトの上に倒れた。私の左手には彼の歯が一本刺さっていた。もしかしたら顎を骨折したかもしれないが、私もその可能性があるので、あまり責めないでほしい。
すると輸送車の隙間から、いつも彼と一緒にいる補佐官が、びっこを引きながら走ってきて、私に気付いていないのか、立ち上がろうとしているヴァルガに夢中になって話しかけた。
「ヴァルガ様!?お怪我を!?」
「お、俺に構うな!……LOZを足止めしろ!」
「しかし……ひっ!」
補佐官が振り返り、私に気付いた。彼は結構怯えている様子で、銃を構えるも、かなり手先が震えている。私は今、相当ひどい顔をしているらしい。
補佐官の後ろにいたヴァルガが、吠えながら私に突撃してきた。私は光の大剣を勢いよく振り、ヴァルガの長剣を折った。それから、間合いを一気に詰めて、彼の腹を思いっきり蹴飛ばした。ヴァルガはトンネルの壁に身を打ち、地面に倒れこんで呻いた。
見れば補佐官は、地面に尻餅をついていた。私は彼に頼んだ。
「……ヴァルガを宜しく。彼を、診てあげて。」
私の言葉に補佐官は何度も頷き、私が攻撃してこないか警戒しながら、ヴァルガの元へと近付いた。輸送車の窓の向こうで、クラースさんが頭から血を流しながら、ルーカスと戦っているのが見えた。騎士達はLOZの兵達と戦っている。
今の内だ、私は脱力する体を叱咤して、全力で走り始めた。このエリアからは真っ直ぐな一本道なので、遥か前方で、LOZの隊員が続々と連れらていくのが見えた。まずい、捕虜を取っているのかもしれない。もうずっと、ジェーンからは連絡は無い、ジェーン!
私は口からヨダレを垂らしながら必死に走った。血かもしれない。全力で、全身で走り続けていると、バリケードの様に並んでいる輸送車の隙間に、誰かがしゃがんでいるのが見えた。あのシルエットは、
「ジェーン……!」
今行く。今行くから待って!私が守るから待って!「あああ」と声を漏らしながら走っていく中、ウォッフォンから通信が入った。
『こちらクラース。ルーカスをノーモアオヤジ狩りで倒した。だが、そうするまでに苦労させられて、怪我をしている。応急処置を終え次第、キルディアの元へ向かう。』
「おおおお!」と、トンネルにLOZの隊員の歓声が響いた。私も、良かったと頷いて、先を急いだ。
「な、何!?お前、馬鹿力か!?」
「今までのギルではない。この大剣は、我が身の一部だ!流れろ!」
私は一太刀を避けた後すぐに、ヴァルガのお腹を目掛けて大剣を横に切ったが、ヴァルガは体を大きく仰け反らせて避けて、その体勢から私の顔を蹴った。光の大剣の力に油断してしまった。私は顎を思いっきり打たれて、口の端を切ってしまった。だが、蹴られた時にヴァルガの脚を掴む事が出来た。
ナイトアームの出力を増大させて、私は彼の足首を強く握ったが、思ったよりも力が出てしまい、バキバキと彼の防具がめり込み、ポロポロと銀色の屑が彼の脚から落ちた。
「ぐああああ!」
ヴァルガが叫んだ。苦しめるのは自分が耐えられないので、全身を使って回転し、ヴァルガを壁際に投げた。彼が壁に身を打つ姿を見ていた新光騎士団の兵士達が、恐怖の声をあげた。
「ひっ……化け物だ!」
確かに、このナイトアームのおかげで、私はユークアイランドの化け物になっている気がする。それもこれもジェーンのせいだ。ジェーン……今助けに行くからね。だが、もう戦えないと思ったヴァルガが、すぐに立ち上がって、私に向かって剣を構え直し、怒りに震える声で言った。
「俺は……俺は、お前を誤解していたようだ。本気だ……本気で、貴様を倒す!」
「悪いが、もう構っている暇は無い。すぐに決着を付けさせてください。」
私の口の端から、さっき蹴られた時に出来た傷から血が垂れる感覚がした。苦くてマイルドな味が口に広がった。だがその時、銃声が鳴った。後ろのクラースさんかと思ったが、急激に痛みが広がり、血を吐いたのは私だった。
「ぶわっ……」
見れば、私のおへその辺り、防具に穴が開いていて、血がじんわりと防具の隙間を縫って、拡がっていた。防具の隙間にうまく命中したようだ。撃ったのは、ヴァルガの近くで我々の戦いを見ていた射撃兵だった。他の射撃兵も次々に私を撃ち始めたが、私は大剣で防いだ。ヴァルガが撃った射撃兵の方へと向かって言ったのが見えた。
「今撃ったのはお前か?」
「は、はい。」
「キリー、一度下がれ!」
クラースさんの声が聞こえた。振り返ると、クラースさんはルーカスに首根っこを掴まれて、上に持ち上げられていた。
あんた、そんなことを言ってる状況じゃ無いだろうが、と思って私は苦笑いして、これを使うのは初めてだが、腰に携えていたハンドガン式の魔銃で、ルーカスの肩を撃った。闇属性の紫色の弾は、ルーカスの肩に着弾した。ルーカスは怯んでクラースさんを解放し、クラースさんはその隙に、地面に落ちていた戟を拾った。
私の部隊の兵士達が続々と到着してきたようで、辺りは混戦状態になってきた。その混乱に紛れて、私は炎に燃える黒焦げの輸送車二台の隙間に避難して、腹を抑えながらしゃがんだ。
出血が酷い。ベルトのポーチにキュアクリームがあるので、それのキャップを吹っ飛ばして、チューブを握りつぶして、一気に腹に塗った。これで、どこまで持つか。
ふと視線を感じて、前を見た。するとそこには、剣を地面に下ろして持っているヴァルガが立っていた。私はナイトアームで光の大剣を構え、すぐに立ち上がった。ヴァルガは私に剣を構えた。
「邪魔をするなと、あの兵には伝えておいた。」
「それは……。」
「お前がそうなっていいのは、俺の前だけだ。あの男め、ようやく実ったリンゴを、平然と横から奪い去る真似をして、だからあいつはもう消した。」
そうだろうか、どっちかって言うと私が優勢だったので、リンゴはお前の方だと言いたかった。銃撃は食らおうとも、ドラゴンに噛まれるよりはマシだ。私は目に力を入れて、叫んだ。
「ヴァルガ!私はなんとしてもここを通る!」
「そうか!」ヴァルガが叫んだ。兵達がぶつかり合っている音や声、燃える炎で、私の魂を鼓舞するのには十分だった。「ギルバート!俺はお前をここで殺してやる!」
ヴァルガが左手をこちらに構えると、炎の塊が私に向かって飛んできた。なるほど、辺りは炎の海なのだから、その威力は増していたが、光の大剣で、炎の塊を縦に切ることが出来ると、それは二つに分裂して、私の後方で爆音をあげた。
間合いを詰めて、ヴァルガの左腕を切り落とそうとした。だが、それは避けられ、カウンターの長剣で突く彼の攻撃が、私の脇腹に掠った。また血が出た。光の大剣がまだ、うまく使いこなせない。
「ぐっ……見事!」
「俺を褒める余裕があるのか?ギル騎士団長。」
と、ヴァルガが剣を振りかぶった。彼の必殺技の前にやる仕草だ。これを私は待っていた。私は光の大剣で彼の長剣を受け流して、攻撃を避けると、左手の拳でヴァルガの顔面にパンチをした。
「グハァ!」
ヴァルガが吹っ飛んでいき、アスファルトの上に倒れた。私の左手には彼の歯が一本刺さっていた。もしかしたら顎を骨折したかもしれないが、私もその可能性があるので、あまり責めないでほしい。
すると輸送車の隙間から、いつも彼と一緒にいる補佐官が、びっこを引きながら走ってきて、私に気付いていないのか、立ち上がろうとしているヴァルガに夢中になって話しかけた。
「ヴァルガ様!?お怪我を!?」
「お、俺に構うな!……LOZを足止めしろ!」
「しかし……ひっ!」
補佐官が振り返り、私に気付いた。彼は結構怯えている様子で、銃を構えるも、かなり手先が震えている。私は今、相当ひどい顔をしているらしい。
補佐官の後ろにいたヴァルガが、吠えながら私に突撃してきた。私は光の大剣を勢いよく振り、ヴァルガの長剣を折った。それから、間合いを一気に詰めて、彼の腹を思いっきり蹴飛ばした。ヴァルガはトンネルの壁に身を打ち、地面に倒れこんで呻いた。
見れば補佐官は、地面に尻餅をついていた。私は彼に頼んだ。
「……ヴァルガを宜しく。彼を、診てあげて。」
私の言葉に補佐官は何度も頷き、私が攻撃してこないか警戒しながら、ヴァルガの元へと近付いた。輸送車の窓の向こうで、クラースさんが頭から血を流しながら、ルーカスと戦っているのが見えた。騎士達はLOZの兵達と戦っている。
今の内だ、私は脱力する体を叱咤して、全力で走り始めた。このエリアからは真っ直ぐな一本道なので、遥か前方で、LOZの隊員が続々と連れらていくのが見えた。まずい、捕虜を取っているのかもしれない。もうずっと、ジェーンからは連絡は無い、ジェーン!
私は口からヨダレを垂らしながら必死に走った。血かもしれない。全力で、全身で走り続けていると、バリケードの様に並んでいる輸送車の隙間に、誰かがしゃがんでいるのが見えた。あのシルエットは、
「ジェーン……!」
今行く。今行くから待って!私が守るから待って!「あああ」と声を漏らしながら走っていく中、ウォッフォンから通信が入った。
『こちらクラース。ルーカスをノーモアオヤジ狩りで倒した。だが、そうするまでに苦労させられて、怪我をしている。応急処置を終え次第、キルディアの元へ向かう。』
「おおおお!」と、トンネルにLOZの隊員の歓声が響いた。私も、良かったと頷いて、先を急いだ。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】 異世界に転生したと思ったら公爵令息の4番目の婚約者にされてしまいました。……はあ?
はくら(仮名)
恋愛
ある日、リーゼロッテは前世の記憶と女神によって転生させられたことを思い出す。当初は困惑していた彼女だったが、とにかく普段通りの生活と学園への登校のために外に出ると、その通学路の途中で貴族のヴォクス家の令息に見初められてしまい婚約させられてしまう。そしてヴォクス家に連れられていってしまった彼女が聞かされたのは、自分が4番目の婚約者であるという事実だった。
※本作は別ペンネームで『小説家になろう』にも掲載しています。
偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~
甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」
「全力でお断りします」
主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。
だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。
…それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で…
一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。
令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
【完結】家族に愛されなかった辺境伯の娘は、敵国の堅物公爵閣下に攫われ真実の愛を知る
水月音子
恋愛
辺境を守るティフマ城の城主の娘であるマリアーナは、戦の代償として隣国の敵将アルベルトにその身を差し出した。
婚約者である第四王子と、父親である城主が犯した国境侵犯という罪を、自分の命でもって償うためだ。
だが――
「マリアーナ嬢を我が国に迎え入れ、現国王の甥である私、アルベルト・ルーベンソンの妻とする」
そう宣言されてマリアーナは隣国へと攫われる。
しかし、ルーベンソン公爵邸にて差し出された婚約契約書にある一文に疑念を覚える。
『婚約期間中あるいは婚姻後、子をもうけた場合、性別を問わず健康な子であれば、婚約もしくは結婚の継続の自由を委ねる』
さらには家庭教師から“精霊姫”の話を聞き、アルベルトの側近であるフランからも詳細を聞き出すと、自分の置かれた状況を理解する。
かつて自国が攫った“精霊姫”の血を継ぐマリアーナ。
そのマリアーナが子供を産めば、自分はもうこの国にとって必要ない存在のだ、と。
そうであれば、早く子を産んで身を引こう――。
そんなマリアーナの思いに気づかないアルベルトは、「婚約中に子を産み、自国へ戻りたい。結婚して公爵様の経歴に傷をつける必要はない」との彼女の言葉に激昂する。
アルベルトはアルベルトで、マリアーナの知らないところで実はずっと昔から、彼女を妻にすると決めていた。
ふたりは互いの立場からすれ違いつつも、少しずつ心を通わせていく。
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
ワンチャンあるかな、って転生先で推しにアタックしてるのがこちらの令嬢です
山口三
恋愛
恋愛ゲームの世界に転生した主人公。中世異世界のアカデミーを中心に繰り広げられるゲームだが、大好きな推しを目の前にして、ついつい欲が出てしまう。「私が転生したキャラは主人公じゃなくて、たたのモブ悪役。どうせ攻略対象の相手にはフラれて婚約破棄されるんだから・・・」
ひょんな事からクラスメイトのアロイスと協力して、主人公は推し様と、アロイスはゲームの主人公である聖女様との相思相愛を目指すが・・・。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる