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サナギから蝶
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賑わいのあるロビーを抜けて庭園ののある場所に出る。
深緑溢れるこの場所に訪れたのは約一年前。
周りの雰囲気は変わっていないが、変わったのは俺!俺やで!
あの日馨と”一年後に会おうな~”と言って別れてから、俺の努力と田沼大魔王様の”しごき”によって、じじいの信頼を(?)勝ち取り何とか智洋と同じ学校に一年だけ通えることになった。
もうその場で鼓舞したよね~、はしゃぎまくって田沼さんに叱られたのは秘密やけど。
ま、とにかく、俺は去年の俺とは違う!なので、馨に会って自慢しまくってやる!って思ってた。
もうすぐあの時馨と出会った場所に着く。
メールでは詳細のやり取りはしてない、あの日彼は本当に当時の状況が嫌で嫌で仕方なく、幼いながらも自分の役割をわかっていたが、どうしたらいいのか、答えを出せずに悩んでいるようだった。
俺も自分の境遇に苛立ちを募らせていた時期があったから、彼の思いが少しは理解できた。
”目標”がある事で俺は救われた、それを思い出し提案し たのが一年後の”約束”だった。
俺みたいに救われればいいのになぁ~
橋の袂から下を覗くと、こちらに背を向け髪を肩まで伸ばした”馨”が見えた。
少し背が高くなった?
あの時の着物姿とは違いシャツの上に上品なニットのベスト、チノパンツという出たちだ。
しかもあの時なかったオメガ用のチョーカーまでしている。
うわぁ、なんか別人ちゃう?
顔見てないからわからんけど??
声を掛けようとした時”馨”がこちらを見た。
ええっ??
誰なん?めっちゃ別嬪さんやん!
まだ一年前だと言うのに、サナギが脱皮して蝶になった、ぐらいの変わり方をしていた。
俺を見つけると満面の笑顔を見せ、俺の元まで駆け寄って来た。
「凌太!久しぶり!」
少し上がった息をを整えて呼びかけてくる。
「凌太???」
「あ、ご…ごめん。なんかビックリして声がでぇへんかったわ…」
「なんだよ、人を見てびっくりなんて、気分悪いよ?」
髪を耳に掛け、下から俺を覗き込んでくる。
なんやねんそれ!
あざと過ぎやろ!!
俺には智がおるからええけど、それ俺以外にやったら反則やで!!
「ちょ、ちょっとあんまり近寄らんといてや」
後退ってしまった。
「もー、やだなぁ。で、凌太は約束したこと頑張ったの??」
「おっおう、気になる子と同じ学校に通えることになった!!」
片手を出してピースしてみた。
「で?馨は?弓道頑張ってみる、とか言ってなかった?」
彼は腕組みし、少し首を傾げてみせると
「そこそこ頑張ったけど、そんな才能なかったんだよね、でももう俺は変わったよ、凌太が”約束”なんて言葉で俺を励ましてくれたのはわかってたし。」
「ええっ?そうやった?」
おちゃらけていってみる。
「バレバレ!でもあの時は助かったんだ、俺オメガな自分も受け入れられなかったんだ、境遇も何もかも。だけどあの時凌太の”めっちゃしよーもない?”関西弁で色々吹っ切れたのかも」
ニコッと笑う馨はとても美しく、晴れ晴れとした顔になっている。
「俺ね、もう覚悟を決めたんだ、親の言いなりじゃなく、色々自分で選択して決めて行こう、って」
いい顔してるやん、あの時とは全然ちがう。
もう大丈夫そうやん。
「実はね、一年前、俺凌太のこと好きになっちゃってたんだよね~」
「マジで??それは惜しいことしたな~、こんな別嬪さんに惚れられてたのに…」
「そうそう、もっと残念がれ!」
本当にもう吹っ切れてる、それが自分の意に沿わなくても前に進もうとしてるんやな、そう思った。
「それにね、俺にも大切にしなきゃいけない相手出来たんだ」
「そうなんや、よかったやん。」
「もう1年過ぎたし、これからはたまに会ってよ、近況報告会、しよ!」
「おっ、ええなぁ!いつでもメールして!」
「うん、ありがとう凌太!」
先帰るね、バイバイ、そう言って手を振りホテルの方は走っていった。
なんか俺の報告ってゆーより、馨の報告会みたいになってもーたやん、なんやねん、あ、言うの忘れてた!
あのエセ関西弁使わんといてくれってメールしとこ!
ポケットからスマホ取り出し
『気持ち悪い関西弁使うな、使うなら今度教えたるから!』
そう打った。
空を見上げると透き通る程綺麗な青空で、それはまるで馨の心を映し出しているかの様だった。
でもその後、俺は妙な形で馨と顔を合わせることになる。
まだ、それは先の話…
深緑溢れるこの場所に訪れたのは約一年前。
周りの雰囲気は変わっていないが、変わったのは俺!俺やで!
あの日馨と”一年後に会おうな~”と言って別れてから、俺の努力と田沼大魔王様の”しごき”によって、じじいの信頼を(?)勝ち取り何とか智洋と同じ学校に一年だけ通えることになった。
もうその場で鼓舞したよね~、はしゃぎまくって田沼さんに叱られたのは秘密やけど。
ま、とにかく、俺は去年の俺とは違う!なので、馨に会って自慢しまくってやる!って思ってた。
もうすぐあの時馨と出会った場所に着く。
メールでは詳細のやり取りはしてない、あの日彼は本当に当時の状況が嫌で嫌で仕方なく、幼いながらも自分の役割をわかっていたが、どうしたらいいのか、答えを出せずに悩んでいるようだった。
俺も自分の境遇に苛立ちを募らせていた時期があったから、彼の思いが少しは理解できた。
”目標”がある事で俺は救われた、それを思い出し提案し たのが一年後の”約束”だった。
俺みたいに救われればいいのになぁ~
橋の袂から下を覗くと、こちらに背を向け髪を肩まで伸ばした”馨”が見えた。
少し背が高くなった?
あの時の着物姿とは違いシャツの上に上品なニットのベスト、チノパンツという出たちだ。
しかもあの時なかったオメガ用のチョーカーまでしている。
うわぁ、なんか別人ちゃう?
顔見てないからわからんけど??
声を掛けようとした時”馨”がこちらを見た。
ええっ??
誰なん?めっちゃ別嬪さんやん!
まだ一年前だと言うのに、サナギが脱皮して蝶になった、ぐらいの変わり方をしていた。
俺を見つけると満面の笑顔を見せ、俺の元まで駆け寄って来た。
「凌太!久しぶり!」
少し上がった息をを整えて呼びかけてくる。
「凌太???」
「あ、ご…ごめん。なんかビックリして声がでぇへんかったわ…」
「なんだよ、人を見てびっくりなんて、気分悪いよ?」
髪を耳に掛け、下から俺を覗き込んでくる。
なんやねんそれ!
あざと過ぎやろ!!
俺には智がおるからええけど、それ俺以外にやったら反則やで!!
「ちょ、ちょっとあんまり近寄らんといてや」
後退ってしまった。
「もー、やだなぁ。で、凌太は約束したこと頑張ったの??」
「おっおう、気になる子と同じ学校に通えることになった!!」
片手を出してピースしてみた。
「で?馨は?弓道頑張ってみる、とか言ってなかった?」
彼は腕組みし、少し首を傾げてみせると
「そこそこ頑張ったけど、そんな才能なかったんだよね、でももう俺は変わったよ、凌太が”約束”なんて言葉で俺を励ましてくれたのはわかってたし。」
「ええっ?そうやった?」
おちゃらけていってみる。
「バレバレ!でもあの時は助かったんだ、俺オメガな自分も受け入れられなかったんだ、境遇も何もかも。だけどあの時凌太の”めっちゃしよーもない?”関西弁で色々吹っ切れたのかも」
ニコッと笑う馨はとても美しく、晴れ晴れとした顔になっている。
「俺ね、もう覚悟を決めたんだ、親の言いなりじゃなく、色々自分で選択して決めて行こう、って」
いい顔してるやん、あの時とは全然ちがう。
もう大丈夫そうやん。
「実はね、一年前、俺凌太のこと好きになっちゃってたんだよね~」
「マジで??それは惜しいことしたな~、こんな別嬪さんに惚れられてたのに…」
「そうそう、もっと残念がれ!」
本当にもう吹っ切れてる、それが自分の意に沿わなくても前に進もうとしてるんやな、そう思った。
「それにね、俺にも大切にしなきゃいけない相手出来たんだ」
「そうなんや、よかったやん。」
「もう1年過ぎたし、これからはたまに会ってよ、近況報告会、しよ!」
「おっ、ええなぁ!いつでもメールして!」
「うん、ありがとう凌太!」
先帰るね、バイバイ、そう言って手を振りホテルの方は走っていった。
なんか俺の報告ってゆーより、馨の報告会みたいになってもーたやん、なんやねん、あ、言うの忘れてた!
あのエセ関西弁使わんといてくれってメールしとこ!
ポケットからスマホ取り出し
『気持ち悪い関西弁使うな、使うなら今度教えたるから!』
そう打った。
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でもその後、俺は妙な形で馨と顔を合わせることになる。
まだ、それは先の話…
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