7 / 41
2-3
しおりを挟む亜季はすでに精通もむかえており、夢精も経験していた。しかし、自慰というのはしたことがなかった。
したいとも思ったことがない。
それが今はどうだろう──。
すでに張り詰めた性器の先端からは透明な液体がだらだらと漏れ出ているようで、下着どころかパジャマのズボンまで股がびっしょりと濡れている。
おどおどとズボンと下着を下げると、見たこともないほどに自分の性器が立ちあがっていることに驚きと恐怖を感じる。
下ろしたパンツはおもらしでもしたかのようにぐしょぐしょに濡れている。
濡れているのは前だけではなく、尻の後ろまで……。
前から出た液が大量過ぎて、後ろまで濡らしたとはとても考えられない。後ろの穴……から何かが漏れている。
亜季はくらくらとする頭で必死に保健体育で習った第二性について思い出そうとした。
オメガは男性でも女性でも妊娠できる性だ。
発情期がきたということは、妊娠できる準備ができたということを示している。
だが、男性の場合は女性と違い、受精を自然に行う──つまり性器を挿入される器官が備わっておらず、代わりに……。
アナルがその代替となる。
思い出した亜季の頭に衝撃が走る。
どうしたらいいのかわからない。
抑制剤も見つからないし、何よりもう動けなかった。
動けないにもかかわらず、気が付くと亜季の両手は自分の性器を擦っていた。
「え……。え……?」
訳がわからない。
頭がぼーっとするなか、手だけが動き続けて性器を必死に擦っている。
「あ、あ、きもち、いい……」
身体が燃えるように熱い。
「あ、あ、でちゃ……」
亜季の初めての自慰行為だった。
吐精しても、性器を擦る手は止まらなかった。
「え、あ、な、なん……」
自分の手なのに自分で制御ができない。射精した直後の敏感になったペニスを力任せにごしごしと擦り上げた。
「あ、あ、あぁ……ん、ん」
火照る身体を持て余し、何度も何度も竿の先っぽをぐちゃぐちゃと音を立てて扱き続けた。だが、幾ら前を扱いても、何回射精しても、一向に熱がおさまらない。
泣きじゃくりながら、おさまらない勃起を夢中になって擦った。
前から吐き出される液は吐き尽くされて、壊れたように透明な液体をただただ溢し続けている。
後ろの穴からもとぷり、とぷりと液体が吐き出される感覚が腹と股を伝う。
火照って高熱のように熱いのに、身体の震えが止まらない。
パジャマが肌に触れるのですら、鳥肌が立つほど気持ちがいい。
亜季はパジャマの前のボタンを外してはだけさせた。すっかり夜になってしまった部屋の冷えた空気が気持ちいい。
パジャマの布がすでに芯をもって立ち上がった乳首に当たる。
「はぁあ、んぅ!」
腰から背骨に電撃が走ったように甘い痺れが駆け抜けた。
亜季は初めて自分の胸に手をやった。ぷっくりと膨れた乳首を親指と人差し指で摘まみ上げる。
「あぁああ!」
もう片方の手で握っていたペニスからとぷとぷとまた体液が溢れている。
身体とびくびくと悶えさせ、それでも手は乳首を弄ることに耽溺した。
「きもち、はぁ……」
声に出して呟くと、全身にその快楽が再認識される。
きゅうっと腹の奥が疼く。
おそるおそる下腹を撫で、その奥にある器官を確認する。
子宮──。
発情期が来たということは、ここに子種を欲しているということ……。
後ろの穴に手を伸ばし、誰も触れたことのないそこにそっと指先で触れる。
とどめどなく溢れだす愛液ですでにぐしょぐしょに濡れそぼり、挿入を今か今かと待ちわびて、卑猥な収縮を繰り返す。
亜季は思い切って自身の指を入れてみた。
にゅぷりという感覚とともに何の抵抗もなく受け入れる。
「ふ、あっ」
もう、亜季の頭には自分の身体の欲望に従うことしか残っていなかった。
最初に異変に気づいたのは、学校から帰宅した三男の夏輝だった。
家の扉を開けた瞬間から中に充満する甘ったるい匂い──。
オメガの発情した匂い。
発生源は分かりきっている。末っ子オメガ……亜季の部屋からに違いない。
140
あなたにおすすめの小説
六年目の恋、もう一度手をつなぐ
高穂もか
BL
幼なじみで恋人のつむぎと渉は互いにオメガ・アルファの親公認のカップルだ。
順調な交際も六年目――最近の渉はデートもしないし、手もつながなくなった。
「もう、おればっかりが好きなんやろか?」
馴ればっかりの関係に、寂しさを覚えるつむぎ。
そのうえ、渉は二人の通う高校にやってきた美貌の転校生・沙也にかまってばかりで。他のオメガには、優しく甘く接する恋人にもやもやしてしまう。
嫉妬をしても、「友達なんやから面倒なこというなって」と笑われ、遂にはお泊りまでしたと聞き……
「そっちがその気なら、もういい!」
堪忍袋の緒が切れたつむぎは、別れを切り出す。すると、渉は意外な反応を……?
倦怠期を乗り越えて、もう一度恋をする。幼なじみオメガバースBLです♡
大好きな婚約者を僕から自由にしてあげようと思った
こたま
BL
オメガの岡山智晴(ちはる)には婚約者がいる。祖父が友人同士であるアルファの香川大輝(だいき)だ。格好良くて優しい大輝には祖父同士が勝手に決めた相手より、自らで選んだ人と幸せになって欲しい。自分との婚約から解放して自由にしてあげようと思ったのだが…。ハッピーエンドオメガバースBLです。
βな俺は王太子に愛されてΩとなる
ふき
BL
王太子ユリウスの“運命”として幼い時から共にいるルカ。
けれど彼は、Ωではなくβだった。
それを知るのは、ユリウスただ一人。
真実を知りながら二人は、穏やかで、誰にも触れられない日々を過ごす。
だが、王太子としての責務が二人の運命を軋ませていく。
偽りとも言える関係の中で、それでも手を離さなかったのは――
愛か、執着か。
※性描写あり
※独自オメガバース設定あり
※ビッチングあり
のほほんオメガは、同期アルファの執着に気付いていませんでした
こたま
BL
オメガの品川拓海(しながわ たくみ)は、現在祖母宅で祖母と飼い猫とのほほんと暮らしている社会人のオメガだ。雇用機会均等法以来門戸の開かれたオメガ枠で某企業に就職している。同期のアルファで営業の高輪響矢(たかなわ きょうや)とは彼の営業サポートとして共に働いている。同期社会人同士のオメガバース、ハッピーエンドです。両片想い、後両想い。攻の愛が重めです。
オメガ大学生、溺愛アルファ社長に囲い込まれました
こたま
BL
あっ!脇道から出てきたハイヤーが僕の自転車の前輪にぶつかり、転倒してしまった。ハイヤーの後部座席に乗っていたのは若いアルファの社長である東条秀之だった。大学生の木村千尋は病院の特別室に入院し怪我の治療を受けた。退院の時期になったらなぜか自宅ではなく社長宅でお世話になることに。溺愛アルファ×可愛いオメガのハッピーエンドBLです。読んで頂きありがとうございます。今後随時追加更新するかもしれません。
大嫌いなアルファと結婚しまして
リミル
BL
面倒見のいい隠れSなα×アルファから転化したΩ
久世優生と神崎基城はアルファの幼馴染みで、互いのスペックを競い合うライバル同士でもあった。
パーティーの最中、基城は原因不明の体調不良に襲われ、第二性がアルファからオメガに転化したと告げられる。
オメガになったことで、優生に馬鹿にされるかと思えば、何故かプロポーズを申し込まれてしまい──!?
流れる星、どうかお願い
ハル
BL
羽水 結弦(うすい ゆずる)
オメガで高校中退の彼は国内の財閥の一つ、羽水本家の次男、羽水要と番になって約8年
高層マンションに住み、気兼ねなくスーパーで買い物をして好きな料理を食べられる。同じ性の人からすれば恵まれた生活をしている彼
そんな彼が夜、空を眺めて流れ星に祈る願いはただ一つ
”要が幸せになりますように”
オメガバースの世界を舞台にしたアルファ×オメガ
王道な関係の二人が織りなすラブストーリーをお楽しみに!
一応、更新していきますが、修正が入ることは多いので
ちょっと読みづらくなったら申し訳ないですが
お付き合いください!
当たり前の幸せ
ヒイロ
BL
結婚4年目で別れを決意する。長い間愛があると思っていた結婚だったが嫌われてるとは気付かずいたから。すれ違いからのハッピーエンド。オメガバース。よくある話。
初投稿なので色々矛盾などご容赦を。
ゆっくり更新します。
すみません名前変えました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる