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図書室での甘い時間
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新入部員がそれぞれに入っていった中でも他にも生徒たちにはいろいろと役割がある。
そう、部活はもちろん、役員会、そしてクラスの役割……
役員会が免除されるのは唯一生徒会のみ。それ以外は何かしらの役員に配属される。たとえそれが部活内での部長であったとしても例外ではなかった。そう、一花が図書委員の様に…
この日の放課後、一花は図書委員の当番の為に部活を休み、図書室にこもっていた。そうは言っても放課後の図書室。そうそう人は来ることも無く、まばらだった。
「…あーぁあ…なんだかんだでちょっと暇なタイミングの当番なんだよなぁ…」
貸出、そして返却の受付だけでほぼ終わる。本来は二人体制でやる当番であったものの、相方は本日休みという事もあって図書の整理もしに行くことが出来ずに受付に座っていたのだ。
「…じゃぁ…この際だからお茶会の予定でも組んでみようかな…」
いつでも部活の事を考えていた。しかしそうなるとどうしても考えてしまうのは隼の事だった。
「…ハァ…やっぱり彼女とか…居るよなぁ…」
「誰がですか?」
「…そりゃ…って…え?!」
声のする方に顔を上げて視線を送るとそこには隼が立っていた。
「…なんで…!いつから?!」
「シー…図書委員でしょう?静かにしてください」
「…ッッ」
幸いにして他に生徒は誰もおらず…といったタイミングだった。
「…でも何でここに…?今日生徒会終わったら部活に行くはずだったでしょ?」
「はい。ただ、六月の弓道部の試合が終わるまではどちらにしても会長がいないので…生徒会自体の集まりはないんですよ。」
「だったら茶道部に行ってください」
「クス…そうも思ったのですが、借りてた本の返却に。」
そう言ってそっと一冊の本を差し出した隼。一昨日借りたばかりの図書の返却に一花は問いかけた。
「…もう返却でいいの?」
「えぇ、もう読んでしまいましたし。」
「…早くない?」
「そうでしょうか。」
「じゃぁ、ありがとうございます」
「はい」
「……桐生君?」
「なんでしょうか?」
「部活…」
「その前に結城先輩のさっきの一言が気になって部活どころじゃありませんよ」
「…さっきのって…?」
「ほら、言ってたじゃないですか。彼女いるんだろうなって…」
「へぇっ?!」
「だから声。大きいですって…」
「…だって…」
「ん?気にしたらいけない所でした?」
「……それは…」
「誰の事なのかなって僕は気になりますけどね」
「…どうして?」
「どうしてって…それ、聞きます?」
そう言えば隼は受付の机に凭れかかる様にして軽く腰掛け、上から座る一花を見下ろした。
「好きだからですよ。」
「…え?」
「えって言われてもちょっと困りますけど…」
しかし一花を見つめる隼の視線は何よりも優しいものだった。そんな中でその優しさに戸惑いすら見せた一花。聞き間違いかと思ってしまうほどだった。
「…あの…桐生君?私…ちょっとボケてるのかも…」
「何がですか?」
「だって…桐生君が私を好きって聞こえた気がして…」
「気じゃないですよ。好きって言ったんです。」
「…ほんと…?」
「はい。なので結城先輩の好きな人っていうのが気になるって事ですよ」
「…それは…」
「それで?会長ですか?」
「なんでそこで紫音なの?紫音は好きだけど…それでも友達としてしか思ってない…」
「…では誰でしょうね」
「……ッッ」
もう告白してもデキレースになっているにもかかわらず、一花はその思いを伝えるのに時間がかかってしまう。
「…あの…」
「はい」
「…私年上だし」
「たったの一年でしょう」
「…それに…なんていうか…」
「それで?僕の告白の返事は聞かせてもらえるのでしょうか?」
「……桐生君…」
「なんでしょうか」
「…私も…ずっと好きでした…」
そうようやく伝える一花。それを聞いてゆっくりと腰を上げた隼は正面に立ち、嬉しそうに笑いかける。
「…ようやく聞けました。」
「…え?」
「気付いてないと思ってましたか?」
「…だって…え、…その…」
「僕だって出来る事なら勝算のないレースはしたくない方なんです。」
「…勝算って…」
「僕もずっと好きだったんですよ。でもあなたの心が僕に向くまで…言わない様にしようと思ってたんです。でも意外と早い段階だったけど…それでもタイミングを逃してずるずると来てしまってましたから…」
「…ッッ」
「でもよかった。」
「え?」
「僕が言わない間に、結城先輩の心が他に移らないでいてくれて…」
そう笑う隼の表情は今まで見たどの顔よりも穏やかに感じた。そのとき、図書室の扉がガチャリと開いた。
「遅くなってすみません、あの、まだ返却って間に合いますか?」
「はい、大丈夫ですよ!」
すっと隼がそのカウンター前を開けると申し訳なさそうに女子生徒もぺこりと頭を下げて一花の前に本を差し出す。
「ありがとうございます」
「いえ、失礼します…」
何度も頭を下げてその女性とはタタッと走って図書室を後にした。
「…そうだ…」
「え?」
「僕の事、名字から名前に呼び変えてくれても構いませんので」
「……・・ッ?!」
「少なくとも僕は名前で呼びたいですけどね、一花って」
「…ッ…ま、って…その…」
キャパを一気に超えたのだろう。顔を真っ赤にしてテーブルに突っ伏してしまう一花だった。そんな相手の頭をそっとひと撫ですれば『部活に行ってきます』と言い残して図書室を隼は後にしていく。
「てか…ずるい…こんなの…」
そう呟きながら一花は雅にメールをしだした。
『帰りに話がある…どうしよう…』
そう入れれば当然ながら返事は来ない。雅もまた部活中だったのだ。それでも図書委員の仕事を終えて、一花は道場に向かっていった。部活は終わりの時間だというのは解っている。それでも雅は道場に残っているだろうから…と思っていたのだ。
「…あ、やっぱり…クスクス…」
邪魔をしない様にとカラカラ…と扉を開ければそこには広くも見える場内に立った二つの姿が残っている。
「…あ、れ?」
「どうかしたか?……一花か、珍しいな」
「え、何?どうかした?!」
「…ごめん…邪魔する気はなくて…」
「え、何々?」
「終わるまで待ってる!」
「ならあと三本で片付けるぞ」
「…分かった…」
そう紫音のひと言で雅もまた気合を入れ直して弓を構える。その雅の前には前と同様に紫音が立って一緒に弓を構えている。
綺麗に三本を打ち終えると、後片付けをして二人は上がっていく。
「おい、」
「え、何?」
「鍵は俺が返しとくから。一花と帰ってろ」
「…え、でも…」
「いいから」
「分かった、ありがと紫音」
そう言うと袴のままに雅は鞄を持って一花に声をかけた。
「…ごめんね?遅くなって…どうかしたの?」
「…あの…どうでもいい事なのかもしれないんだけど…」
「うんうん、何?」
「……私ね…その…付き合う事になった…」
「え、待って…でも…一花の好きな人って…桐生君だよね…他の人で妥協するってどうかしたの…?」
「…違う…その…」
「え、っと…もしかして…」
「そう、桐生君と…」
「本当に?!」
「シー!!声が大きい!」
「あ、ごめん…でもそうだったんだ!え、いついつ?」
「さっき。私今日図書当番の日で…その時に桐生君が本返しに来て…その時に…」
「誰も居なかったって事?」
「うん」
「でも告白成功してよかったね!」
「えと、ちょっと違くて…」
そう言えば一花は隼人から告白してきたこと、ずっとお互い好きだったことを伝えた。
「…えー、いいなぁ…でも、おめでと!よかったね!」
「ありがと、雅もうまく行くといいね…」
「私は…諦めてる感じが強すぎて…」
「…そう言っても」
「青木君の事は好きだけど…遊びでもいいっていうのは違うから…だったら可能性めっちゃ低いでしょ…」
「…んー…」
「あ、でも一花がそんなに悩まないでよ。幸せなんだから!」
にこにこと自分の事の様に喜ぶ雅に一花は救われたのだった。
そう、部活はもちろん、役員会、そしてクラスの役割……
役員会が免除されるのは唯一生徒会のみ。それ以外は何かしらの役員に配属される。たとえそれが部活内での部長であったとしても例外ではなかった。そう、一花が図書委員の様に…
この日の放課後、一花は図書委員の当番の為に部活を休み、図書室にこもっていた。そうは言っても放課後の図書室。そうそう人は来ることも無く、まばらだった。
「…あーぁあ…なんだかんだでちょっと暇なタイミングの当番なんだよなぁ…」
貸出、そして返却の受付だけでほぼ終わる。本来は二人体制でやる当番であったものの、相方は本日休みという事もあって図書の整理もしに行くことが出来ずに受付に座っていたのだ。
「…じゃぁ…この際だからお茶会の予定でも組んでみようかな…」
いつでも部活の事を考えていた。しかしそうなるとどうしても考えてしまうのは隼の事だった。
「…ハァ…やっぱり彼女とか…居るよなぁ…」
「誰がですか?」
「…そりゃ…って…え?!」
声のする方に顔を上げて視線を送るとそこには隼が立っていた。
「…なんで…!いつから?!」
「シー…図書委員でしょう?静かにしてください」
「…ッッ」
幸いにして他に生徒は誰もおらず…といったタイミングだった。
「…でも何でここに…?今日生徒会終わったら部活に行くはずだったでしょ?」
「はい。ただ、六月の弓道部の試合が終わるまではどちらにしても会長がいないので…生徒会自体の集まりはないんですよ。」
「だったら茶道部に行ってください」
「クス…そうも思ったのですが、借りてた本の返却に。」
そう言ってそっと一冊の本を差し出した隼。一昨日借りたばかりの図書の返却に一花は問いかけた。
「…もう返却でいいの?」
「えぇ、もう読んでしまいましたし。」
「…早くない?」
「そうでしょうか。」
「じゃぁ、ありがとうございます」
「はい」
「……桐生君?」
「なんでしょうか?」
「部活…」
「その前に結城先輩のさっきの一言が気になって部活どころじゃありませんよ」
「…さっきのって…?」
「ほら、言ってたじゃないですか。彼女いるんだろうなって…」
「へぇっ?!」
「だから声。大きいですって…」
「…だって…」
「ん?気にしたらいけない所でした?」
「……それは…」
「誰の事なのかなって僕は気になりますけどね」
「…どうして?」
「どうしてって…それ、聞きます?」
そう言えば隼は受付の机に凭れかかる様にして軽く腰掛け、上から座る一花を見下ろした。
「好きだからですよ。」
「…え?」
「えって言われてもちょっと困りますけど…」
しかし一花を見つめる隼の視線は何よりも優しいものだった。そんな中でその優しさに戸惑いすら見せた一花。聞き間違いかと思ってしまうほどだった。
「…あの…桐生君?私…ちょっとボケてるのかも…」
「何がですか?」
「だって…桐生君が私を好きって聞こえた気がして…」
「気じゃないですよ。好きって言ったんです。」
「…ほんと…?」
「はい。なので結城先輩の好きな人っていうのが気になるって事ですよ」
「…それは…」
「それで?会長ですか?」
「なんでそこで紫音なの?紫音は好きだけど…それでも友達としてしか思ってない…」
「…では誰でしょうね」
「……ッッ」
もう告白してもデキレースになっているにもかかわらず、一花はその思いを伝えるのに時間がかかってしまう。
「…あの…」
「はい」
「…私年上だし」
「たったの一年でしょう」
「…それに…なんていうか…」
「それで?僕の告白の返事は聞かせてもらえるのでしょうか?」
「……桐生君…」
「なんでしょうか」
「…私も…ずっと好きでした…」
そうようやく伝える一花。それを聞いてゆっくりと腰を上げた隼は正面に立ち、嬉しそうに笑いかける。
「…ようやく聞けました。」
「…え?」
「気付いてないと思ってましたか?」
「…だって…え、…その…」
「僕だって出来る事なら勝算のないレースはしたくない方なんです。」
「…勝算って…」
「僕もずっと好きだったんですよ。でもあなたの心が僕に向くまで…言わない様にしようと思ってたんです。でも意外と早い段階だったけど…それでもタイミングを逃してずるずると来てしまってましたから…」
「…ッッ」
「でもよかった。」
「え?」
「僕が言わない間に、結城先輩の心が他に移らないでいてくれて…」
そう笑う隼の表情は今まで見たどの顔よりも穏やかに感じた。そのとき、図書室の扉がガチャリと開いた。
「遅くなってすみません、あの、まだ返却って間に合いますか?」
「はい、大丈夫ですよ!」
すっと隼がそのカウンター前を開けると申し訳なさそうに女子生徒もぺこりと頭を下げて一花の前に本を差し出す。
「ありがとうございます」
「いえ、失礼します…」
何度も頭を下げてその女性とはタタッと走って図書室を後にした。
「…そうだ…」
「え?」
「僕の事、名字から名前に呼び変えてくれても構いませんので」
「……・・ッ?!」
「少なくとも僕は名前で呼びたいですけどね、一花って」
「…ッ…ま、って…その…」
キャパを一気に超えたのだろう。顔を真っ赤にしてテーブルに突っ伏してしまう一花だった。そんな相手の頭をそっとひと撫ですれば『部活に行ってきます』と言い残して図書室を隼は後にしていく。
「てか…ずるい…こんなの…」
そう呟きながら一花は雅にメールをしだした。
『帰りに話がある…どうしよう…』
そう入れれば当然ながら返事は来ない。雅もまた部活中だったのだ。それでも図書委員の仕事を終えて、一花は道場に向かっていった。部活は終わりの時間だというのは解っている。それでも雅は道場に残っているだろうから…と思っていたのだ。
「…あ、やっぱり…クスクス…」
邪魔をしない様にとカラカラ…と扉を開ければそこには広くも見える場内に立った二つの姿が残っている。
「…あ、れ?」
「どうかしたか?……一花か、珍しいな」
「え、何?どうかした?!」
「…ごめん…邪魔する気はなくて…」
「え、何々?」
「終わるまで待ってる!」
「ならあと三本で片付けるぞ」
「…分かった…」
そう紫音のひと言で雅もまた気合を入れ直して弓を構える。その雅の前には前と同様に紫音が立って一緒に弓を構えている。
綺麗に三本を打ち終えると、後片付けをして二人は上がっていく。
「おい、」
「え、何?」
「鍵は俺が返しとくから。一花と帰ってろ」
「…え、でも…」
「いいから」
「分かった、ありがと紫音」
そう言うと袴のままに雅は鞄を持って一花に声をかけた。
「…ごめんね?遅くなって…どうかしたの?」
「…あの…どうでもいい事なのかもしれないんだけど…」
「うんうん、何?」
「……私ね…その…付き合う事になった…」
「え、待って…でも…一花の好きな人って…桐生君だよね…他の人で妥協するってどうかしたの…?」
「…違う…その…」
「え、っと…もしかして…」
「そう、桐生君と…」
「本当に?!」
「シー!!声が大きい!」
「あ、ごめん…でもそうだったんだ!え、いついつ?」
「さっき。私今日図書当番の日で…その時に桐生君が本返しに来て…その時に…」
「誰も居なかったって事?」
「うん」
「でも告白成功してよかったね!」
「えと、ちょっと違くて…」
そう言えば一花は隼人から告白してきたこと、ずっとお互い好きだったことを伝えた。
「…えー、いいなぁ…でも、おめでと!よかったね!」
「ありがと、雅もうまく行くといいね…」
「私は…諦めてる感じが強すぎて…」
「…そう言っても」
「青木君の事は好きだけど…遊びでもいいっていうのは違うから…だったら可能性めっちゃ低いでしょ…」
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