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可愛い猫、登場
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それまでざわついていた体育館が晴の登壇により一瞬で静まり返った。
周囲を圧倒する存在感に館内の生徒達は晴から目を離せなくなった。
祝辞を終えた晴に向けられる割れんばかりの拍手はそれはそれは凄かった。
隣に居た凌ちゃんは
「あんなん何も見んと言えるなんてさすが晴翔様やなぁ!」
「あいつ、スピーチはいつも完璧。バケモンだよな」
「マジかぁ」
背の高い2人は僕を真ん中にして会話している。
ほんと嫌になっちゃう、僕、ベータの中では普通の身長なんだよ、とぶつくさ2人に聞こえない程度の声で呟いた。
まぁ、ちょっと低いけど…。
それから暫く晴の叔父さんである理事長や、校長先生の話し、そして学年主任に担任の紹介なんかがあって、入学式は終わり、体育館を後にした。
校庭に張り出されたクラス分けの表の前に3人で立ちお互い誰がどのクラスなのかを確認した。
基本的に幼稚舎からアルファはアルファだけのクラス編成で、ベータとオメガが同じクラスになるみたい。
オメガが突然ヒートになった時に多少は危機管理がし易くなるのが理由だそうだけど、クラス割の表を見て、僕は少し落ち込んだ。
「心配そうな顔せんでも大丈夫やで、俺休み時間ごとに会いに行くし!な?」
「そうそう、ベータの子も何人か居るらしいし、大丈夫だよ、ね?」
凌ちゃんとノア君は慰めてくれたけど、クラスが別なだけじゃなく、校舎も別だったので他に知り合いも居ない僕は少し不安になった。
それを2人はすぐに理解したみたい。
僕の通っていた中学は殆どがベータでアルファとオメガは学年で1人か2人しかいなかった。
免疫がないんだ、アルファはともかくオメガのしかも男性オメガの人なんて、身近に居ないから余計に。
暫く戸惑っていたら頭に手をポンと乗せてきた晴が後ろにいた。
「智の名前の下に”樹良翼”っているだろ、中学の時生徒会で書記をやっていた。真面目ないい奴だから紹介するよ」
「あ!本当だ、翼だ。」
ノア君も彼の名前を指差した。
「僕の名前がどうかした?」
晴の後ろからまた声がして振り返った。
僕より小さくて少し吊り目の可愛い男の子がそこに居た。
首の真っ白なチョーカーがよく似合っていて、ツンとした感じが血統書付きの猫のよう。
「で?僕がどうかしたの?」
ニコッと笑った笑顔が眩しい、この子が翼くん…
「もしかして君が川崎智洋君?」
目の前に来て僕を覗き込む翼君。
僕のことを知っているの?
そう聞こうとしたら翼君が
「晴翔が大好きな川崎君、へぇ思ってた感じとちょっと違うなぁ、可愛いじゃん」
ね?と晴の顔と僕の顔を交互に見た。
「翼、智と同じクラスだから任せてもいいか?」
「僕にお願い事なんて珍しい、何か期待してもいい?」
「1病院」
「了解」
僕の目の前で晴がやり込められている、こんな晴を初めてみた。
「凄いだろ翼、あれで中学時代も晴翔と対等に渡り合ってたんだ、俺でもあいつには勝てない」
耳元でこそっとノア君が教えてくれた。
ちょっと尊敬、僕だとそんなやり取り出来ないし、そんな関係性が羨ましくも思った。
「改めて、僕”樹良翼”よろしくね、川崎君、僕のことは翼って呼んでね」
小さくて華奢な手を差し出した。
「こちらこそ、よろしく。僕も智洋って読んでね」
僕も彼の手を取って握り返した。
「俺、瀬川凌太、凌太って呼んでな、ついでによろしく~」
自己紹介を終えた僕達はそれぞれの教室へと向かった。
これからどうなるのかな??
まだ入学式を終えたばかり、不安と好奇心が入り混じった感情を胸に僕達のクラス、D組へと足を進めた。
「不安?」
隣で歩く翼君に言われて
「少し」
と答えた。
周囲を圧倒する存在感に館内の生徒達は晴から目を離せなくなった。
祝辞を終えた晴に向けられる割れんばかりの拍手はそれはそれは凄かった。
隣に居た凌ちゃんは
「あんなん何も見んと言えるなんてさすが晴翔様やなぁ!」
「あいつ、スピーチはいつも完璧。バケモンだよな」
「マジかぁ」
背の高い2人は僕を真ん中にして会話している。
ほんと嫌になっちゃう、僕、ベータの中では普通の身長なんだよ、とぶつくさ2人に聞こえない程度の声で呟いた。
まぁ、ちょっと低いけど…。
それから暫く晴の叔父さんである理事長や、校長先生の話し、そして学年主任に担任の紹介なんかがあって、入学式は終わり、体育館を後にした。
校庭に張り出されたクラス分けの表の前に3人で立ちお互い誰がどのクラスなのかを確認した。
基本的に幼稚舎からアルファはアルファだけのクラス編成で、ベータとオメガが同じクラスになるみたい。
オメガが突然ヒートになった時に多少は危機管理がし易くなるのが理由だそうだけど、クラス割の表を見て、僕は少し落ち込んだ。
「心配そうな顔せんでも大丈夫やで、俺休み時間ごとに会いに行くし!な?」
「そうそう、ベータの子も何人か居るらしいし、大丈夫だよ、ね?」
凌ちゃんとノア君は慰めてくれたけど、クラスが別なだけじゃなく、校舎も別だったので他に知り合いも居ない僕は少し不安になった。
それを2人はすぐに理解したみたい。
僕の通っていた中学は殆どがベータでアルファとオメガは学年で1人か2人しかいなかった。
免疫がないんだ、アルファはともかくオメガのしかも男性オメガの人なんて、身近に居ないから余計に。
暫く戸惑っていたら頭に手をポンと乗せてきた晴が後ろにいた。
「智の名前の下に”樹良翼”っているだろ、中学の時生徒会で書記をやっていた。真面目ないい奴だから紹介するよ」
「あ!本当だ、翼だ。」
ノア君も彼の名前を指差した。
「僕の名前がどうかした?」
晴の後ろからまた声がして振り返った。
僕より小さくて少し吊り目の可愛い男の子がそこに居た。
首の真っ白なチョーカーがよく似合っていて、ツンとした感じが血統書付きの猫のよう。
「で?僕がどうかしたの?」
ニコッと笑った笑顔が眩しい、この子が翼くん…
「もしかして君が川崎智洋君?」
目の前に来て僕を覗き込む翼君。
僕のことを知っているの?
そう聞こうとしたら翼君が
「晴翔が大好きな川崎君、へぇ思ってた感じとちょっと違うなぁ、可愛いじゃん」
ね?と晴の顔と僕の顔を交互に見た。
「翼、智と同じクラスだから任せてもいいか?」
「僕にお願い事なんて珍しい、何か期待してもいい?」
「1病院」
「了解」
僕の目の前で晴がやり込められている、こんな晴を初めてみた。
「凄いだろ翼、あれで中学時代も晴翔と対等に渡り合ってたんだ、俺でもあいつには勝てない」
耳元でこそっとノア君が教えてくれた。
ちょっと尊敬、僕だとそんなやり取り出来ないし、そんな関係性が羨ましくも思った。
「改めて、僕”樹良翼”よろしくね、川崎君、僕のことは翼って呼んでね」
小さくて華奢な手を差し出した。
「こちらこそ、よろしく。僕も智洋って読んでね」
僕も彼の手を取って握り返した。
「俺、瀬川凌太、凌太って呼んでな、ついでによろしく~」
自己紹介を終えた僕達はそれぞれの教室へと向かった。
これからどうなるのかな??
まだ入学式を終えたばかり、不安と好奇心が入り混じった感情を胸に僕達のクラス、D組へと足を進めた。
「不安?」
隣で歩く翼君に言われて
「少し」
と答えた。
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