社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します

湯崎noa

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第1章・綺麗なエルフ族の女の子

003:憧れの冒険者ギルド

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 俺はララトゥーナから貰った疲労無効の力で、ペースを上げても疲れがたまらない為に、半日で始まりの街に到着した。
 始まりの街・フェランテールは、革の防具や安い剣を腰につけた駆け出しの冒険者で ごった返している。


「ここが冒険始まりの地ですかぁ………感動しますね!!」

「そうですね。私も本で読んだだけなので、まさしく冒険者の卵が、いっぱい居て………ここから勇者とか出るんですかね」

「そういえば、この世界って魔王とかいるの?」


 この世界に勇者という概念があるのならば、もちろん魔王とかいてもおかしくないよな。


「この世界? 魔王なら何十年に、1回とかいうペースで、魔族の中から生まれますね………最後に出たのは30年前だったらしいです」

「そういう原理で現れるんだぁ………魔王って、やっぱり強い感じなの?」

「当たり前じゃないですか!! 全ての魔物を統べる王ですよ。弱かったら勇者なんて入りませんよ………とにかく冒険者ギルドに行きましょう!!」


 魔王は存在していた。
 そしてかなりの強敵だったらしい、まぁそれもそうか。
 これで魔王が弱かったら、それはそれで興醒めしてしまうから強い方が助かる限りだ。
 そんな話をしながらもエッタさんは、早く冒険者ギルドに行こうと俺の手を掴んで連れて行ってくれる。
 こんなに大胆だなんて俺は思っていなかったよ。


「エッタさん。こっちは冒険者ギルドみたいですけど、あっちのゴツい人たちばかりのは何ですか?」

「あっちは傭兵ギルドですね。傭兵ギルドは、冒険者ギルドとは異なり国に属するモノですね」

「それじゃあ冒険者ギルドは、国に属さずに世界各国の国々を出入りできるって認識で合ってる?」

「おおかた合ってますね」


 冒険者ギルドの隣には傭兵ギルドというのがあり、国に属して固定給が欲しい人は傭兵ギルドに入るらしい。
 固定給なんかよりも冒険者になって、世界各国の国に出入りする方が最高に良い!!
 そんな事を思いながらエッタさんに連れられて、冒険者ギルドの中に入ると、冒険者の卵たちで溢れかえっていた。


「こんなに人が、たくさんいるんだなぁ………」

「早速、受付で冒険者登録をしましょう!!」

「はいっ!!」


 早く冒険者になって世界を飛び回りたい!!
 俺は鼻息荒く受付に行くと、受付嬢は茶髪のロングでエッタさんまでとはいかないが、やはり美人は異世界でも受付とかやるんだなっと思った。


「本日は、どの様な用件でしょうか?」

「冒険者ギルドに登録したいんですけど、ここで合ってます?」

「はい。冒険者ギルドへの登録ですね………それでは、この用紙に必要事項を書いて下さい」


 緊張しながらも登録を伝えるとニコッと笑顔で微笑み。
 市役所かと間違えるくらいの必要書類を出して来て、俺は少し現実の世界に引き戻される。
 まぁ書類くらい書かされるわな。


「はい、書けましたっ!!」

「はい、確認しますね………大丈夫です。それでは冒険者カードの発行をいたします」


 冒険者カードは、言わば日本で言うところの本人確認書やパスポートだ。
 このカードがあれば本人確認が行われて、色々な国に入国する事ができるらしい。
 そして冒険者カードには、実績や持っているスキルの確認ができるので偽装などはできない様になっている。


「それでは、この冒険者カードに血を一滴垂らして下さい」

「血ですか!? そんな方法で、冒険者カードを作るとは………怖いもんなんですね」

「冒険に出たら、もっと怖い事がありますよぉ」


 冒険者カードを完成させる為には、自分の血を一滴垂らす必要があるらしく、日本だったら問題になってるな。
 とにかく駄々を捏ねていても仕方ないので、俺は剣先で少し指を切り血を垂らした。
 すると冒険者カードが光り輝いて、俺の名前やら種族やらスキルやらが浮き出て来た。


【ステータス】
 名前:ミナト=カインザール
 種族:人間
 称号:なし
 能力:オリジナルスキル『コピー』
    オリジナルスキル『言語翻訳』
 技術:炎魔法Level1、水魔法Level2、風魔法Level2
    闇魔法Level2、光魔法Level1
    土魔法Level2、斬撃魔法Level3
    高速移動魔法Level2
    筋力増強Level2、天気操作魔法Level2


 魔法のレベルはMAXがLevel6で、1番低くてLevel0であり剣術の様に訓練を続ければ、それなりのレベルになれるらしい。
 そして俺は触って人間の魔法やスキルをコピーできるが、魔法のレベルは触った人間のレベルに統一される。
 さらにややこしいのが、コピーした魔法を鍛えたところで魔法のレベルが上がる事はない。


「ミナト様…………凄いですね!? 全属性に才能があるなんて、見た事ないですよ!!」

「そ そうかなぁ?」


 やはり異世界的にも全属性を持っている人間はいないみたい。
 俺としてはチートって感覚はないけど、俺って最強の勇者になれるのかもしれない!?


「さすがに嬉しいからって、ニヤニヤしてるのは………ちょっと気持ち悪いですよ」

「な!? 気持ち悪いなんて酷いなぁ………」


 俺の心の内が表情に出てたみたいだ。
 出会ってから2度目の気持ち悪いをいただいたが、それ程は嫌な気持ちにならない。
 さすがは美人なエルフ様って言ったところか。


「この《Gランク》って言うのが、俺の現在のランクだよね?」

「そうですね。誰でもGランクからスタートして、F・E・D・C・B・A・S・SSという風に上がります」


 やはり異世界というところでチートかもしれない能力を持っていながらもGランクスタートだった。
 しかし冒険者カードを持つと、気持ちが引き締まって逆にニヤニヤが止まらなくなるなぁ。


「……さま………ミナト様っ!!」

「うぇ!? な なに!?」

「大丈夫ですか? 無事に冒険者登録は終わりましたよ」

「そ そっかそっか。意外にも簡単に終わるものたんだなぁ………それじゃあ冒険者ギルドに登録もできたし、エッタさんの妹を助けに王都へ行きますか!!」

「それですけど、今日は夕暮れになって来ているので、宿屋に泊まって明日出発しましょうか」


 宿屋に泊まる!? もしかして俺と、エッタさんは同じ部屋になるのではないか………期待せざるを得ない!!
 そんな俺の心を見透かしている様に、エッタさんは汚いものを見る目で嘲笑っていた………。


「もちろん部屋は別々にしてもらいます!!」

「それは良いけど、俺の所持金ってシスターたちから貰った雀の涙しかないよ? エッタさんは、お金持ってるの?」

「うっ!! 確かに奴隷で、お金なんて持ってるわけありませんでした………そうですか。同じ部屋に泊まらないと、ミナト様に迷惑がかかってしまいますよね」


 ここに来て駆け出しゆえの貧乏人感謝する日が来るとは。
 奴隷になったエッタさんが、お金を持っているわけもなく俺もシスターたちから貰った餞別の僅かしかない。
 それならば同じ部屋に泊まって経費をうかそうと、ブラック企業で働いていた時の思考が出て来てしまっている。


「まっ。飯代を少し節約すれば、宿の2部屋くらいは余裕だよ」

「あっいや……大丈夫です………」

「大丈夫? 何が大丈夫なの?」

「同じ部屋でも大丈夫です!! よく考えてみたら、お金を節約するのは大切な事ですから………」


 なんという事だろうか。
 まさかのエッタさんの方から同部屋を了承してくれた。
 異世界生活15年目にして、美しいエルフさんとの同部屋宿泊が叶ってしまった!!
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