64 / 98
Chapter10 翻案予言bot
#63 謝罪
しおりを挟む
スクリーンに映っているのはハヤト君だけではなかった。彼は画面右端、そして左側に映る砂川さんとの間には、角ばった顔立ちにスーツ姿の、五十絡みの男性。
会議室のU字型テーブルには、右端に佐伯部長が座っていた。彼女が立ち上がると、画面の3人の視線が入室者を探すように左へと動く。
「結城先生、お待ちしていました。わざわざご足労いただきありがとうございます」
佐伯部長の隣にいた合田部長と、少し離れた位置に座る一希君も腰を浮かせ、ペコッと頭を下げる。
「結城先生は、新田の隣にお座りください」
スクリーンの右下の枠には会議室の様子が映し出されている。佐伯部長が指定した席はまさに画像の正面。匠真は「SLNの人もだなんて聞いてない」と小声で私に文句を言ったが、背中を押すと大人しく一希君の隣に向かった。そして、佐伯部長と合田部長、前方にあるカメラに向かってお辞儀をしてから着席する。
「惣領と本宮さんはこっち。糸井部長は電話応対で席を外してる」
合田部長に手招きされ、蒼君は部長の隣に、私は蒼君と一希君の間に座る。全員が席につくと、佐伯部長から全員の簡単な紹介がされた。ハヤト君と砂川さんの間にいるのは、スターライト・ネクスト社員でリスクマネジメント担当の斉田さんということだった。
その後はすぐに本題に入り、佐伯部長から一希君の聴取内容が時系列で説明される。質問は適宜受け付けていたが、匠真には「あとで発言する時間を設けます」と言って口を挟ませなかった。
質問のほとんどは斉田さんから。屋上、執務室に続いて同じ説明をさせられている一希君を少々気の毒に思いながら見守っていると、蒼君が顔を近づけて「理久さん」と囁く。
「小山内さんがここにいたら、結城先生の心理状態を分析してもらえたかもしれませんね」
こんな時に雑談をするようなタイプでもないのにと不思議に思いながら、私は「分析するまでもないんじゃない?」と匠真の横顔をうかがう。向こうもチラとこちらを見たようだった。
「あ……、蒼君、もしかしてわざとやってる?」
「何をですか?」
「匠真を挑発してるのかと思って」
「挑発じゃなくて牽制です。⋯⋯イテッ」
どうやら、合田部長が𠮟責代わりに蒼君の脛を蹴ったようだった。私と蒼君のヒソヒソ話はスクリーンに映っており、佐伯部長もこちらを見ている。
「惣領君、何か気になることがある? 新田君からスマホを預かってたみたいだけど」
「えっ」と声を漏らしたのは匠真だった。一希君は気まずそうに匠真から目をそらしている。
「スマホは預かりましたけど、中身は確認してません。プライバシー保護の観点から適切ではないので」
今度は「えっ」と一希君が声をあげた。
「俺がいいって言ったんだから、調べればいいのに」
「調べるとなると本格的にやらないと、新田さんならサッと見て怪しまれるようなものは残してないでしょう?」
図星だったのか、一希君は少々バツが悪そうな顔。蒼君は、「あっ、でも」と別の話を始めた。
「僕からひとつ報告しておきたいことがあります。
ライブ後の事件については報告しましたが、ライブ前のことについて言い忘れていたことがありました。CommuLinkにあるAI翻案コミュニティ『新文部』の元メンバー3人と接触し、そのうち1人が、以前Pitterで話題になった見重豪雨を予言したとされるAI翻案抜粋の著作権者でした」
佐伯部長と合田部長は表情に驚きが見られたが、直接的にはライブ事件と関係ないせいか、SLN側3人は話の成り行きを見守っている。蒼君は参加者の反応を確認した上で、話を続けた。
「3人はすでに新文部をやめているのですが、春頃に『庄間由宇香』という怪しいアカウントが、AI翻案抜粋をPitterに投稿しようと言い始めたと言っていました。
新田さん。僕は、このアカウントが新田さんじゃないかと思ってます。結城先生が先に新文部に入って、先生に協力するために『庄間由宇香』という名前でCommuLinkに登録し、先生の招待を受けて新文部に入った。そして、予言の元になりそうなAI翻案抜粋文をPitterに投稿するよう促す書き込みをした。
昨日会った元新文部の3人は、Deeeeep解散予言の元になったAI翻案抜粋文も、庄間由宇香が書き込んだんじゃないかと言っていました。ただの憶測のようでしたが、僕もその可能性が高いと思っています。
あのAI翻案抜粋は、AI生成ではなく人間が作成したものと思われます。つまり、結城先生があの文章を考え、それを新田さんが新文部に書き込んだ。もしかしたら、もう書き込みは削除してるかもしれませんが」
これまでほとんど発言のなかった蒼君が理路整然と話す様子に、斉田さんは興味深そうな眼差しをスクリーン越しに向けていた。
「新田君、どうなの?」と佐伯部長が返答を促すと、彼は「惣領の言う通りです」と、うなだれていた顔をあげる。
「先生の翻案予言botに新文部のコミュニティ管理者から招待があって、先生が先に入会しました。でも、そのアカウントで発言するとすぐ翻案予言botだとバレてしまうので、俺が先生から招待を受ける形で『庄間由宇香』として入会したんです。3月くらいのことだったと思います」
文章講座の生徒に招待されたという、匠間の言葉は嘘だということだ。匠真は苛立ちを我慢しきれず、テーブルの下で貧乏揺すりしている。
「新田さん、AI翻案抜粋をPitterに投稿するようコミュニティで発言した理由はなんですか?」
「翻案予言botが抜粋文を投稿して、それを自分で予言解釈するというスタイルだとなかなか拡散されない。他人の投稿をリポストしたほうが拡散力があがる。新文部は2月くらいの時点でほとんど予言ばかり話題にするコミュニティになってたみたいだから、俺がちょっと書き込んだだけですぐにPitterに投稿しはじめた。今は、誰が次の予言に選ばれるか予想して楽しむようなアカウントだけが残ってる」
一希君は突然スクッと立ち上がり、「すいませんでした」とテーブルにぶつかりそうな勢いで頭を下げた。
「Deeeeepの予言元の文章は、惣領が言った通り私が新文部に書き込みました。先生は俺がPitterに作ってた捨て垢で投稿しろって言ったんですけど、内容が内容だから、なるべく出所がわからないようコミュニティに『知人に読ませてもらった翻案の抜粋』として書き込んだんです。Deeeeepの解散を予言してるように読めるってコメントもつけたらあっという間に盛り上がって、Pitterに投稿したのは全く無関係の、普通のコミュニティメンバーです。それと⋯⋯」
一希君が言い淀むと、合田部長がすかさず「はっきり言え」と促す。口調は厳しいが、終始心配そうな眼差しで見守っていた。
「拡散を促すように、Pitterに作ってた複数のアカウントでリポストしました。すでにアカウント削除してます」
佐伯部長は悩ましげに目を閉じると、やにわに立ち上がった。
「申し訳ありません。私の責任です」
佐伯部長が深々と頭を下げ、一希君と合田部長もそれにならい、私もそうした。蒼君が座ったままで低頭したのは、合田部長が彼の足を気遣って、立たないように肩を押さえつけていたからだ。
匠真はひとり、困惑した様子でうなだれていた。
会議室のU字型テーブルには、右端に佐伯部長が座っていた。彼女が立ち上がると、画面の3人の視線が入室者を探すように左へと動く。
「結城先生、お待ちしていました。わざわざご足労いただきありがとうございます」
佐伯部長の隣にいた合田部長と、少し離れた位置に座る一希君も腰を浮かせ、ペコッと頭を下げる。
「結城先生は、新田の隣にお座りください」
スクリーンの右下の枠には会議室の様子が映し出されている。佐伯部長が指定した席はまさに画像の正面。匠真は「SLNの人もだなんて聞いてない」と小声で私に文句を言ったが、背中を押すと大人しく一希君の隣に向かった。そして、佐伯部長と合田部長、前方にあるカメラに向かってお辞儀をしてから着席する。
「惣領と本宮さんはこっち。糸井部長は電話応対で席を外してる」
合田部長に手招きされ、蒼君は部長の隣に、私は蒼君と一希君の間に座る。全員が席につくと、佐伯部長から全員の簡単な紹介がされた。ハヤト君と砂川さんの間にいるのは、スターライト・ネクスト社員でリスクマネジメント担当の斉田さんということだった。
その後はすぐに本題に入り、佐伯部長から一希君の聴取内容が時系列で説明される。質問は適宜受け付けていたが、匠真には「あとで発言する時間を設けます」と言って口を挟ませなかった。
質問のほとんどは斉田さんから。屋上、執務室に続いて同じ説明をさせられている一希君を少々気の毒に思いながら見守っていると、蒼君が顔を近づけて「理久さん」と囁く。
「小山内さんがここにいたら、結城先生の心理状態を分析してもらえたかもしれませんね」
こんな時に雑談をするようなタイプでもないのにと不思議に思いながら、私は「分析するまでもないんじゃない?」と匠真の横顔をうかがう。向こうもチラとこちらを見たようだった。
「あ……、蒼君、もしかしてわざとやってる?」
「何をですか?」
「匠真を挑発してるのかと思って」
「挑発じゃなくて牽制です。⋯⋯イテッ」
どうやら、合田部長が𠮟責代わりに蒼君の脛を蹴ったようだった。私と蒼君のヒソヒソ話はスクリーンに映っており、佐伯部長もこちらを見ている。
「惣領君、何か気になることがある? 新田君からスマホを預かってたみたいだけど」
「えっ」と声を漏らしたのは匠真だった。一希君は気まずそうに匠真から目をそらしている。
「スマホは預かりましたけど、中身は確認してません。プライバシー保護の観点から適切ではないので」
今度は「えっ」と一希君が声をあげた。
「俺がいいって言ったんだから、調べればいいのに」
「調べるとなると本格的にやらないと、新田さんならサッと見て怪しまれるようなものは残してないでしょう?」
図星だったのか、一希君は少々バツが悪そうな顔。蒼君は、「あっ、でも」と別の話を始めた。
「僕からひとつ報告しておきたいことがあります。
ライブ後の事件については報告しましたが、ライブ前のことについて言い忘れていたことがありました。CommuLinkにあるAI翻案コミュニティ『新文部』の元メンバー3人と接触し、そのうち1人が、以前Pitterで話題になった見重豪雨を予言したとされるAI翻案抜粋の著作権者でした」
佐伯部長と合田部長は表情に驚きが見られたが、直接的にはライブ事件と関係ないせいか、SLN側3人は話の成り行きを見守っている。蒼君は参加者の反応を確認した上で、話を続けた。
「3人はすでに新文部をやめているのですが、春頃に『庄間由宇香』という怪しいアカウントが、AI翻案抜粋をPitterに投稿しようと言い始めたと言っていました。
新田さん。僕は、このアカウントが新田さんじゃないかと思ってます。結城先生が先に新文部に入って、先生に協力するために『庄間由宇香』という名前でCommuLinkに登録し、先生の招待を受けて新文部に入った。そして、予言の元になりそうなAI翻案抜粋文をPitterに投稿するよう促す書き込みをした。
昨日会った元新文部の3人は、Deeeeep解散予言の元になったAI翻案抜粋文も、庄間由宇香が書き込んだんじゃないかと言っていました。ただの憶測のようでしたが、僕もその可能性が高いと思っています。
あのAI翻案抜粋は、AI生成ではなく人間が作成したものと思われます。つまり、結城先生があの文章を考え、それを新田さんが新文部に書き込んだ。もしかしたら、もう書き込みは削除してるかもしれませんが」
これまでほとんど発言のなかった蒼君が理路整然と話す様子に、斉田さんは興味深そうな眼差しをスクリーン越しに向けていた。
「新田君、どうなの?」と佐伯部長が返答を促すと、彼は「惣領の言う通りです」と、うなだれていた顔をあげる。
「先生の翻案予言botに新文部のコミュニティ管理者から招待があって、先生が先に入会しました。でも、そのアカウントで発言するとすぐ翻案予言botだとバレてしまうので、俺が先生から招待を受ける形で『庄間由宇香』として入会したんです。3月くらいのことだったと思います」
文章講座の生徒に招待されたという、匠間の言葉は嘘だということだ。匠真は苛立ちを我慢しきれず、テーブルの下で貧乏揺すりしている。
「新田さん、AI翻案抜粋をPitterに投稿するようコミュニティで発言した理由はなんですか?」
「翻案予言botが抜粋文を投稿して、それを自分で予言解釈するというスタイルだとなかなか拡散されない。他人の投稿をリポストしたほうが拡散力があがる。新文部は2月くらいの時点でほとんど予言ばかり話題にするコミュニティになってたみたいだから、俺がちょっと書き込んだだけですぐにPitterに投稿しはじめた。今は、誰が次の予言に選ばれるか予想して楽しむようなアカウントだけが残ってる」
一希君は突然スクッと立ち上がり、「すいませんでした」とテーブルにぶつかりそうな勢いで頭を下げた。
「Deeeeepの予言元の文章は、惣領が言った通り私が新文部に書き込みました。先生は俺がPitterに作ってた捨て垢で投稿しろって言ったんですけど、内容が内容だから、なるべく出所がわからないようコミュニティに『知人に読ませてもらった翻案の抜粋』として書き込んだんです。Deeeeepの解散を予言してるように読めるってコメントもつけたらあっという間に盛り上がって、Pitterに投稿したのは全く無関係の、普通のコミュニティメンバーです。それと⋯⋯」
一希君が言い淀むと、合田部長がすかさず「はっきり言え」と促す。口調は厳しいが、終始心配そうな眼差しで見守っていた。
「拡散を促すように、Pitterに作ってた複数のアカウントでリポストしました。すでにアカウント削除してます」
佐伯部長は悩ましげに目を閉じると、やにわに立ち上がった。
「申し訳ありません。私の責任です」
佐伯部長が深々と頭を下げ、一希君と合田部長もそれにならい、私もそうした。蒼君が座ったままで低頭したのは、合田部長が彼の足を気遣って、立たないように肩を押さえつけていたからだ。
匠真はひとり、困惑した様子でうなだれていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる