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二度も逃げた理由はなんだったのか。
男娼に身を堕としたのはなんだったのか。
後悔していないわけではない。
ただ、苦しい生活だった……。
晴臣が最初に自分を探し出したときに、あんな試すような真似をせず、すぐに「末っ子オメガ」だと言っていれば……。
状況は変わっていただろうか──。
「晴兄さま……」
「亜季、愛している。どうか、もう逃げないでくれ。誰もお前を捨てたりしていない。父さんも母さんも、冬紀も夏樹も、みんなお前のことを愛しているし、ずっと心配していた。家に帰ろう」
亜季は混乱していた。明かされた真実に打ちのめされる。
素直に頷くことは出来なかった。
亜季にだってわかっていた。
晴臣に「大切にしたい」と言われたとき、馬鹿にして、報復してやろうと思っていたくせに、どうしても言えなかった理由を──。
楽しかったのだ。
客とスタッフとしてでも、再び晴臣と過ごす日々が。
好きだったのだ。
晴臣が以前と変わらない様子で与えてくれる優しさが。
それがずっと続けば良いと思ってしまったから──。
「末っ子オメガ」だと言えなかった。
亜季だって心の底ではわかっていた。
晴臣の子どもだとわかっていても、それでも志希を産んだ理由を──。
病院に行って妊娠を告げられた時、堕そうなどと少しも思わなかった理由を──。
亜季もあの日々を過ごす間に、自分の兄としてではなく、愛してしまったのだ。晴臣のことを……。
だからこそ逃げた。
真実を告げたときに、晴臣にだけは自分が「末っ子オメガではない」と否定されたくなかった。
妊娠を告げたときに、晴臣が自分に冷たくなって「堕ろせ、産むな」と言われたくなかった。
それなのに……。
全部自分の勘違いだった。
今更どのツラ下げて、「僕も晴兄さまのことを愛してる」なんて言えるのか。
そんな葛藤をする亜季に晴臣が告げる。
「嫌だと言っても連れて帰る。今度こそ離さない」
晴臣は床に突っ伏している亜季の腕を引き寄せ、強く抱きしめた。
「三人で一緒に暮らそう」
どれもこれも亜季の短慮が招いた結果だった。
オメガに生まれたからではない、すべて自分のせいで拗れてしまった。いや、拗れさせてしまった。
もう、これ以上意地をはったり、ひねくれたりするのはやめよう。
亜季は晴臣の胸で子供のように泣いた。
その頭を晴臣が以前してくれたのと同じように優しく撫でる。
亜季が初めての発情期のあとに家を出て以来、初めて安らぎを感じることができた。
「亜季、返事を聞かせてほしい。私と番になってくれるか」
目から零れ落ちる涙をそのままに見上げると、にじむ視線の先に真剣な晴臣の視線があった。涙をぬぐいしっかりと見つめ返して
「はい、晴……臣さん。僕を番にして」
「亜季……!」
晴臣の顔が近づいてきて、唇と唇が触れる。
亜季の初めてのキスだった。
下唇を舐られ、舌で突かれ口を開けさせられる。亜季が応えるとそのまま舌が差し入れられて、歯列をなぞられた。亜季も拙いながらもそれに答える。
舌を絡められ、吸い上げられると「ふんぅ……」と鼻にかかった吐息が漏れた。
発情期の身体には刺激が強く、どんどん熱を帯び始める。
晴臣はなおも亜季の口を蹂躙する。激しい唾液の交換に含み切れずに口の端から溢れだし顎を伝った。
「ん、ふっ」
息が上がってきた頃合いでやっと解放されて、亜季は一息をついた。
「私も限界だ」
そう言って晴臣が亜季をいっそうきつく抱きしめると、すでに張り詰めた晴臣の股間が亜季の腹に当たる。
亜季は腹の奥がきゅぅと切なくなるのを感じた。
(この熱で埋めてほしい……)
「晴兄さま……」
答えるように晴臣が自分の上着を脱ぎ、床に広げると亜季をそこに横たえる。
「亜季」
「うん」
手早く亜季の服を脱がせて、亜季の下生えに手を伸ばす。中心に触れると優しく擦り上げた。
「ふ、あ」
くちゅくちゅと先端を弄られる刺激に後ろの穴からこぷりと蜜があふれ出る。
首筋を下で舐め上げられ、背筋に快感が駆け上る。
「あ、あ、ぁん……」
穴の周りに溢れ出る蜜を塗り込め、ゆっくりと指がいれられた。
「はぁあ、あ、んぅ」
難なく一本を飲み込むと、指が増やされ中の壁をずりずりと擦り上げる。前と後ろの刺激で、亜季は素直に嬌声を上げる。
「あぁ、あ、いい、きもち、いいよぉ……」
じゅぶじゅぶと水音を立てて、晴臣の指が出入りする。
そんなに丁寧にしなくても、すぐにでも受け入れられるほどに濡れそぼっているが、そこは晴臣の愛情だと受け入れる。
「ん、んぅう!!」
中のしこりを指の腹でぎゅうぎゅうと押されて、亜季は軽く達する。
次々と溢れる亜季の愛蜜が晴臣の指を濡らしてなお滴り落ちる。
「甘い……亜季の香りだ」
晴臣が亜季の喉ぼとけに軽く歯を立てた。
「あぁああ……」
その刺激で亜季は中に入れられた晴臣の指をぎゅっと締め付けた。
ずるりと音を立てて、晴臣の指が抜かれると、さらなる刺激を欲してひくひくと穴が蠢く。
晴臣は亜季を四つ這いにさせて、後ろから一気に自身の怒張を突き入れた。
「あぁあああーーーー……」
入れられたものに全身が悦びに打ち震える。
これだ。これが欲しかった。
発情期のたびに自身で慰めていたのとは比べ物にならない愉悦に亜季は歓喜に酔いしれた。
「晴、にいさま……もっとぉ……」
「亜季、好きだ」
晴臣がゆっくりと抽挿を開始する。
熱い晴臣のペニスが亜季の腸壁をかき分け、奥へ奥へと突き進む。最奥を穿たれて、亜季は後ろの穴で晴臣をぎゅぅ抱きしめ、前からは悦びの白濁を漏らす。
「噛んでぇ、僕を番にして……」
「亜季、愛してる」
晴臣は亜季の項に自分の印を刻んだ。
男娼に身を堕としたのはなんだったのか。
後悔していないわけではない。
ただ、苦しい生活だった……。
晴臣が最初に自分を探し出したときに、あんな試すような真似をせず、すぐに「末っ子オメガ」だと言っていれば……。
状況は変わっていただろうか──。
「晴兄さま……」
「亜季、愛している。どうか、もう逃げないでくれ。誰もお前を捨てたりしていない。父さんも母さんも、冬紀も夏樹も、みんなお前のことを愛しているし、ずっと心配していた。家に帰ろう」
亜季は混乱していた。明かされた真実に打ちのめされる。
素直に頷くことは出来なかった。
亜季にだってわかっていた。
晴臣に「大切にしたい」と言われたとき、馬鹿にして、報復してやろうと思っていたくせに、どうしても言えなかった理由を──。
楽しかったのだ。
客とスタッフとしてでも、再び晴臣と過ごす日々が。
好きだったのだ。
晴臣が以前と変わらない様子で与えてくれる優しさが。
それがずっと続けば良いと思ってしまったから──。
「末っ子オメガ」だと言えなかった。
亜季だって心の底ではわかっていた。
晴臣の子どもだとわかっていても、それでも志希を産んだ理由を──。
病院に行って妊娠を告げられた時、堕そうなどと少しも思わなかった理由を──。
亜季もあの日々を過ごす間に、自分の兄としてではなく、愛してしまったのだ。晴臣のことを……。
だからこそ逃げた。
真実を告げたときに、晴臣にだけは自分が「末っ子オメガではない」と否定されたくなかった。
妊娠を告げたときに、晴臣が自分に冷たくなって「堕ろせ、産むな」と言われたくなかった。
それなのに……。
全部自分の勘違いだった。
今更どのツラ下げて、「僕も晴兄さまのことを愛してる」なんて言えるのか。
そんな葛藤をする亜季に晴臣が告げる。
「嫌だと言っても連れて帰る。今度こそ離さない」
晴臣は床に突っ伏している亜季の腕を引き寄せ、強く抱きしめた。
「三人で一緒に暮らそう」
どれもこれも亜季の短慮が招いた結果だった。
オメガに生まれたからではない、すべて自分のせいで拗れてしまった。いや、拗れさせてしまった。
もう、これ以上意地をはったり、ひねくれたりするのはやめよう。
亜季は晴臣の胸で子供のように泣いた。
その頭を晴臣が以前してくれたのと同じように優しく撫でる。
亜季が初めての発情期のあとに家を出て以来、初めて安らぎを感じることができた。
「亜季、返事を聞かせてほしい。私と番になってくれるか」
目から零れ落ちる涙をそのままに見上げると、にじむ視線の先に真剣な晴臣の視線があった。涙をぬぐいしっかりと見つめ返して
「はい、晴……臣さん。僕を番にして」
「亜季……!」
晴臣の顔が近づいてきて、唇と唇が触れる。
亜季の初めてのキスだった。
下唇を舐られ、舌で突かれ口を開けさせられる。亜季が応えるとそのまま舌が差し入れられて、歯列をなぞられた。亜季も拙いながらもそれに答える。
舌を絡められ、吸い上げられると「ふんぅ……」と鼻にかかった吐息が漏れた。
発情期の身体には刺激が強く、どんどん熱を帯び始める。
晴臣はなおも亜季の口を蹂躙する。激しい唾液の交換に含み切れずに口の端から溢れだし顎を伝った。
「ん、ふっ」
息が上がってきた頃合いでやっと解放されて、亜季は一息をついた。
「私も限界だ」
そう言って晴臣が亜季をいっそうきつく抱きしめると、すでに張り詰めた晴臣の股間が亜季の腹に当たる。
亜季は腹の奥がきゅぅと切なくなるのを感じた。
(この熱で埋めてほしい……)
「晴兄さま……」
答えるように晴臣が自分の上着を脱ぎ、床に広げると亜季をそこに横たえる。
「亜季」
「うん」
手早く亜季の服を脱がせて、亜季の下生えに手を伸ばす。中心に触れると優しく擦り上げた。
「ふ、あ」
くちゅくちゅと先端を弄られる刺激に後ろの穴からこぷりと蜜があふれ出る。
首筋を下で舐め上げられ、背筋に快感が駆け上る。
「あ、あ、ぁん……」
穴の周りに溢れ出る蜜を塗り込め、ゆっくりと指がいれられた。
「はぁあ、あ、んぅ」
難なく一本を飲み込むと、指が増やされ中の壁をずりずりと擦り上げる。前と後ろの刺激で、亜季は素直に嬌声を上げる。
「あぁ、あ、いい、きもち、いいよぉ……」
じゅぶじゅぶと水音を立てて、晴臣の指が出入りする。
そんなに丁寧にしなくても、すぐにでも受け入れられるほどに濡れそぼっているが、そこは晴臣の愛情だと受け入れる。
「ん、んぅう!!」
中のしこりを指の腹でぎゅうぎゅうと押されて、亜季は軽く達する。
次々と溢れる亜季の愛蜜が晴臣の指を濡らしてなお滴り落ちる。
「甘い……亜季の香りだ」
晴臣が亜季の喉ぼとけに軽く歯を立てた。
「あぁああ……」
その刺激で亜季は中に入れられた晴臣の指をぎゅっと締め付けた。
ずるりと音を立てて、晴臣の指が抜かれると、さらなる刺激を欲してひくひくと穴が蠢く。
晴臣は亜季を四つ這いにさせて、後ろから一気に自身の怒張を突き入れた。
「あぁあああーーーー……」
入れられたものに全身が悦びに打ち震える。
これだ。これが欲しかった。
発情期のたびに自身で慰めていたのとは比べ物にならない愉悦に亜季は歓喜に酔いしれた。
「晴、にいさま……もっとぉ……」
「亜季、好きだ」
晴臣がゆっくりと抽挿を開始する。
熱い晴臣のペニスが亜季の腸壁をかき分け、奥へ奥へと突き進む。最奥を穿たれて、亜季は後ろの穴で晴臣をぎゅぅ抱きしめ、前からは悦びの白濁を漏らす。
「噛んでぇ、僕を番にして……」
「亜季、愛してる」
晴臣は亜季の項に自分の印を刻んだ。
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