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序幕・前編

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私の名前はオフィーリア、宮廷魔法使い兼国王陛下の愛人だった。
けれど陛下は悪政を敷いたせいで王子の一人に討たれ、私は巻き添えで死んだ。

はずだった。

でもなぜか生きている。

柔らかな色合いの調度品に囲まれた部屋のベッドで目覚めた私は必死に記憶を辿るが、死んだと思った所までしか覚えていない。

しかも何だか様子がおかしい。
部屋の中にある大きな鏡に写る私の姿は10代半ばの若い頃の自分だ。
30歳以上は若返っている。

これは今際の際の悪い夢だろうか?
古典的に頬をつねってみるけれど痛いので夢ではないらしい。

「どうしたものかしら?」

ひとまずこの部屋を出ようと思い、ドアの前まで行ってみて更におかしなことに気付いた。
ドアノブがビクともしない。
魔法でもかかっているのかと思ったけれど、それなら魔法の痕跡を感じるはずだ。
私の手に伝わるのは金属の冷たく固い質感だけ。

なぜ?と疑問に思った次の瞬間、ドアが開いた。
チャンスだと思って足を踏み出したら、なぜか後ろに下がってしまった。
1歩、2歩と後退りしてゾッとする。
自分の意思ではどうにもならない力を感じたからだ。

「何だ、もう目が覚めたのか。」

部屋に入ってきた男が少し驚いたように呟く、私は赤い髪と赤い瞳の大柄のその男に見覚えがあった。

「ルカス?まさか貴方なの?」
「そのまさかだ。で、生き返った感想はどうだオフィーリア?」

ルカスは陛下が戯れで奴隷商人から買った、魔人の血を引くという触れ込みの少年奴隷だった。
元々みなしごで孤児院で育ったが、10歳を迎えた辺りから徐々に髪と瞳の色が変化してきて気味悪がった孤児院側が奴隷商人に売ったのだという。
酷い話ではあるがそれも仕方のない話だった。

赤い髪と瞳は魔人の証で、彼らは気まぐれに人の世界に干渉して知恵を授けたかと思えば、疫病を流行らせたりと人間の理屈や倫理観が通用しない存在なのだ。

陛下がルカスを魔法の実験台にしようとしたので慌てて止めに入り、何とか宥めすかして私が彼の後見人になることを承知させた。
もしも本当に魔人の血を引いているなら、下手に扱えば彼らの怒りを買うことになる。
そうしたら最悪、国が滅ぶと思ったからだ。

後見人となった私はルカスに行儀作法から、普通の学問や魔法についてのありとあらゆる知識を授けた。
彼は何をやらせても飲み込みが早く、器用で習得するのが抜群に早かった。

「貴方が無事で良かったわ。ここはどこなの?私の身に何が起こったの?」
「ここは魔人達が住む場所でここは俺の家だ。ちなみにあんたはもう死んでる。」
「死んでる?冗談はやめて、笑えないわ。」

私が不快感を隠さずにそう返すとルカスはやれやれと言わんばかりにため息をついた。

「いいや、冗談抜きで死んでる。遺体をくすねてきて、ここでこねくり回して俺の血と精液を混ぜて仮の命を吹き込んだ。」
「血と精液!?そんなホムンクルスじゃあるまいし。」
「その通り、あんたはホムンクルスだ。いや、正確には意思を持つ肉人形かな?」

ルカスの言っていることが理解出来なくて、力無く床に座り込む。
それに合わせるように彼もしゃがんで私の顔を覗き込んだ。

「あの王子を上手く誑かしてあんたを巻き添えに出来たし、初めてホムンクルスもどきを作ったにしては上出来だし、やっぱり先生が良かったんだな。」
「何を言っているの・・・?」

誑かす?
ルカスが王子を焚きつけた?
そして私を殺させた?

「そんなに私のことが嫌いだったの?」
「は?何言ってるんだ?嫌いどころか狂うほど愛してるよ。」

そう言ってニコリと無邪気に笑う顔は、昔見た少年時代の彼と大して変わらなかった。
陛下が私とルカスとの関係を誤解し、嫉妬して暗殺させようとしているのを知って、秘密裏に彼を逃したのは確か15年ほど前、ルカスが16か17の時だった。

一緒に逃げようと言う彼を突き放し、私は陛下の元に残る事を選んだ。
不器用で弱いくせに強がってばかりいる彼の事を愛していたし、私がいれば彼を良い方向へ変えられると思っていたから。
でも、それは驕りでしかなかったと今では理解できる。
結局、彼は王の器ではなかったのだ。
本人もそれを理解していたからこそ、周囲から優秀な人材を遠ざけ恐怖でもって民衆を支配しようとした。

「どうして陛下まで殺したの?私が狙いなら私だけを殺せば良かったでしょう?」
「あの狂った愚王を生かしておいても誰も幸せにはならないだろ。それにあんたをずっと独り占めして縛りつけていた奴を何で生かしておかなきゃいけないんだ?」

ルカスは心底嫌そうな顔をして吐き捨てた。
しかしすぐに微笑んで私の頬を撫でる。

「オフィーリア、ようやく俺だけのものだ。魔法はもう使えないし、ここは魔人達の地で元いた場所には帰れない。あんたは俺に縋るしかないんだよ。俺と一緒に暮らして子供を産んでもらう。」
「子供?」
「そうだ。あぁ、拒むことは出来ないって分かるよな?あんたの体には俺の血と精液が混ざっているんだから。」

ホムンクルスは血と精液を与えた者の命令には逆らえないし、その者が死んだ時には一緒に息絶える。
作り方が本来とは異なるとしても理屈として私がホムンクルスに該当するなら、彼の命令には絶対に逆らえない。

「一体、どうして?何が貴方を変えてしまったの?昔はそんな酷い事を言うような子じゃなかったでしょ?優しい良い子だった。」
「俺は何も変わってない。優しくするのはあんたのことが好きだからだ。」

ルカスはそっと私を引き寄せてキスしようとした。
でも私は反射的に彼を突き飛ばしてしまった。
息子のように思ってきた子に迫られて、はいそうですかと受け入れられる余裕は今の私には無い。

「ルカス、こんなことダメよ。間違ってるわ。貴方には私より相応しい人が」
「黙れ。」
「ちょっ、離して!」

私の体は軽々と抱え上げられ、乱暴にベッドに放り投げられた。
慌てて体を起こそうとしたけれど、押さえつけられて身動きが取れない。
ルカスの爛々と輝く瞳が私を射抜かんばかりに見つめている。

「優しくどこぞの姫のように抱いてやろうと思ったが、やめた。あんたのその融通のきかない頭をぶっ壊してやる。」
「ひっ!」

ビリリ、と着ていた薄手の夜着を引き裂かれ、胸が露わになる。
空気に触れた肌寒さから粟立つ皮膚をルカスがそっとなぞった。

「命令だ、動くな。」

彼の言葉に従うように指一本動かすことができない。
命令だと言われてしまえば、解除の呪文が唱えられるまでその命令は有効なのだ。

「この胸をずっと触りたいと思っていた。」
「やぁ!」

片方の胸の先端を口に含まれ舐め回される感覚に、抵抗したいのに出来なくて涙が溢れる。
もう片方は指先で摘むように扱かれ、たまに強くつねられて喉から悲鳴が漏れた。

「それ、やめて、お願い・・・」
「何だ、胸は嫌なのか?じゃあこっちだな。」

体を起こしたルカスが私の両脚を持ち上げ左右に大きく開いた。

「いやぁ!見ないで!」
「見ないでどうする?あぁこちらは毛が生えてないんだな?俺は弄ってないから元々の体質か?全部丸見えでエロいな。」
「やめて!」
「やめない。クリトリスは小さめなのに陰唇は厚めとかたまらないな。ピンクのひだをヒクヒクさせて期待してるのか?」
「そんなのしてない、、、お願い何も言わないで。」

恥ずかしさで顔から火が出そうだ。
そんな私を見下ろしてルカスは嬉しそうに笑っている。

「今からこのクリトリスを腫れ上がるくらい吸って舐め回して、こっちの小さな穴に指を突っ込んで良いところを擦ってやる。」

やめてと繰り返し叫んでも全く聞き入れてもらえず、ルカスは宣言通りに私の下腹部に顔を埋め好きな様にいじくり回し始めた。
体を動かせないので押し寄せる快感を逃す術がなく、私はただ喘ぎ、やめてくれるように懇願するしかなかった。

「今は処女の体なのに敏感すぎるだろ。お堅いふりして中身は淫乱なメス犬だったなんて裏切られた気分だな。」
「ぁあっ、淫乱じゃ、なぃぃ。」
「嘘をつけ、中を擦るたびに俺の指をきゅうきゅう締め付けてるぞ。」
「やぁ!そこつねらないでぇぇ!」

体の中で最も敏感な部分をつねられて体がガクガクと震えた。

「クリトリスをつねられてイクなんて、淫乱以外の何ものでもないだろうが。なぁこの音聞こえるか?グチャグチャだぞ?」
「あっあぁ!いやっだめっ。」

つねられながら中を擦られると快感が脳髄を駆け巡り、目の前で火花が散るような錯覚に陥る。
慌てふためき喘ぐことしか出来ない私をルカスは執拗に責めた。

「もう指が2本も入った。指でこれなら俺のを入れたらどうなるんだろうな?」

新しいおもちゃを与えられた子供のような無邪気さとは裏腹に、私を見つめる瞳は飢えた獣のようにギラついている。

ふと指が抜かれて口づけられた。
舌で私の口腔を舐め私の舌を啜る、その柔らかな感触に気を取られた隙に下半身を引き裂かれるような衝撃が走った。
悲鳴はルカスの口づけに吸い取られるようにしてくぐもって消えた。

「何だこれ、あぁクソ!最高だな!」

体の中心を太い何かが貫いている。
叩きつける様に奥を抉られて言葉にならない悲鳴と涙が止まらない。

「あ"、い"だぃ、やだ・・・やめ、て。」
「やめないって言ってるだろ!」
「ひぎぃ!」

ごちゅんと最奥を突かれてひき潰したような悲鳴が漏れた。
痛みと恐怖で思考が止まる。

「ごぇ、なさい、たすけて、、、ゃだ。」
「ははっ、涙と涎でグチャグチャだ。そんな顔も可愛いな。俺ので死ぬほど突いてやるから早く俺の形を覚えろよ。」
「ごめ、なさ、、、いぎっ。」
「あんたの狭いココに俺のが入ってるのが見えるか?ほら命令だ、しっかり見てどうなってるか言え。」

ルカスは私の体を深く折りたたむようにして、結合部を見せつけてくる。
見たくないのに意思とは反対に首を傾けて見てしまう。
私の中に彼の驚くほど太いものが出入りしているのを見て卒倒しそうになるが、命令に従うしかない私はその様をそのまま口に出した。

「私の中に、ふ、太いのが入って、あぐっ!出て、あ"あ"っ、また入って。」

私が見たままを口に出すとルカスのペニスは震え質量を増した。

「そうだ、俺のであんたの中を犯してるんだ。ほら、根元まで全部入ってるのが見えるか?」
「み、見えるから。もう、やだ、言いたくない!」
「ダメだ。俺があんたの中を抉るたびに中から血と粘液が出てくるだろ?」
「うぅ、出てる。グチュグチュしながら出てるぅ。」
「ははは、利口なあんたの口から下品な台詞が出るのは最高だな。」

汗を滴らせながら艶っぽく笑うルカスは散々私にいやらしい事を言わせるとようやく満足したのか命令解除の呪文を唱えた。
凍りついたように動かなかった指先に力が入る。
何とかルカスを押し退けようとしたけれど、彼の体はびくともしない。

「何だ、まだ元気だな。心配して損した。」
「もぅ出し、て・・・」
「あぁ、今たっぷりと出してやる」
「ちがっ、あぁぁ!」

ルカスは激しく体を打ち付けると、私の奥に吐精した。
私の耳元に彼のはぁはぁという荒い息遣いが聞こえる。
どうしたらいいのか分からず、私はただただ涙を流した。

「そんなに嫌だったのか?でも諦めろよ、絶対に俺の子供を産んでもらうからな。」
「ごめんなさい、私は子供を産めない・・・。」

私は先天的に子供を授かれない体なのだ。
ルカスはそれを知らないはず、陛下だけが知っていて彼はそれでも構わないと言ってくれた。

「オフィーリア、あんたしばらく会わないうちに馬鹿になったな。まぁあの愚王の側で長い事過ごしたんじゃ無理もないか。あのな、俺は言ったぞ?あんたの体をこねくり回したって。今のあんたは若くて健康で子供を産むには最適の状態なんだよ。」

ルカスがニヤリと笑った。

「だから、あんたは大人しく俺に犯されてれば良いんだ。」
「ひっ!もういやぁぁ!」
「20年越しにようやく手に入れたんだ。一度で済むわけないだろ!」

勢いを取り戻したルカスは私の事などお構いなしに激しい抽挿を繰り返し始めた。
処女のこの体はもう限界で下半身は痛みに悲鳴を上げている。

「ルカ、あ"っぁぁ、痛い、助け、て。」
「今日は記念すべき日だからな!一生忘れられなくしてやる!」
「い"だぃぃ、噛まっ、なぃ、あ"あ"ぁ」

首筋にルカスの歯が食い込む。
噛みちぎられるんじゃないかと思うほど強く噛みつかれ、その上から舐められるとジンジンと痛んだ。
彼を引き剥がしたくても両手は彼に押さえ込まれて痛いほど握り締められている。

彼は一体どうしてしまったのだろう。
あの賢くて素直で優しい少年は夢か幻だったのだろうか。
何が彼をこんなふうにしてしまったのか。
私は何を間違えたのか。

「他の事を考える余裕があるのか?」

怒りを含んだ声が私を現実に引き戻した。
視線を向ければ、明らかに不機嫌な顔をしたルカスが私を見下ろしている。

「ごめ、なさぃ。」

叫び過ぎてかすれた声しか出ない。
脳裏に浮かぶ少年の姿が黒く塗りつぶされていく。
あの子はもうどこにもいないのだ。

「オフィーリア、命令だ。俺の上に乗って自分で激しく出し入れしろ。」
「いやぁ!!許してぇぇ!!」

喉が張り裂けんばかりに叫んでもルカスは命令を解除してくれなかった。
ベッドヘッドに寄りかかるように斜めに座ったルカスの上に跨らされる。
どこもかしこも痛くて、もう嫌なのに私の体は勝手に動き始める。

「あ"あ"ぁぁ!い"だい"!ごわれぅ!」
「壊れても治してやるから安心しろ。あぁ良いな、あんたが俺の上で娼婦みたいに腰を振ってるなんて夢みたいだ。それに両手が自由だから色々出来る。」
「い"い"!」

両方の胸の先端をぎゅっと潰すように引っ張られた。

「乳首を引っ張ると中が締まるな。ここを挟んでおく何かを今度用意しよう。一緒にクリトリスにも使えるやつがいいか?」
「あ"!あ"!い"らな、やあ"あ"!」

私の答えが気に入らなかったのか、ルカスが左手で私のクリトリスを目いっぱい摘み上げた。
痛みと衝撃で股の間から生暖かい液体がほとばしる。

「失禁するほど良かったのか?オフィーリア、あんた本当に最高だな。ほらもっと扱いてやるよ。」
「ら"めぇ!い"だい"!」
「いいぞ!もっとだ!中を締めろ!」
「あ"あぁあ"ぁぁ!」
「くっ。」

ルカスが吐精しても私の体は上下運動を止められず、グチャグチャとう卑猥な音と私の悲鳴だけが部屋に響く。
それを見てルカスは満足そうに命令解除の呪文を唱えた。
私はもう体を支えられず、ルカスの胸に倒れ込んだ。
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