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偽善者
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あの騒動があった翌々日の昼休み、昨日休んだ事で何かを察した凌ちゃんが
「何があったん?」
と屋上のベンチに座り前のめりになって話しかけてきた。
色々考えて、晴が凌ちゃんに激怒してた、と言うことだけ伝えた。
「俺殺されへん?大丈夫?」
両腕を摩りキョロキョロ見渡した。
「凌ちゃんってやっぱアルファだったんだね、晴が俺と同種類のアルファだって言ってたよ、なんで黙ってたの?」
昼食のメロンパンをかじりつつ、凌ちゃんをちょっとだけ睨み付けた。
そんな睨まんといてや~と言って焼きそばパンの袋を破り食べ出す。
今僕が食べてるメロンパンは凌ちゃんのお詫びのしるしに奪い取ったものだ。
頬いっぱいにパンを、やっぱこれ美味いわ、って…ほんとこんなとこ凌ちゃんだな、って思う。
「別に隠してるわけじゃないねんけど、ここって殆どがベータの子ばっかりやん?怖がらせたらあかんし、俺的には、区別なんてバカらしいなぁ、って思ってる。アルファだけが優秀で、ベータやオメガは劣ってるなんておかしいやん。どの性でもできる子もおればアルファでもできひんやつもいてるねん!俺アルファです、なんてカッコ悪くて言わへんだけ」
「なんか…凌ちゃんかっこいいね。僕ちょっと尊敬」
いつもふざけてるけど、たまに真面目なんだよね、凌ちゃんって。偉ぶってないし、誰に対してもフレンドリーだし、人を見下さないし。
今も僕の言葉で顔を真っ赤にして照れてるし。
晴とは違う可愛さがあるんだよね…
照れるやん~といいつつ両手を広げて抱きしめようとしてきたけど、途中でその手が宙を舞い引っ込めた。
「あ~これギュッてしたらマジで殺されるわ、近付くなフェロモン凄いやん。えらいのに好かれたな、智」
はい、って出されたいちご牛乳。
これもお詫びの品、なんだろうか?
「別に好かれてないよ、晴のはたぶん執着だと思う、自分のモノが取られる、みたいな…でもね、もう何があろうと一緒にいなきゃいけないって思っちゃったんだよね、バカだと思うよ、自分でも。」
なんかまた悲しくなってきた。
「ほんまにそれでいいの?晴翔様といるっていう事はその間ずっと智は”我慢”しなあかんってことやで?」
「まぁ、その顔みたらわかってる、ってことなんやろうけど。あのな、俺…」
凌ちゃんが真剣な顔で立ち上がった。
「俺、智…智洋が好きや、大好きやねん!!俺じゃあかんってわかってるけど、もし、あいつのことで辛くなったり、誰かに頼りたくなったら絶対俺を呼んでくれへん?」
え?
ええ?
え?
びっくりして声が出ない。
たぶん今僕は目がまん丸になってるはず。
三年生になって転校してきて、隣の席になって、挨拶してすぐに仲良くなった、明るくて楽しくてイケメンで、でも奢ったところもなくて、頼り甲斐のある人、凌ちゃんは僕には出来過ぎた人。
「なんか…ごめ…んね?」
「ゆってるやん、俺は智の心の拠り所、でいたい。だから、それにならしてよ?神戸の代わりでいいから!」
なんでこんなに優しいの?僕、凌ちゃんに何もしてないのに、求められてもできないのに、こんな僕でも良いの??
頼ってもいいなら、晴以外では凌ちゃんがいい、受け入れてくれるなら、頼りたいな……
「凌ちゃん、ずっと見守ってて、こんな事頼める筋合いじゃないけど…ほんとごめんね、ありがとう」
「高校は離れる…けど、智に何かあったら会いに来る!だから俺のことも少しは隅に置いてて欲しい。もし、もしも俺でも、俺が良いって言ってくれる時が来たら、俺を選んでよ、ずっと、ずーっと待ってるから!!」
ダメ、だめだよ、そんなこといっちゃあ。
僕のことなんて待ってなくても良い、凌ちゃんにはもっと素敵な人が現れるはず、でもほんの少し甘えてみてもいいのかな…
こんな僕でも、いいのかな?
胸の奥が痛い、たくさん涙が溢れてくる。
助けて、辛い、痛い。
それを受け止めてくれるのは晴がいい。
けど、無理だ。
好き
をくれないのは僕を全て欲しいと思ってないから。
独り占めしたい欲望はあっても、彼には守るべきモノが沢山あるから。
僕は偽善者だな、強くないから凌ちゃんという心の拠り所を、凌ちゃんの気持ちを利用してしまう…
自分に腹がたつけど…
ずるい僕。
みにくい僕。
溢れる涙が止まらない。
「凌ちゃん、ごめんね、ありがとう。利用してしまう僕をよろしくお願いします」
少しの悲しみと笑顔を乗せた凌ちゃんに頭を撫でられながら、止まらない涙を両手をで拭った。
泣いてばかりの僕。
そんな僕の1日は、晴の登場によってまだまだ終わらなかった。
「何があったん?」
と屋上のベンチに座り前のめりになって話しかけてきた。
色々考えて、晴が凌ちゃんに激怒してた、と言うことだけ伝えた。
「俺殺されへん?大丈夫?」
両腕を摩りキョロキョロ見渡した。
「凌ちゃんってやっぱアルファだったんだね、晴が俺と同種類のアルファだって言ってたよ、なんで黙ってたの?」
昼食のメロンパンをかじりつつ、凌ちゃんをちょっとだけ睨み付けた。
そんな睨まんといてや~と言って焼きそばパンの袋を破り食べ出す。
今僕が食べてるメロンパンは凌ちゃんのお詫びのしるしに奪い取ったものだ。
頬いっぱいにパンを、やっぱこれ美味いわ、って…ほんとこんなとこ凌ちゃんだな、って思う。
「別に隠してるわけじゃないねんけど、ここって殆どがベータの子ばっかりやん?怖がらせたらあかんし、俺的には、区別なんてバカらしいなぁ、って思ってる。アルファだけが優秀で、ベータやオメガは劣ってるなんておかしいやん。どの性でもできる子もおればアルファでもできひんやつもいてるねん!俺アルファです、なんてカッコ悪くて言わへんだけ」
「なんか…凌ちゃんかっこいいね。僕ちょっと尊敬」
いつもふざけてるけど、たまに真面目なんだよね、凌ちゃんって。偉ぶってないし、誰に対してもフレンドリーだし、人を見下さないし。
今も僕の言葉で顔を真っ赤にして照れてるし。
晴とは違う可愛さがあるんだよね…
照れるやん~といいつつ両手を広げて抱きしめようとしてきたけど、途中でその手が宙を舞い引っ込めた。
「あ~これギュッてしたらマジで殺されるわ、近付くなフェロモン凄いやん。えらいのに好かれたな、智」
はい、って出されたいちご牛乳。
これもお詫びの品、なんだろうか?
「別に好かれてないよ、晴のはたぶん執着だと思う、自分のモノが取られる、みたいな…でもね、もう何があろうと一緒にいなきゃいけないって思っちゃったんだよね、バカだと思うよ、自分でも。」
なんかまた悲しくなってきた。
「ほんまにそれでいいの?晴翔様といるっていう事はその間ずっと智は”我慢”しなあかんってことやで?」
「まぁ、その顔みたらわかってる、ってことなんやろうけど。あのな、俺…」
凌ちゃんが真剣な顔で立ち上がった。
「俺、智…智洋が好きや、大好きやねん!!俺じゃあかんってわかってるけど、もし、あいつのことで辛くなったり、誰かに頼りたくなったら絶対俺を呼んでくれへん?」
え?
ええ?
え?
びっくりして声が出ない。
たぶん今僕は目がまん丸になってるはず。
三年生になって転校してきて、隣の席になって、挨拶してすぐに仲良くなった、明るくて楽しくてイケメンで、でも奢ったところもなくて、頼り甲斐のある人、凌ちゃんは僕には出来過ぎた人。
「なんか…ごめ…んね?」
「ゆってるやん、俺は智の心の拠り所、でいたい。だから、それにならしてよ?神戸の代わりでいいから!」
なんでこんなに優しいの?僕、凌ちゃんに何もしてないのに、求められてもできないのに、こんな僕でも良いの??
頼ってもいいなら、晴以外では凌ちゃんがいい、受け入れてくれるなら、頼りたいな……
「凌ちゃん、ずっと見守ってて、こんな事頼める筋合いじゃないけど…ほんとごめんね、ありがとう」
「高校は離れる…けど、智に何かあったら会いに来る!だから俺のことも少しは隅に置いてて欲しい。もし、もしも俺でも、俺が良いって言ってくれる時が来たら、俺を選んでよ、ずっと、ずーっと待ってるから!!」
ダメ、だめだよ、そんなこといっちゃあ。
僕のことなんて待ってなくても良い、凌ちゃんにはもっと素敵な人が現れるはず、でもほんの少し甘えてみてもいいのかな…
こんな僕でも、いいのかな?
胸の奥が痛い、たくさん涙が溢れてくる。
助けて、辛い、痛い。
それを受け止めてくれるのは晴がいい。
けど、無理だ。
好き
をくれないのは僕を全て欲しいと思ってないから。
独り占めしたい欲望はあっても、彼には守るべきモノが沢山あるから。
僕は偽善者だな、強くないから凌ちゃんという心の拠り所を、凌ちゃんの気持ちを利用してしまう…
自分に腹がたつけど…
ずるい僕。
みにくい僕。
溢れる涙が止まらない。
「凌ちゃん、ごめんね、ありがとう。利用してしまう僕をよろしくお願いします」
少しの悲しみと笑顔を乗せた凌ちゃんに頭を撫でられながら、止まらない涙を両手をで拭った。
泣いてばかりの僕。
そんな僕の1日は、晴の登場によってまだまだ終わらなかった。
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