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襲撃
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さて、優秀な従者が揃ったところで、腕試しだ。
まずはメリル。彼女は、指から炎を出し、それを打つことができた。どうやらこの世界には魔法というものがあるようだ。命中率は悪くなかったが、海の中でも消えない炎って…さすが魔法。
次はサリィ。サリィは水を操れるらしい。人魚らしい魔法だ。ただ、ちょっと下手かもしれない。
三人目はアリア。弓矢を使うらしい。水中でもうまく飛ばせるし、なかなかうまく見える。
四人目はカイル。ひょろっとしているわりに、大剣を振り回すのだからこれはすごい。
五人目はビル。風を使うらしいが、海の中じゃ使えないらしい。日は使えるのに、どういう原理なんだろう?
最後はアーシャ。回復魔法を使うらしい。いい感じに、みんなの能力がバラついたかな。
「さあ、じゃあ訓練を…。」
ゴゴゴ、という音とともに光が強く光っている。
「なに?!」
人魚は深海でもよく見える。だから、ライトは必要ないはず…ということは、人間が来たのか?
柱からそっと覗くと、そこには大きな潜水艦が何艘も。ざっと数えて、50艘と言ったところか。これは…。
「厳しいですね。」
アーシャの言う通りだ。この間集めた従者候補はもう帰してしまったし、この街に戦える人魚は少ない。他の街が襲われたという話は聞いていないし、おそらく運の悪いことにここが初めて襲われる場所なのだろう。
その時、大きな音を立てて母様がドアを開けた。
「なにしてるの!?逃げなさい!戦わなくていいから。」そう言って、私をぎゅっと抱きしめて。
「あなたは死ぬには早すぎる。生きるのよ。なんとしてでも。」
これが母の愛なのだろうと実感する。できることなら、家族で逃げたいが、それはおそらく難しいだろう。父様は現場の責任者にされるだろうし。
「母様はどうするのですか?」
「…母様は父様とともにここに残ります。見捨ててはいけません。」
私も残る、と言おうとしたが、やめた。反対されるに決まってるし、何より従者たちもなんとか逃がしたい。
「分かりました、母様。お元気で。行くよ、みんな!」
母様は私たちが見えなくなるまで見守っていた。母様は多分、死ぬ気なんだろう。決断力のある人魚だ。
逃げる途中、私の仲間は次々と消えていった。メリルとサリィは潜水艦に乗っている人間に捕らえられ、アリアとカイルは罠にはまって捕まった。ビルは、アーシャをかばって、死んだ。どうして。どうして。助けられたはずなのに。近くにいたのに。捕らえられたみんながどうなるかなんて、分かりきってる。殺されて、食べられるんだ。涙が出た。
光が見えなくなってから様子を見に行くと、建物は跡形もなく破壊され、見る影もなくなっていた。生き残ったのは、私とアーシャだけだった。
まずはメリル。彼女は、指から炎を出し、それを打つことができた。どうやらこの世界には魔法というものがあるようだ。命中率は悪くなかったが、海の中でも消えない炎って…さすが魔法。
次はサリィ。サリィは水を操れるらしい。人魚らしい魔法だ。ただ、ちょっと下手かもしれない。
三人目はアリア。弓矢を使うらしい。水中でもうまく飛ばせるし、なかなかうまく見える。
四人目はカイル。ひょろっとしているわりに、大剣を振り回すのだからこれはすごい。
五人目はビル。風を使うらしいが、海の中じゃ使えないらしい。日は使えるのに、どういう原理なんだろう?
最後はアーシャ。回復魔法を使うらしい。いい感じに、みんなの能力がバラついたかな。
「さあ、じゃあ訓練を…。」
ゴゴゴ、という音とともに光が強く光っている。
「なに?!」
人魚は深海でもよく見える。だから、ライトは必要ないはず…ということは、人間が来たのか?
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「厳しいですね。」
アーシャの言う通りだ。この間集めた従者候補はもう帰してしまったし、この街に戦える人魚は少ない。他の街が襲われたという話は聞いていないし、おそらく運の悪いことにここが初めて襲われる場所なのだろう。
その時、大きな音を立てて母様がドアを開けた。
「なにしてるの!?逃げなさい!戦わなくていいから。」そう言って、私をぎゅっと抱きしめて。
「あなたは死ぬには早すぎる。生きるのよ。なんとしてでも。」
これが母の愛なのだろうと実感する。できることなら、家族で逃げたいが、それはおそらく難しいだろう。父様は現場の責任者にされるだろうし。
「母様はどうするのですか?」
「…母様は父様とともにここに残ります。見捨ててはいけません。」
私も残る、と言おうとしたが、やめた。反対されるに決まってるし、何より従者たちもなんとか逃がしたい。
「分かりました、母様。お元気で。行くよ、みんな!」
母様は私たちが見えなくなるまで見守っていた。母様は多分、死ぬ気なんだろう。決断力のある人魚だ。
逃げる途中、私の仲間は次々と消えていった。メリルとサリィは潜水艦に乗っている人間に捕らえられ、アリアとカイルは罠にはまって捕まった。ビルは、アーシャをかばって、死んだ。どうして。どうして。助けられたはずなのに。近くにいたのに。捕らえられたみんながどうなるかなんて、分かりきってる。殺されて、食べられるんだ。涙が出た。
光が見えなくなってから様子を見に行くと、建物は跡形もなく破壊され、見る影もなくなっていた。生き残ったのは、私とアーシャだけだった。
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