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1-閑話
凌太と馨 メール馨編
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20:16 『こんばんわ~馨元気??』
20:28『元気、凌は?』
20:29『元気やで~なぁなあ、聞いて、ちょっと良いことあってん~』
20:34『字面見るだけでウザい、なに、良いことって』
20:35『え~知りたい??どーしよーかな、マジ知りたい?』
20:40『ウザっ、メールしてくんな!』
20:40『ごめん、ごめん、ちょっとでいいから聞いて~』
20:48『…なに?』
20:49『俺な、来年あの子に会えそうやねんー!!』
20:53『…良かったね』
20:53『え??リアクションうっす、ペラペラやん』
21:01『…頑張った?』
21:01『めっちゃくちゃ頑張った!!褒めて』
20:15『…よく、頑張りました…凌はそんなにその子が好きなの?』
20:16『え?聞く?俺の智自慢!?』
20:17『やっぱいい、もう寝る』
20:17『えええっ、なんでなん??俺なんかおこらした??なんかわからんけどごめんなさい』
20:28『お前のせいじゃない。でもなんか気分良くない』
20:29『マジかぁ、そらあかんな、はよ寝て!またメールするわ、お大事に~』
ため息が出る。
知り合って3ヶ月、メールを交換し合って2ヶ月半。
出会った時、精神的に病んでたのは自分でもわかってた。
3ヶ月前、政治家のパーティーがうちのホテルの1番大きなホールで行われた。
次男のオレがオメガとわかって、それまでチヤホヤしてきた両親達はすぐに財閥である神戸の嫡男と婚約させた。
大事に扱われる息子から、利用できる息子に変わった瞬間だった。
ヒートが始まるまで会わなくてもいい条件、それだけが命綱で、オレの扱いはモノでしかなかった。
パーティーではホテルオーナーの息子ではなく、接待をするホステスみたいな扱いで、政治家や有名人に限りなく失礼な扱いをされた。
髪や服装も親のいいなりだった。
髪は肩まで伸ばすよういわれ、女物の服を着せられた自分の姿を鏡で見た時は心底ゲンナリした。
この世界で男オメガは、アルファの男性を強く惹きつける容姿をしていると言われている。
オレも人からみたら可憐で可愛い、と良く言われていたけど、自分ではただの優男にしか見えない。
こんな男オメガ何がいいのかさっぱりわからないが、
その日は朝からパーティーに来たオヤジ達の接待でどこをどう触られたのか分からないほど酷かった。
耐えられなくなったオレは親の目を盗んで、昔からこのホテルでの逃げ場所、である庭園の小橋の下で悪態をついていた。
とても汚い言葉だと自分でもわかっていたんだ。
「キモいんだよ、じじぃ、くそっ尻ばっか触りやがって!マジくそ!死ね!死ね、死ね!!」
オレは男なんだ、なんでこんなことしなきゃいけない、ムカつく!!
涙を堪えて喚き散らしていたその時、小さな声で
「女の子が死ね、死ね!ってそんな言ったらあかんで~、可愛い顔が台無しやで」
ふわっとした関西弁で今1番聞きたくない言葉が聞こえてきた。
なんだこいつ!!
「誰に向かって女の子っていったんだ!!俺は男だ!!」
「え?めっちゃ女の子にしか見えへんけど??」
なんなんだこいつ、マジでむかつくな!!
オレは橋の下から駆け上がり!頭を拳骨で殴ってやった。
「女、女ゆうな!!くそ、どいつもこいつも。だからこんな髪型も服装もアレほど嫌だって言ってるのに!」
怒りなのか悔しさなのか、胸がはち切れそうになっていつの間にかそいつの前で大泣きしていた。
あれほど自分の立場の忘れて泣いたのは初めてだったかもしれない。
その時出会ったのが今メールをしている瀬川凌太だ。
あの時オレをベタベタの関西弁で慰め、微妙な目標で頑張ろうと励ましてくれた。
”可愛いは正義!!”
なんて言ってオレの頭をなで回した。
凌太はどこをどうみても上位のアルファだったが、奢ったところも、傲慢でもなく、人を見下すこともしない
とても珍しいアルファだった。
その時は少し”いいやつ”くらいにしか思ってなかった。
会うのは一年後と決めていたので、その間はメールでのやり取りをしていたら、どんどん気持ちが募っていくのが自分でもわかった。
出会ったときから、凌太の好きは”あの子”だったので、メールで一喜一憂している彼はとても楽しそうで、そんなメールを見て自分の心がはち切れそうになるのも感じていた。
オレにも、もう婚約者なんてものがいる。
会ったこともないヤツがいるんだ。
オメガじゃなければ婚約者もいなかった。
オメガだから凌太に出会えた。
結局オレは何者からも逃げられず、地団駄を踏んでいる。
今日の嬉しそうな凌太の文面を、後で何度も見直して涙を堪える。
オレは男だから、泣いたらダメだ。
あと9ヶ月、凌太に会うまでは約束した”頑張る”を頑張ることにする。
今は会う事を楽しみに……
20:28『元気、凌は?』
20:29『元気やで~なぁなあ、聞いて、ちょっと良いことあってん~』
20:34『字面見るだけでウザい、なに、良いことって』
20:35『え~知りたい??どーしよーかな、マジ知りたい?』
20:40『ウザっ、メールしてくんな!』
20:40『ごめん、ごめん、ちょっとでいいから聞いて~』
20:48『…なに?』
20:49『俺な、来年あの子に会えそうやねんー!!』
20:53『…良かったね』
20:53『え??リアクションうっす、ペラペラやん』
21:01『…頑張った?』
21:01『めっちゃくちゃ頑張った!!褒めて』
20:15『…よく、頑張りました…凌はそんなにその子が好きなの?』
20:16『え?聞く?俺の智自慢!?』
20:17『やっぱいい、もう寝る』
20:17『えええっ、なんでなん??俺なんかおこらした??なんかわからんけどごめんなさい』
20:28『お前のせいじゃない。でもなんか気分良くない』
20:29『マジかぁ、そらあかんな、はよ寝て!またメールするわ、お大事に~』
ため息が出る。
知り合って3ヶ月、メールを交換し合って2ヶ月半。
出会った時、精神的に病んでたのは自分でもわかってた。
3ヶ月前、政治家のパーティーがうちのホテルの1番大きなホールで行われた。
次男のオレがオメガとわかって、それまでチヤホヤしてきた両親達はすぐに財閥である神戸の嫡男と婚約させた。
大事に扱われる息子から、利用できる息子に変わった瞬間だった。
ヒートが始まるまで会わなくてもいい条件、それだけが命綱で、オレの扱いはモノでしかなかった。
パーティーではホテルオーナーの息子ではなく、接待をするホステスみたいな扱いで、政治家や有名人に限りなく失礼な扱いをされた。
髪や服装も親のいいなりだった。
髪は肩まで伸ばすよういわれ、女物の服を着せられた自分の姿を鏡で見た時は心底ゲンナリした。
この世界で男オメガは、アルファの男性を強く惹きつける容姿をしていると言われている。
オレも人からみたら可憐で可愛い、と良く言われていたけど、自分ではただの優男にしか見えない。
こんな男オメガ何がいいのかさっぱりわからないが、
その日は朝からパーティーに来たオヤジ達の接待でどこをどう触られたのか分からないほど酷かった。
耐えられなくなったオレは親の目を盗んで、昔からこのホテルでの逃げ場所、である庭園の小橋の下で悪態をついていた。
とても汚い言葉だと自分でもわかっていたんだ。
「キモいんだよ、じじぃ、くそっ尻ばっか触りやがって!マジくそ!死ね!死ね、死ね!!」
オレは男なんだ、なんでこんなことしなきゃいけない、ムカつく!!
涙を堪えて喚き散らしていたその時、小さな声で
「女の子が死ね、死ね!ってそんな言ったらあかんで~、可愛い顔が台無しやで」
ふわっとした関西弁で今1番聞きたくない言葉が聞こえてきた。
なんだこいつ!!
「誰に向かって女の子っていったんだ!!俺は男だ!!」
「え?めっちゃ女の子にしか見えへんけど??」
なんなんだこいつ、マジでむかつくな!!
オレは橋の下から駆け上がり!頭を拳骨で殴ってやった。
「女、女ゆうな!!くそ、どいつもこいつも。だからこんな髪型も服装もアレほど嫌だって言ってるのに!」
怒りなのか悔しさなのか、胸がはち切れそうになっていつの間にかそいつの前で大泣きしていた。
あれほど自分の立場の忘れて泣いたのは初めてだったかもしれない。
その時出会ったのが今メールをしている瀬川凌太だ。
あの時オレをベタベタの関西弁で慰め、微妙な目標で頑張ろうと励ましてくれた。
”可愛いは正義!!”
なんて言ってオレの頭をなで回した。
凌太はどこをどうみても上位のアルファだったが、奢ったところも、傲慢でもなく、人を見下すこともしない
とても珍しいアルファだった。
その時は少し”いいやつ”くらいにしか思ってなかった。
会うのは一年後と決めていたので、その間はメールでのやり取りをしていたら、どんどん気持ちが募っていくのが自分でもわかった。
出会ったときから、凌太の好きは”あの子”だったので、メールで一喜一憂している彼はとても楽しそうで、そんなメールを見て自分の心がはち切れそうになるのも感じていた。
オレにも、もう婚約者なんてものがいる。
会ったこともないヤツがいるんだ。
オメガじゃなければ婚約者もいなかった。
オメガだから凌太に出会えた。
結局オレは何者からも逃げられず、地団駄を踏んでいる。
今日の嬉しそうな凌太の文面を、後で何度も見直して涙を堪える。
オレは男だから、泣いたらダメだ。
あと9ヶ月、凌太に会うまでは約束した”頑張る”を頑張ることにする。
今は会う事を楽しみに……
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