社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します

湯崎noa

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第4章・ロリっ子な吸血鬼の女の子

194:村で起きた事

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 道端で頭から血を流して倒れていた少女を手当てし、馬車の中に運んで寝かせる事にした。
 今は寝かせて回復させるのが先決で、回復してから詳しい話を聞く事にしよう。何があって道端に、血を流して倒れていたのかを知る為に。


「どうする? このを連れたまま先に進めないよね」

「そうでござるな。この子をヤンリュウマウルまで連れて行くわけには行かなそうでござるよ」

「今日のところは、ここで野宿って事で………」

「そうだよねぇ。ローズちゃん、ここで1泊しても大丈夫かな?」

「ん? 問題はないんじゃないかのぉ? 別に焦っているわけじゃあるまいし」


 手当して話を聞くのは決まったが、この子を連れて先に進む事はできないので、今日はここで野宿する事にしたのである。先を急がなきゃいけないところだが、当の本人のローズちゃんが良いと言っているので、その言葉に甘えて少女が目が覚めるまで待機だ。
 野宿する事は決まったので、今日の夜にでも食べるものを確保する為にルイちゃんと俺で、山の中に入って食料を確保する事にした。その間に少女が目を覚ましても困るので、イローナちゃんを監視役を引き受ける。


「それで、ここの森って何が取れるんだろうね?」

「ミナト殿の周囲探知サーチを使ってみて、めぼしい奴を見つけるのはいかがでござる?」

「おぉそれは良いね!! それじゃあ使うね………何体かの反応が出た」


 森の中の生物を探す為に、コピーしたオリジナルスキルの1つサーチを使ってみる。すると周囲に数体の生物反応を感じ取った。
 それは鹿のようなモンスターと、レッドボアの存在を確認する事ができた。今晩の気分によって、狩るモンスターが変わってくる。


「今日は、どっちが食べたいとかってある? それによって狩る方が変わってくるんだけど」

「そうでござるなぁ。それなら鹿肉が食べたい気分でござるよ」

「それじゃあ鹿のモンスターを狩るか」


 ルイちゃんが鹿肉を食べたい気分だと言ってくれたので、今回はレットボアを見逃して鹿のモンスターを狩る事に決めたのである。
 サーチを頼りに鹿モンスターのところまで近寄って、ここはスパッと相手を斬る事ができる、ルイちゃんに任せてみる事にした。


「ここは任せるでござる!! モンスターとはいえども苦しませて死なせるのは武士の恥でござる!!」


 ルイちゃんは深く深呼吸をしてから、刀に手をやって狙いの鹿モンスターを目視する。そしてグッと刀を掴んで一瞬にして鹿モンスターに近寄ると、一気に首を刎ねて苦しませずに殺した。
 直ぐに俺も近寄って食べた時に、血生臭い匂いがしないように気に縛って逆さまにする。それによって頸動脈から血が流れ出て肉に血生臭さが無くなる。


「そんな技法があるとは知らなかったでござる!!」

「これをやるとやらないとでは、天と地ほどの差があるからねぇ。これで少しでも鹿肉が食べやすくなるよ」

「楽しみでござる!! 他の皆様が、ミナト殿の料理は美味しいのだと言ってたでござるからな!!」


 確かにルイちゃんとローズちゃん以外には、手料理を振る舞っていたなと思い出す。
 初めて俺の料理を食べてもらえるって思うと、2人には美味しい料理を食べさせてやりたいと思った。こういう気持ちが親心なのかと考えてしまっている。
 そんな事を考えている暇はないと気がついて、俺たちは今日の料理に会う食材を確保しに行く。


「これで十分でござるか?」

「うん。これだけ揃ったら、それなりに良い料理が作れそうで良かったよ。手伝ってくれてありがとうね」

「良いでござるよ!! このままタダ飯を食べるわけにもいかなかったでござるからな!!」


 俺たちは馬車があるところに戻ると、イローナちゃんが馬車の前でキョロキョロしているのを見つける。
 どうかしたのかと声をかけると、イローナちゃんは少女が目を覚ましたと伝えてくれた。「本当!?」と声が漏れてしまうくらいに驚いた。
 そのまま走って馬車のところまで行くと、確かに少女が上半身を起こして目を覚ましているのが見えた。


「だ 大丈夫かな? 頭がフラフラしたり、どこか痛かったりしない?」

「助けてくれたんですか?」

「あぁ君が道端に倒れてきたから、急いで手当して馬車に寝かせてたんだよ」


 少女は手当をしてくれたのかと確認すると、深々と座ったまま頭を下げて感謝を伝えてくれた。この状態で感謝を言えるのだから、そこまで深い後遺症とかが無さそうだと思って安心する。
 そして少し落ち着いたところで、俺たちは少女の身に何が起きたかの問題解明を解き明かそうとする。無理をさせたくはないが、危険なモンスターとかいるのは怖いので確認しなければいけない。


「どうして君は、あんなところで頭から血を流して倒れていたの? もしかして誰かに襲われてたのかな?」

「亜人種の人に襲われてたの………」

「え!? 亜人種に襲われていた………それって、どんな種類の奴ってのは分かるかな?」


 少女の説明によれば、ここから少し行ったところの村出身であると教えてくれた。
 昨日の夜に突然、亜人種が攻め込んできたのだという説明を受けた。それは本当なのかと思いながら、どんな亜人種にやられたのかと詳しく話をきく。


「あの見た目的には《狼人族》だったと思う。人数も4人で簡単に討伐できるかもって、お父さんたちや村の人たちが言ってた………」

「そんなわけないでござるよ。狼人族は亜人種の中でも群を抜いて、戦闘狂が多いとされてるでござるよ」

「そんなのに立ち向かいに行ったなんて、勇敢とは言わず無謀な突撃だったわけね………」


 どうやら襲われたのは狼人族にらしい。
 その狼人族は亜人種の中でもスピードと気性の荒さが目立つ種族らしい。
 そんな狼人族と戦闘経験の無い、一般人の村人が戦闘するなんて無理があるとイローナちゃんはいう。さすがの俺でも擁護する事がなく、戦闘する事なく逃げるのが最善の手だったと感想が決まった。
 まぁとにかく村人たちが、狼人族に対する対応の仕方を間違えたという結論が出たところで、そこから次の会話に進んでいくのである。


「それで君は村で唯一の生存者で良いの? でも、良く生き残る事ができたよなぁ………」

「お父さんと、お母さんが何とか逃がしてくれたから生き延びる事ができたの」

「そうわけだったのか。君の両親は自分の娘の為に、全力で頑張ったってわけだ………」


 少女が生き残った理由は、少女の両親が自分の命を張って助けてくれなのだと容易に理解できる。その話を仕方なくしたところで、少女は下を向いてドヨッのした雰囲気になって悲しい雰囲気を出している。
 やっぱり日にちが経っていないので、心の傷は相当深いみたいで、これ以上の詳しい話はトラウマを植え付ける事になりそうなのでやめた。


「まぁ詳しい話は、君が回復してからで良いからさ。でも、狼人族の脅威が無くなったわけじゃ無いし、安心し切るのはやめておいた方が良いかもね」

「ありがとうございます………」


 俺の忠告を少女は真剣に聞いてくれているみたいで、俺は少しだけ安心するのである。
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