社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します

湯崎noa

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第4章・ロリっ子な吸血鬼の女の子

184:格上

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 ブギーマンはルイちゃんを、オリジナルスキルと鉄拳の合わせ技で殴り飛ばした。俺が急いで駆け寄ると、腹にはクッキリとブギーマンの拳の跡が残っている。


「ルイちゃんに何してくれてんだ!! 女の子の体に傷を付けやがって!!」

「最初に手を出したのは、そっちじゃないのか? 四本刀を殺した上に、そのガキを俺の方へと向かわせた」


 ここまで正論を言われてしまったら、さすがの俺だって言い返す事はしない。しかし俺のルイちゃんに、傷を付けたという事実は変わらないので、それなりの代償は受けてもらおうとイローナちゃんにルイちゃんを任せて拳を構えるのである。


「その四本刀の仇を取りたいってんなら俺が相手になってやるよ。こっちもルイちゃんと、ローズちゃんの心臓の為に命賭けて闘ってやるよ」

「その覚悟は褒めてやる。命を賭けるというのならば、それなりには強いんだろうな? ただの雑魚が、命を賭けるとか笑えない冗談を言っているのならば、ムシャクシャしてくるんだが」

「そう思うのなら………試してみろ!!」


 俺はブギーマンに向かって飛び出す。高速移動魔法を使ったので、それなりに速いつもりではあったが、その速さをブギーマンは瞬時に見極められてしまう。
 俺の拳がブギーマンの顔を捉えようとした時に、ブギーマンの体が異様なまでの熱波が出た。これがオリジナルスキルのオーバーヒートであり、その熱波では簡単に近づく事ができずに俺は後ろに下がって距離を取る。


「体の熱を操るなんて大した事ないと思ったけど、それなりに使い方次第で変わるって事か………」

「当たり前だ。どれだけ強い能力でも、使用者が弱ければオリジナルスキルだって弱くなる。しかし弱いオリジナルスキルでも、使い手次第で強くもなる」

「それには一理あるが………それなら、こっちも色々なオリジナルスキルを見せてやるよ!!」

・オリジナルスキル『爆破人間ボマー


 俺は地面に転がっている瓦礫を触って、ブギーマンに向けて投げつけるのである。そしてそれをブギーマンが殴って壊そうとした時に俺は瓦礫を爆発させる。


「面白いスキルだな………おっとそう簡単に、そんな攻撃が当たると思うなよ」

「ちっ。さすがに、こんな奇襲じゃあ攻撃は当てられないか………」


 爆発で生まれた煙幕を利用して、俺はバイソンになってブギーマンに殴りかかる。しかしブギーマンは、それを身軽に後ろに飛んで避ける。さすがに、これくらいの奇襲でブギーマンに攻撃は当てられないか。
 そして俺が攻めたので、今度はブギーマンの方から俺に向かって飛んでくる。ブギーマンの速度は、想定よりも速くて顔の前にギリギリで防ごうとした時に、ブギーマンは腰を入れて鉄拳を打つ。


「うゔ!? ゴホッゴホッ………」

「ミナト殿っ!?」

「大丈夫っ!! 大丈夫だよ………」


 俺はブギーマンの鉄拳を、防ぐ事なくボディに喰らって地面に崩れ落ちる。俺もスマイリー戦の時に鉄拳を使ったが、オーラを操って行う熟練の人間であるブギーマンの鉄拳とは違いがあり過ぎる。
 こんな威力が出るのかと敵ながらに、ブギーマンの鉄拳は賞賛に値するだろう。俺が崩れ落ちた事で、ルイちゃんは心配して声をかけてくれるが、心配させまいと手を挙げて心配いらないと笑顔で返す。


「おぉ普通の人間ならば、この1発で沈むところではあるが立ち上がれるとは………まぁまぁな強さだろうな」

「こんな良いのをくれた礼をしてやらなきゃな。それじゃあ俺も良いのをやってやるよ!!」

・オリジナルスキル『影絵動物シャドー・アニマル

「なっ!? これはスマイリーのオリジナルスキルじゃないか………お前、スマイリーのスキルを奪ったな」

「奪ったんじゃない。アイツのスキルをコピーして、俺が引き継いだんだ」


 俺はブギーマンに、スマイリーのオリジナルスキルであるシャドー・アニマルの狼を見せびらかす。ブギーマンは四本刀のスマイリーのオリジナルスキルを奪ったのかと、声を荒げて怒っているように見える。
 しかし俺はスマイリーから奪ったのではなく、スマイリーからスキルをコピーして死ぬ際に引き継いだのだと答える。そんな答えを求めていたのではないので、ブギーマンは全身から殺気のオーラを出している。


「こんなのを俺に見せるなんて、ただの挑発行為じゃないか………それならあえて乗ってやる」

「望むところだっ!!」


 ブギーマンにスマイリーのスキルを、見せつけるなんて挑発行為じゃないかという。そしてブギーマンは、その挑発行為に乗ってやると言った。明らかに怒り心頭で俺を殺したがっているというのが、全身から溢れ出しているのである。
 その言葉通りにブギーマンは、俺に向かって飛び出してくるので俺も身構えて対応しようとする。ブギーマンはパンチを出してから、次のパンチが飛んでくるまでのペースが尋常ではない。


「こんなに速いのかよ………」

「まだまだ速くなるぞ!!」


 俺はブギーマンの滝のような攻撃を、捌くのに手間取って全身から汗が吹き出してくる。あまりにも激しい攻撃なので、目を一杯一杯使って攻撃の場所を予測しようとするが速さが速さなので追いつかなくなる。
 そして次第にブギーマンの攻撃が、俺の体を掠り始めてしまいには攻撃が体を捉えるようになる。俺の防御が意味をなさなくなり、ノーガードのサンドバック状態になってしまったのである。


「このまま全身砕いて死ねぇ!!」


 俺の意識が遠くなり始めている時に、ブギーマンはトドメを刺そうとした動き出した。そのタイミングで、止めに入るかのようにローズちゃんが、ブギーマンに向かって斬りかかるのである。


「おっとっと危ないところだった………雷魔法の使い手もいるとは、ただの冒険者じゃなさそうだな」

「これ以上、ミナトをサンドバックのようにはさせぬ」

「ただの1対1じゃあ私なんて勝負にならないけど、2人がかりならやれる………」


 ブギーマンは俺から離れる事によって、ローズちゃんの攻撃を避ける。その着地地点に目掛けイローナちゃんは絶妙なタイミングで雷魔法を打つが、危険察知能力が高いのか分からないが、ブギーマンはイローナちゃんの雷魔法を避けて称賛する。


「2人がかりで、このブギーマンを倒せると思っているのか? そんなにギルド・ボガードのボスが、安く見えているようだな………その誤算をした自分を後悔させてやるよ」

「それは、こっちのセリフじゃ。貴様らが、誰の何を奪ったのかを理解させてやろう………イローナよ。共闘なんてした事はないが、手を貸してもらうぞ」

「もちろんミナトたちを殺されたくないから手を貸してあげる………」


 ブギーマンは両手を広げて自分を大きく見せながら、ギルド・ボガードのボスが安く見えているのかと言って自分たちは素晴らしい集団なのだという。
 そんなブギーマンに対して、ローズちゃんは珍しくイローナに共闘しようじゃないかと提案する。イローナちゃんは、俺たちを死なせたくないからローズちゃんに手を貸してあげると共闘を受け入れるのである。
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