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107 早くヴィノクールへ
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イルザの指示通りに、我々三人はイオリの案内でイエモリの屋敷に行き、ガレージからワインレッドのスポーツカーを借りて、そのジェット機能で今、ヴィノクールへと向かっている。
吹雪のちらつく雪原地帯から抜けると、今度は闇に包まれた深い森が広がった。これから何が起こるのか分からない。でも多分、今までに経験したことのない混乱の中に行くことになる。
私は助手席でリュックの中身を今一度確認した。レモン飴はちゃんとある。いつかゲットしたY字パチンコも一応持ってる。暗視ゴーグル、それから……そう言えばこれも入ってた。
いつかイオリと使ってしまった変なおもちゃだ。あれからずっとリュックに入れっぱなしだった。それは触った感覚で分かったので、リュックから出さずにしておいた。
何故なら今、レイヴが助手席とイオリの座ってる運転席の間に身を乗り出しているからだ。彼も私が荷物チェックしていたのを見ていたようで、私が振り向くと目が合った。
「ちゃんとレモン持ってきた?」
何だか、彼にしては震えてる声だった。私は少し笑った。
「持ってきたよ。ふふ、レイヴ怯えてるの?」
「ち、ちげーよばーか。」彼はムッとした。「誰が怖がってんだよ、こんな、まあいつもの仕事に比べると全然規模が違う感じはするけどさー……で!作戦はどうするの?」
レイヴはイオリに聞いた。彼は運転しながら答えた。
「バリーの方に参加する。」
「えっ!?」私とレイヴが同時に反応した。
「途中で寝返る、それが一番いい。今ボードンFOCとノアズは倉庫地帯で乱戦状態だ。やはりと言ったところか、ノアズ側の総指揮官はフォレスト大佐だ。イルザ様は、ノアズの本部におられる。バリーはまだ俺らがFOCの一員だと思っているから、油断している彼に近づき、彼を始末する。そうしなければボードンとFOCにあの倉庫地帯を兵数でゴリ押しにされて、突破される恐れがある。するとその先にあるのはヴィノクール中央。ノアズ本社のあるエリアだ。あそこを突破されるとノアズが抑えられてしまう。イルザ様と近衛兵だけでは、あの場所は守りきれない。」
「あーそうだったー」と、レイヴが頭をかいた。「今の俺らの本拠地はノアズだったな。なんかまだ慣れねーけど、まあ、バリーのFOCに居続けるくらいなら、そっちの方がマシかもね。じゃあ、クイーン様を助けるしかないよね。」
「そうだ。助けるしかない。」
イオリのその言葉が放たれると、車内はまた静かになった。暗い森の上を車が飛んで行き、遠くの地平線の奥から朝日の光が淡く染まり始めている。
私はイオリに言った。
「イオリ、運転を替わるから、今のうちに寝て。あっちに着いたら、何日起きっぱなしになるか分からない。」
イオリが私を見た。
「確かにそうだな……。ではお言葉に甘える。」
車をホバー状態にしてから、私とイオリは狭い車内でどうにか場所をチェンジした。私が運転を始めると、早速イオリはシートを倒して休む姿勢をとった。レイヴも後部座席で横になった。
私は運転を続けた。暫く飛んでいると、空が段々と淡く、朝日と闇夜が混ざって、桃色と水色になっていった。
綺麗な空色だ。出来れば、また平穏な気持ちで、この空を眺められることを、心から願った。
吹雪のちらつく雪原地帯から抜けると、今度は闇に包まれた深い森が広がった。これから何が起こるのか分からない。でも多分、今までに経験したことのない混乱の中に行くことになる。
私は助手席でリュックの中身を今一度確認した。レモン飴はちゃんとある。いつかゲットしたY字パチンコも一応持ってる。暗視ゴーグル、それから……そう言えばこれも入ってた。
いつかイオリと使ってしまった変なおもちゃだ。あれからずっとリュックに入れっぱなしだった。それは触った感覚で分かったので、リュックから出さずにしておいた。
何故なら今、レイヴが助手席とイオリの座ってる運転席の間に身を乗り出しているからだ。彼も私が荷物チェックしていたのを見ていたようで、私が振り向くと目が合った。
「ちゃんとレモン持ってきた?」
何だか、彼にしては震えてる声だった。私は少し笑った。
「持ってきたよ。ふふ、レイヴ怯えてるの?」
「ち、ちげーよばーか。」彼はムッとした。「誰が怖がってんだよ、こんな、まあいつもの仕事に比べると全然規模が違う感じはするけどさー……で!作戦はどうするの?」
レイヴはイオリに聞いた。彼は運転しながら答えた。
「バリーの方に参加する。」
「えっ!?」私とレイヴが同時に反応した。
「途中で寝返る、それが一番いい。今ボードンFOCとノアズは倉庫地帯で乱戦状態だ。やはりと言ったところか、ノアズ側の総指揮官はフォレスト大佐だ。イルザ様は、ノアズの本部におられる。バリーはまだ俺らがFOCの一員だと思っているから、油断している彼に近づき、彼を始末する。そうしなければボードンとFOCにあの倉庫地帯を兵数でゴリ押しにされて、突破される恐れがある。するとその先にあるのはヴィノクール中央。ノアズ本社のあるエリアだ。あそこを突破されるとノアズが抑えられてしまう。イルザ様と近衛兵だけでは、あの場所は守りきれない。」
「あーそうだったー」と、レイヴが頭をかいた。「今の俺らの本拠地はノアズだったな。なんかまだ慣れねーけど、まあ、バリーのFOCに居続けるくらいなら、そっちの方がマシかもね。じゃあ、クイーン様を助けるしかないよね。」
「そうだ。助けるしかない。」
イオリのその言葉が放たれると、車内はまた静かになった。暗い森の上を車が飛んで行き、遠くの地平線の奥から朝日の光が淡く染まり始めている。
私はイオリに言った。
「イオリ、運転を替わるから、今のうちに寝て。あっちに着いたら、何日起きっぱなしになるか分からない。」
イオリが私を見た。
「確かにそうだな……。ではお言葉に甘える。」
車をホバー状態にしてから、私とイオリは狭い車内でどうにか場所をチェンジした。私が運転を始めると、早速イオリはシートを倒して休む姿勢をとった。レイヴも後部座席で横になった。
私は運転を続けた。暫く飛んでいると、空が段々と淡く、朝日と闇夜が混ざって、桃色と水色になっていった。
綺麗な空色だ。出来れば、また平穏な気持ちで、この空を眺められることを、心から願った。
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