ある夏の思い出

shoichi

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第3章

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二学期早々、波乱万丈だった。

「諸星!!放課後、職員室へ来い!!」

生徒指導の先生に呼び出され、

「なんだ、あいつ。マジ、ヤベェよ。」

同級生たちには、ヤベェよ扱い。

そんな中の、昼休み。

一人でばぁちゃんが作ってくれた弁当を、外を見ながら食べていると、

「おい、あいつ呼んでくれよ。」

教室の外から聞こえてくる声に目線を向けると、僕を手招きする三年生の不良集団。

口に含んだご飯が、喉を通らないくらい緊張が背筋に走った。



一人じゃない、一人じゃない…。



繰り返す、僕の震える心。

前を見て、立ち向かうんだ。

「弁当持って、こっち、来いよ!!」

立ち入り禁止と書かれた、屋上へと案内されるがまま。

初めて入った学校の屋上。

「な…何ですか?」

ヒュー。と音を立てる風が、僕の横を通り過ぎる。

握りしめた拳。

少し腫れた口を噛み締めた。

「諸星だっけ?」

「そ、そうだけど。」

後ろで、コソコソ話す二人組。

いろんなことを、想像していると恐怖に変わってきた。



睨まれた目を見つめていたが、耐えきれなくなり、声を出して、僕はそいつら目掛けて突進した。
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