(完結)主人公の当て馬幼なじみの俺は、出番がなくなったので自分の領地でのんびりしたいと思います。

濃子

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当て馬にスパダリ(やや社畜)婚約者ができました。編

第7話 与一君はすっかりネコ ☆

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 交換されたシーツは、爽やかなミントの匂いがする。すまん、エリン。また汚しますよーー(はい、慣れてますから。byエリン)。
「ふぅ……、はあ…、はあ…ーー、ぅんッ……!」
 早く、もう、早くしてーー。

 キサラにお尻をつきだした体勢で、彼の指にナカを広げられる。顔を斜めに向けてキスをするんだけど、なんかえっちだよな……。すっごい興奮してきて、俺の小さくはないけど普通の棒も、喜びの涙を流してるよ。
 
 もう、それぐらいで大丈夫だから、早くほしいなぁ………。

「ーーいいか?」
「いい!キサラ!もう、挿れて!」
 うざいぐらいにアレをねだる俺の尻穴に、キサラのモノがあてがわれる。はじめはじれったく入り口にちゅっちゅっ、とキスするみたいに。

 ーーああっ!早くだってばーーッ!

「~~~んッ」
 意地悪だよ~~。睨んじゃうからなーー!、って上目遣いに睨むと、キサラが目を丸くした。なんだよ、焦りすぎって?しょうがないじゃんーー。欲しいんだから。

 ようやく、ググッとはいってきたキサラの熱くて硬いモノ。俺のナカをきつそうに、ゆっくり進んでいく。

「ーーあんっ」
 もどかしさに、勝手に腰が揺れる。俺ったら恥ずかしいやつだよなーー。
「……おまえ、ナカが濡れてるなーー」
「え?」
 どういうこと?
「クリームじゃないのか?」
 たっぷりつけてたしーー……。

「いや、奥からきてる……。話に聞く、アザ花種の蜜液か……」
 え?アザ花種ってナカが濡れるの?便利っていうか、それほんと女性じゃん。

「ーーこれはかなり、くるな……」
 キサラが、ふっ、と息を吐く。
「くるーー?」
「気持ちよすぎだ」

 えーーーーー!!キサラが気持ちがいいってーー、キサラが、キサラがぁぁぁぁーーーッ!!

「……ーー俺なんか、もっと、、…気持ちいいよ……」
 うん、脳みそとけちゃう~~。やらしくとけていっちゃう~~~。


 けど、だんだん快感が強くなり過ぎて、俺も自分がどうなるのか、少し怖くなってきた。
「ーーやッ!ナカがコワイッ!!ーーーヌルヌルして、変だよーーーッ!!」
 頭の線が切れそうな刺激が襲ってきて、俺は顔をシーツに埋めた。

 ーー怖い、怖すぎるよ!あぁ!全身が震える。身体と脳みそが、すっごいのがくるってサイレン鳴らしてる!!

 キサラのモノに、奥まで突かれて俺は叫んだ。
「ぁあんッ!!~~~~~~ッ~~、ああんッ!!」
 バカみたいに喘いで、おかしいぐらい腰を振ってーー。前も後ろも垂らしてるのに、それに気づかないぐらいえっちに溺れてしまってーー。

「ーー溢れてきてるな……」
 キサラの声に余裕がない。俺だって余裕のよの字もないーー、何があふれてるのかも確認できない。


「ーーアディ……、愛してるーー」


 ーーーーーーーー、、、


 愛してる、だとーー?
 
 言葉のインパクトの強さにくらくらする。その直後、俺はイキながら気を失ってしまって……………。
 














「ーー大丈夫か?」
「ーーう~ん……、!!」
 俺が目を開けるとすぐ近くにキサラの顔があった。あら、イケメンだわ。けど、うっすら傷もあるーー、それがまたすてきだわん。

「ごめん!」
「いや、大丈夫か?」
「平気、平気。2戦目行こう」
 俺が言うと、キサラがおかしそうな顔をした。

「ーーあいつ、ジョージュア侯爵が、陛下のところに行ったぞ……」
「はあ!?」
 え?今何時だよ!!
 と、テラスのほうを見れば、すっかり外が明るい。

「そ、そんなに寝てたのか!?」
「ーーいや、寝たり起きたりーー。おまえ、覚えてないのか?」
「うん?気を失っちゃたよな……」
 気持ち良すぎてーー。そういや、お腹がすごい空いてるぞ。

「その後ーー」
「え?」
 ーー全然、覚えてないんですけどーー、何があったんどすか~~~。
 
 キサラの微妙な表情に俺の目がさまよう。何かやらかしたんじゃないか?
「え、え、え、えっと、俺、ひどいこと言った?」
「ーー前半は……、」
「すみませんーー。暴言をお許しくださいーー」
「ーーいや、当然のことだ。俺も迷った。本当に悪い」
「キサラ」
「常に側にいないからって、おまえのことを諦めたら駄目だよな……。そのほうが後悔が深いーー」

 俺はキサラに抱きついた。
 ぎゅっ、ぎゅっ、として必死にしがみつく。

「嫌だ。絶対に俺は諦めない。キサラの現地妻にイビられても、イビリ返してやる!」
「現地、ツマ?」
「各領に愛人、いない、よなーー?」
 こわごわ見ると、こちらをバカにしたようなキサラの目とぶつかる。

「ーーそんな暇が、あると?」
 あっ、怒ってる……。マジで切れてないか?
「だってーー!カッコいいから勝手に寄ってくるだろ!俺は心配で心配で仕方ないんだよッ!!」
「ふざけんな!寄ってきてるのはおまえのところだ!あのハエどもをさっさとつぶせよ!」
 
「あのハエって、あんなの視界にも入ってこないゾウリムシ!!おまえが気にする必要もないの!」
「そんなわけないだろ!」
「あー!もう、うるさいッ!!」

 俺はキサラを押し倒して、その腰の上に乗った。
「ーーおい!」
「やだ、キサラったらまだイケそうじゃん~~~♡」
 モノをくっつけて一緒に擦ると、彼の端正な顔が歪んだ。
「へ、陛下がーーーッ!」
「ーーうんっ~~、ずるっとはいりそう……」
 物欲しそうな俺のナカに、キサラの熱棒を引き込む。腰をあげて、はい!落とす!

「ーーこ、このばか…!」
 口ではそう言いながらも腰が動いてるよ、キサラさん。気持ち良さを我慢する彼に、俺は自分の身体を擦り付ける。あー、寝衣のローブが邪魔だな。脱いどけばよかったよーー。

 ほどくために紐に手をかけたんだけど、下半身の気持ちのいい圧迫感に俺は動きをとめた。
 もう、おっきくなって~~~。俺は恥ずかしいよ~~~♡

「あぅ!キサラぁ~~ッ♡」
「ーーーーッ!」
 俺の腰の動かし方じゃ、キサラはもの足りないだろうけど、俺は自分の気持ちいいところにあてられるからわりとイイ。

 うん、ココ♡キサラも覚えてくれるとうれしいなぁん。
「あんッ!!キサラぁ~~!ナカがベトベトだよ♡」
 ーー聞かないけど、結構だしたな?

「欲しい、って言ったのはおまえだ!」
「欲しいに決まってるじゃん!全部、俺のなんだから!!」

 独占欲丸出しだ。
 そのうち、キサラが上半身を起こして、下から俺を突き上げだした。あっ、これすごいーー。もう、壊れちゃう……。はーー、熱い息が耳にかかって腰がふにゃけてく……。

 震える俺に、下からきつい刺激が何度もくる。ナカが真っ赤になってるんじゃないかってぐらい、熱くて、頭が変になってきてしまう。

 ああっ、ーー身体中、全部がキサラになっちゃう………。

「ーー好き!全部好き!大好きーーッ!!」

 げへっ、ヤバイぐらい甘えてるなーー、俺。

 俺はキサラの長い金髪をクシャクシャにしながら、我を忘れてえっちにはげんだ。




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